老犬の散歩で注意すること4つ

犬も小型犬は7歳、大型犬は5歳を過ぎるとシニアの領域に入っていきます。

年をとるとそれまでのたくさん歩いて、走って、元気いっぱいに体力を使っていた散歩とは違った内容の散歩を考えてあげなければなりません。

老犬にとって散歩で注意することをご紹介します。

厳しい気象条件は避ける

老犬にとって、真夏と暑さと真冬の寒さは命に関わるほどの気をつけるべきことです。

近年の夏の暑さは人間も死に至るほど深刻なものです。

夏の散歩は、日の沈んだ頃の涼しい時間を選んであげるようにしましょう。

日が昇ってからの時間帯の散歩は、熱中症や足の火傷などトラブルにつながる条件が多くあります。

室内にいても熱中症になる時代ですので、できるだけ日陰を歩いたり、涼しい場所を選んで散歩しましょう。

また、夏の散歩時は必ず犬の飲み水を持参し、マメに水分補給を行ってあげるようにして下さい。

冬の散歩は、気温の急激な変化に気を付けてあげるようにし、なるべく日が昇った暖かい時間に散歩へ連れて行ってあげましょう。

早朝や夜の寒い時間に急に外へ出ると、体が急激に冷え、心臓をはじめとする内臓に大きな負担を与えてしまいます。

また、雪が降っている日や風が強い日、大雨の日など、老犬にとってはいずれも体力を消耗しやすい気象条件ですので、無理に散歩へ連れていくのは避けましょう。

犬が散歩へ行きたがっているときは、できるだけ穏やかな天候の日を選んであげてください。

犬の体調と気象条件を考えて、果たして散歩に行っても問題ないのか、飼い主が判断するようにしましょう。

段差や階段を避ける

犬も老化が進んでくると、足腰の機能が低下してきます。

そして、段差や階段を上ることが辛く、大変なことになってきます。

散歩コースに段差や階段があって、だんだんと上ることを嫌がるような行動を見せるようになったら、コースを変えるなどして、できるだけ犬に負担の少ない道を選んであげるようにしてください。

嫌がっているのに毎日登らせてたからといって、足腰が鍛えられるわけではありません。

反対に無理をして足を骨折してしまったり、体のバランスを崩して段差などから落ちてしまったりして、もっと大きなけがになってしまう可能性もあります。

小型犬の場合、どうしても避けらない段差があるときには、抱っこしてあげて避けてあげましょう。

中型犬以上の場合は抱き上げるのが難しいので、段差などがない公園などで散歩をしてあげると良いでしょう。

段差などを嫌がるようになったことが一つの老化のサインでもあると考えて、無理をさせないようにしてあげて下さい。

車通りの多い道を避ける

体の機能の低下の中に、目と耳の衰えもあります。

犬も年をとると、耳が遠くなり、視力が低下していきます。

車通りの多い道を散歩していると、犬がフラフラと車道へ出てしまって事故にあってしまうという可能性も増えてくることになります。

老犬を散歩する場合、できるだけ車通りの少ない道を選んで散歩するようにしましょう。

近所で安全なコースを確保できない場合は、散歩可能な公園に連れて行ってあげて、その公園内で散歩をするようにすれば安全です。

今まで当たり前のように歩いていた道でも、犬の年齢とともにコースを考えてあげるようにすると、犬も飼い主も安心して散歩を楽しむことができます。

散歩の速度や距離を考えてあげる

中型犬以上の犬を飼っている飼い主さんに多くあるのが、飼い主さんが先に歩いて、犬があとからついて行くパターンです。

これはおそらく、犬が若い頃の散歩のスタイルのまま散歩をしているのでしょう。

犬が若い頃は、飼い主が一生懸命歩いても追いつかないくらいどんどん歩いていって、時には走って行って、たくさん運動させて距離を歩いてあげることが必要だったと思います。

しかし、老犬にとっては、長い距離を歩くことや速いスピードで歩くことは重要ではありません。

老犬に必要なのは、散歩の距離ではなく中身が充実しているかどうかです。

体力もあまりないので、のんびりと犬のペースで散歩を楽しませてあげて下さい。

また、日光に当たるとメラトニンというホルモンが分泌され、体内の時間を調整してくれます。

老犬で体調がすぐれなかったり、歩くのが困難な場合も、日中10分程度日光にあててあげると、夜にぐっすり眠れるそうです。

老犬の散歩は、日光にあたって体の状態を保つことを目的としてあげて下さい。

老犬の体調に配慮した散歩にしよう

若い頃はできていたことがだんだんとできなくなったり、いつも歩いていた道が危なく感じたりするようになったりと、少し悲しいことではありますが、人間も犬もみんな年をとって衰えていきます。

大切なのは、その状況に合わせた散歩の環境を飼い主が作ってあげて、散歩をお互いが楽しめるものにすることです。

長年連れ添っている愛犬のためにも、老犬の散歩の仕方を見直して楽しく快適なものにしてあげましょう。