普段はツンツンと飼い主に甘えてこない猫が、急に体を飼い主の足や顔に押し付けてくるといった経験はあるでしょうか。
猫が体を擦り付けてくるのには様々な猫の心理があります。
猫を飼っている上で、そんな飼い猫の心理を知っておくと、猫と意思疎通をすることができます。
そこで今回は、猫がすりすりしてくる心理をご紹介します。
エサなどのおねだり
猫が足にすりすりしてくる時、猫がエサをほしがって居たりひげを前向きに倒していたりしませんか?
そういった場合、エサがほしい・遊んでほしいなどのおねだりの可能性が高いでしょう。
猫はとても甘え上手な生き物です。
体をすりすりして飼い主やエサをくれる人に甘えることで、おねだりを体いっぱいで表現しているのです。
特に、飼い猫は野良ネコとは違って警戒心が薄く飼い主ともあれば信頼をしている場合が多いので、体をすりすりすることになんの抵抗もないのです。
さらに、すりすりして可愛さをアピールするだけでなく、朝方飼い主に起きてほしいときなどは顔にすりすりして眠りを妨害したり、時にはすりすりでは済まずに噛んだり舐めたりしてしまうこともあります。
そのため、猫がすりすりするのは、エサが欲しいなどの要望を飼い主に叶えてもらうために、飼い主に可愛いところを見せつけて何かをもらおうとしている心理が関係しているのです。
すりすりしてくる猫の要望を無視してしまうと噛んだり、わざといたずらをしたりして飼い主に気づいてもらおうとするので、早めに猫の要望に答えてあげましょう。
親愛を示している
猫が体をすりすりとしてくるのは、兄弟や親、仲のいい猫などに愛情を示している行為だと言われています。
そのため、仕事や学校から帰ってきたときに猫が玄関で待っていて、足に絡みつくようにすりすりをしてきたり、すりすりの後に膝の上に乗ったり抱っこを要望してくる場合は、飼い主が返ってきて嬉しい、構ってほしいという感情の表れです。
そのため、飼い主のことを大好きで猫の性格が人懐っこかったりすると、飼い主がいる間は四六時中飼い主にべたべたすりすりして過ごす場合も十分に考えられるのです。
猫がすりすりだけでなく、舐めてくる場合にはこの親愛の心理による行動の可能性が高いです。
というのも、猫が舐める、つまりグルーミングを自分ではない生き物にするのは母子の関係や兄弟の関係がほとんどであり、その生き物のことを信頼し好いているという心理の表れです。
ですから、猫は無意味にすりすりしているのではなく、あなたに対して精一杯の愛情表現を行っているのかもしれません。
においを付けている
猫は、縄張りを持つ動物だということをご存知でしょうか。
猫は縄張り意識が高い動物で、住んでいる家の中もすべて猫の縄張りになり、そこに置いてあるものも全て猫のものになります。
オス猫の場合、去勢手術をするとマーキングの行動をある程度を抑えられますが、マーキング(おしっこをかける)することでにおいをつけることを防ぐ程度で、猫の根本的な縄張り意識は消えないのです。
そのため、猫は毎日家の中を見回ったり悪いものが侵入していないかどうか神経を研ぎ澄ましているのです。
ですから、猫は自分のにおいをつけることで縄張りを示します。
猫は頬から、においやフェロモンなどを出していると言われており、その頬をぐりぐりと押し付けることでにおいを付けて縄張りだと示しているのです。
この論理で言えば、飼い主も猫の縄張り・所有物と言っても不思議はないのです。
特に新しい服だったり、外に行って猫の知らないにおいを服につけてしまっていると、猫は体や頬を擦り付けて自分のにおいを飼い主につけることで「飼い主は自分のモノ」とマーキングをしているのかもしれません。
猫にとって飼い主はエサや心地良い環境をくれる大事な存在です。
その飼い主に頻繁に自分の香りを付けることによって、独占しようとしているのです。
こういった猫のすりすりは縄張り意識の強い猫独特の行動で、猫はお気に入りのモノ(ソファ・クッションなど)にもすりすりして頻繁ににおいを付けています。
猫がすりすりをして来たら、猫が満足するまでにおいを付けさせてやり、猫が喜ぶのであればしっぽの付け根や頬を撫でてあげましょう。
また、すりすりをしても人間には感知できない、軽いにおいなので特に気にする必要がありませんが、猫アレルギーを持っている方を家に呼ぶ場合などはアレルギー症状が出てしまう可能性があるので、注意をした方が良いでしょう。
猫がすりすりする理由を知ろう
普段、ツンとしている猫でも、このように甘えてくるときは飼い主に愛情を示したり要求したり…。
猫がすりすりしてきたとき、猫が気持ちよくなる程度に撫でてあげるとスキンシップをとることができます。