犬に比べると一般的に寡黙でクールなイメージの猫ですが、飼ってみると意外によく鳴く事に気づきます。
鳴き方も実にバリエーション豊か。
どんな風に鳴いているかで、その時のおおよその気持ちも推測することができます。
人間も何もなければ特段しゃべることもないので静かですが、それは猫も同じ。
何かいいたかったり訴えたいことがあるから鳴くのです。
その伝えたいことが必死なほど、よく鳴きます。
そこで、猫がよく鳴く時の心理についてご紹介します。
お腹がすいている
小さな子供がお腹が空くと、お腹すいたーお腹すいたーと、ずっと言っているように、猫もお腹が空いたことを鳴くことによって全力でアピールしてきます。
人間が歩き回る足元にまとわりつくようについて回り、鳴きまくることもあり、踏んでしまいそうになることもしばしば。
そんな時には、ごはんをあげましょう。
ただ、あげたのにまだ鳴きわめく場合は、猫の大きさから判断し、ご飯の量を見直しましょう。
足りないのかもしれません。
また、鳴くたびにごはんやおやつをあげるのもいけません。
鳴くといいものがもらえると思い、鳴きグセがつきます。
適正な時間に適正な量をあげているのであれば、しつこく鳴いても無視しましょう。
何か気になることがある
猫が特に「ニャニャニャッ」のように、小刻みに小さく鳴く時はお部屋を見渡してください。
小さな虫がいる可能性が高いです。
もしかしたら最悪ゴキブリだということも…。
なにかいるけど捕まえられない…捕まえたい…そんなもどかしい気持ちを抑えられない時に、猫はこんな風に鳴きまくります。
中には執念で捕獲するモサもいますが、特にゴキブリなどの虫は病原体を持っていることもありますので、もし口に入れてしまうと衛生上猫に良くありません。
もし虫がいたなら駆除しましょう。
そして死骸は放置せずにすぐに取り除きます。
駆除の際に殺虫スプレーなどを使った際は特に注意して、素早く捨てましょう。
発情している
猫には年に2回、発情期があります。
繁殖する準備の整った猫は、必死に鳴いて異性にアピールします。
この時の鳴き方は、特徴的なのですぐ分かりますが「あおーーーん」と、尾をひくようなまったりとした鳴き方をします。
避妊・去勢手術をした猫は、一年中発情期とは無縁の穏やかな生活を送ることになり、この鳴き声は出すことはありません。
しかし、野良猫や、繁殖を希望している飼い猫などは発情シーズンになるたびに、この切ない鳴き方をします。
しかも夜な夜なみんなが寝静まった頃に…。
しんどいですが、シーズンが終わるのをひたすら待つしかありません。
恋の季節が終わるとともにおさまります。
イライラしている
野良猫のように、他の猫と遭遇する確率の高い猫は相手を威嚇するときに、こっちに来るな。と言わんばかりに激しく鳴き続けます。
室内飼いの猫も、窓の外に他の猫が見えた時などに激しく鳴くことがあります。
猫は縄張りを持つ動物ですので、知らない猫が我がもの顔で自分のテリトリーを闊歩していたら心穏やかにいられません。
必死で自分の縄張りを主張し、時にはケンカに発展したりします。
お互い一触即発の緊張状態です。
こんな時に不用意に触ると、引っかかれたりしますので、そっと見守りましょう。
室内飼いの猫の場合は窓などがあるので、ケンカになるようなことはありません。
ただ威嚇しているだけなので、相手が諦めていなくなるまで待ちましょう。
構ってほしい
留守しがちにすることが多かったり、飼い主が読書や趣味に没頭していると、わけもなく周りをグルグルしながらやや高い声で鳴いたりします。
これは寂しい合図。
時間が許すのであれば、おもちゃなどで遊んであげましょう。
また、猫が気晴らしできるアイテムが室内に少ない場合もありますので、猫が興味を示すようなグッズを用意してあげるのもいいかと思います。
ペットショップではバラエティー豊かな猫用のおもちゃが売っているので、自分の猫のストライクアイテムを見つけてみてはいかがでしょうか。
具合が悪い
ここまでは、どちらかといえば微笑ましいと言えるような鳴き方を紹介してきましたが、このような原因でしつこく鳴く場合は見過ごせないですね。
上記のようなコレといった理由がないのに鳴きまくる時は、猫の体になんらかの異常があることも考えられます。
体に傷がないか、糞や尿の色や形がいつもと違うか、頻繁に吐いたりしていないかチェックしてください。
少しでもいつもと様子が違うようなら、動物病院へ。
鳴けるうちはまだ大丈夫です。
本当に具合が悪い時は、グッタリしたり唸ったりするしかできなくなります。
手遅れになる前に、猫のSOSをキャッチしてください。
猫が鳴く時は何かを訴えている時
当然ながら猫は言葉を話せません。
そのため何かを伝えようとするには鳴くしかできないわけです。
しかし鳴くといっても、その鳴き方は様々。
声や様子からわかることもたくさんありますので、日頃からよく観察して、猫ともっと仲良くなりましょう。