寝る猫

猫が、時々毛布やカーペットを掘るようなしぐさをすることがあります。

そこで今回は猫は掘る動作をする心理をご紹介します。

もよおしている

猫がガシガシと必死にカーペットや布団を掘るような仕草をし始めたら、まずこちらを疑ってみてください。

気が済むまで掘った後、そこで腰を落ち着けて、トイレをしようとし始めるはずです。

こうなったら迅速にトイレに移動させてあげましょう。

猫は、教えずとも砂にトイレをする賢い生き物ですが、それ故、カーペットや布団を上質の砂だと勘違いする場合があります。

布団は砂ではないことを教えこむ必要がありますが、一度布団でトイレをしてしまった猫はもう中々そのクセが抜けません。

何故なら、その布団にはもうその猫の糞尿のニオイがついてしまっているからです。

猫は、新しい砂では中々トイレをせず、自分の糞尿のニオイがする砂でなら安心してトイレをするという習性があります。

よって、糞尿のニオイがつくというのは、そこは自分のトイレだというマーキングをされてしまったということになります。

こうなると、布団と新しいものと取り替えるしかありません。

それでも、布団の感触=砂だと勘違いした猫は、また繰り返してしまいます。

その際はしつけスプレーなどを使って、布団は砂ではないということを根気強く伝えていきましょう。

それでもダメな場合は、布団のある部屋には入れないようにしましょう。

寝る場所を整えている

ゆったりと過ごしている中で、のっそりとした動きで、落ち着いて布団を何度も触るような仕草であれば、それは寝る場所を整えている時です。

猫は、飼い主の皆さんご存知のことと思いますが、寝る場所に非常にうるさいです。

ケージや猫用ハウスを買ってあげても、その商品を購入した時のダンボールの方を愛用してしまう、なんていうのは、ネットではよく見る話です。

猫は、とても寝る場所の温度に敏感な生き物です。

冷たい場所は嫌がりますが、暖かすぎる場所も嫌います。

飼い主のお布団の中に入ったり出たりするのも、温度に敏感ゆえにです。

寒いと思っているうちは暖を取りに入りますが、少しでも暑いと感じたら出て行ってしまうのです。

それと同じく、今まで自分が寝ていたお布団も、熱がこもって快適でなくなると、一度起きます。

一度立ち上がればそれなりに熱は逃げていきますが、こもってしまった分は、起きて押し出す必要があります。

そうして熱を逃がそうとしたり、丁度良い塩梅になるよう形を整えたりしなおし、またくつろぎます。

人間が寝返りを打っているようなものですね。

嬉しい気持ちを落ち着かせようとしている

カーペットに、爪とぎをエスカレートさせたようにバリバリと掘るような仕草をする時もあります。

そういう時は、嬉しい気持ちを落ち着かせようとしている時です。

遊んであげている時などに多く、気持ちが盛り上がりすぎると行います。

こういった行動をするのは、狩りの時に気持ちが興奮したまま行うと失敗をするから、気持ちを落ち着かせるクセがついているためだと言われています。

恐らく、瞳を見ればいつもより瞳孔が開いている、あるいは開いていたのが観察出来るのではないでしょうか。

大好きなご主人様が帰って来た時にする猫もいます。

理屈がわかると、カーペットには悪いですが、少し嬉しい気持ちになりますね。

とてもリラックスしている

毛布や自分の寝床、はては飼い主の耳たぶや太ももで、足踏みをするように、ふみふみと自分の肉球を押し付けてくる猫がいらっしゃいます。

エスカレートしていくと、甘噛みをしたり、爪を立てて行うこともあります。

流石にここまでくると、困ってしまいますね。

実はこの行動原理は、赤ちゃんの頃にまで遡ります。

赤ちゃんは、お乳を吸う時に、左右の足を交互に出して、お母さんの乳房を揉んでお乳を絞り吸います。

そして、お母さんの乳房はとても柔らかくて、温かいものであったはずです。

つまり、毛布や飼い主の耳たぶに同じ行為を行っているのは、お母さんに甘えている時のような安心を得られるからです。

飼い主のことが大好きだというメッセージから、ストレスに対処するために行っているというものまで様々な理由があります。

基本的に本人に害はありませんが、あまりに毛布に吸い付くようであれば、毛玉の処理がちゃんと行えているか、糸を食べてはいないかだけは確認しておきましょう。

猫が床やカーペットを掘ろうとする理由を知っておこう

愛らしいものから、飼い主にとっては堪ったものではないものまで、色々とあったかと思います。

しかし、相手も生き物、猫には猫なりの理由があります。

これらを乗り越えてなお、愛猫とは家族の一員として、楽しく一緒に暮らしていきたいものですね。