猫が爪とぎをする意味4つ。猫の爪とぎ心理を知ろう

いつも自由気ままで奔放な性格の猫。

愛くるしい顔で我々を癒してくれますが、知らぬ間に家の柱や家具などで爪を研がれてしまうこともしばしば。

なぜ猫は爪を研ぐのかその理由をご紹介します。

お手入れ

これは、猫の本能から来るものです。

猫は元々野生の生き物なので、野生で生き残るためには、ときには敵と戦わなければなりません。

ですので、もし敵と遭遇したら、武器である爪でもって立ち向かわなければなりません。

そのときに唯一の武器である爪がガタガタの状態であれば、すぐにやられてしまい、場合によっては生命の危険にさらされてしまうこともあります。

ですから、いつ敵からの奇襲を受けても対応できるように、自身の武器である爪を研いで、常に鋭い状態を保っておかなければならないのです。

ちなみに、猫の爪は古くなると、かさぶたのようになって剥がれるようになっていて、その下から新しい爪が生えてくるような構造になっています。

つまり、猫の爪とぎは爪を磨いているわけではなく、古い爪を剥がすことによって、下から生えている新しい爪を露出させるために行っているのです。

この場合は猫用の爪とぎ道具を買ってあげることで、家具が傷つくことを防ぐことができます。

マーキング

これもまた、猫の本能から来る行為です。

犬はおしっこによって、自分の縄張りの存在を示そうとしますが、猫は爪を研ぐことによって傷をつけ、爪を研いだ場所が自らの縄張りであることを主張します。

野生であった猫にとって縄張りは自分が生活するために必要であり、他の動物に侵略されないようにマーキングをしなければならないのです。

また、このとき猫は、なるべく高いところに爪跡を残そうとする習性を持ちます。

これは、高い場所に爪跡を残すことによって、自分がいかに大きく強い猫であるか、ということを周りに知らしめ、敵の攻撃を避けようとするために行う行動です。

更に、このようなマーキング行為として爪とぎを行う時、猫の爪及び肉球あたりからは臭いが発せられます。

しかも、このときに発せられる臭いは普段発する臭いとは異なったもので、より強い猫であるということを示すフェロモンのようなものを含んだ臭いです。

こうして、爪を研いだ場所に自分の強い匂いを残すことで、より大きく自分の存在をアピールします。

ストレス

猫はストレスがたまっているときにも、爪とぎをします。

猫はいつも自由奔放で自分勝手なのでストレスが少ないと思うかもしれませんが、そんなことはなく、猫もしっかりとストレスを溜めてしまっています。

例えば、他の猫が家にやってきただとか、飼い主があまり構ってくれなくなった、餌に不満があるなど、猫自身が気に入らないような、ちょっとしたことでストレスを感じてしまいます。

また、猫を家の中で飼っていて、普段あまり外に出してあげたりしていない飼い主は要注意です。

先ほども述べた通り、猫は野生の生き物なので、束縛を嫌い、広い場所で走りたい本能があるからです。

このような欲望を満たしてあげられない時にも、猫は大きなストレスを感じてしまいます。

ストレスを感じたときに、爪とぎをすることで自分の存在を主張し、飼い主に気が付いてもらおうとします。

また、猫がストレスを多く抱えてしまうと、病気になってしまう可能性が高くなります。

なので、爪とぎの原因がストレスから来ているものだと発覚したら、すぐにストレスの原因を取り除いてあげることが大切です。

甘えたい

これは、飼い主に対して甘えたい、という気持ちを爪を研ぐことでアピールしようとするために起こると言えるでしょう。

猫は周知の通り、わがままな反面、甘えたがりな性格です。

もし、あなたが複数の猫を飼っていたり、あるいは別の動物を飼っていた場合、片方の動物ばかりを構ってしまうことの無いようにしましょう。

猫自身が構って貰えないと感じてしまったら、爪とぎを行って、構って欲しさをアピールするかもしれません。

猫は甘えたがりな上に独占欲の強い動物なので、あなたが他の動物に構っている様子を見ると嫉妬してしまいます。

そして、それは猫のストレスにもつながる問題となり、ますます、あなたの家の物を爪によって傷つけてしまいます。

もし、新たな猫を家に迎えることがあったら、元々いた方の猫も今まで以上に構ってあげて、新しい猫ばかりに目が行ってるわけではないことを教えてあげなければなりません。

ちょっと構うだけで、猫の不安を取り除いてあげることが出来るのです。

猫が爪とぎをする姿を観察してみよう

猫が爪とぎをするのには様々な理由があります。

しかし、ひとつひとつを取ってみてみれば、大した理由ではないことが多く、飼い主の一つの行動次第で改善できるものも多いでしょう。

特にストレスに関することは飼い主に原因があることが多いので、猫の行動やしぐさ一つ一つをよく観察して、しっかりケアしてあげることが大切です。