最近、芸能人などでおサルさんを飼っている人がよく見ます。

その中で人気があるのが小型のスローロリスというおサルさんです。

今回はスローロリスの特徴や、飼育する上で最低限知っておきたいことなどをご紹介します。

スローロリスの外見的特徴

スローロリスはバングラデッシュ、ベトナム、マレー半島、ジャワ島、などに生息する霊長類、つまり猿の仲間です。

インドネシア語で内気、オランダ語で道化者など呼ばれ、非常に大人しくてコミカルでな可愛らしい動物です。

よくオーストラリアに住む、クスクスなどと間違われることもあります。

体長は30センチくらいで、体重は1キロ~2キロぐらいです。

顔は丸く、目はクリクリと大きいのが特徴です。

尻尾は退化してしまいありません。

ほとんど生涯を樹上で生活し、果物、昆虫、樹液、花の蜜、種子、時には小動物などを捕えて食べています。

夜行性で単独行動、とてもゆっくりした動きで移動する姿が特徴的です。

霊長類ですが、ジャンプや激しい動きはできない骨格を持っています。

スローロリスの性格

スローロリスは基本的には大人しい動物です。

裏を返せば、臆病で環境変化などのストレスに弱く、それが元で病気になってしまうこともある動物です。

また、スローロリスは習性上、身体の分泌液を寝床や枝に塗りつけるという習性があるのですが、ベタベタするからと言ってまめにケージを掃除しすぎたりすると、逆にストレスになってしまい、体調を崩すことなどもあります。

飼育する場合、昼間は静かな環境や暗い所にケージを置き、スローロリスに負荷がかからないようにしてあげなくてはなりません。

とてものんびりもしていますが、非常にデリケートな性格を持ち合わせています。

スローロリスの寿命

スローロリスの寿命は、野生下で20年ぐらい。

飼育下ではもう少し短く14年ぐらいです。

長生きする傾向があるものの、そのデリケートな性格上ストレスに弱く飼育が難しいため、食事環境の理由から、肥満・糖尿病・カルシウム不足によるクル病などにかかりやすく、もっと早く天寿を全うしてしまう個体もいます。

スローロリスを飼い、なるべく長生きさせてあげたいと思ったら、かかりつけのドクターを探しておくことや定期健診等は欠かせません。

また、書籍などを読んで自分でスローロリスの生態について学び、飼育に活かしていくことが寿命を長くする秘訣でしょう。

スローロリスの値段

スローロリスの値段は50万~60万、時には100万とかなり高額です。

これには理由があり、スローロリスはワシントン条約で絶滅危惧種に指定されている希少な動物だからです。

日本では2007年から施行された野生動物種の保存法により、登録票のあるスローロリス以外の販売・譲渡などが禁止されています。

希少動物かつ飼育が難しいので、それなりの費用をかけて最後まで飼育できる環境の人しか購入はできないという意味合い含まれた値段なのです。

また、病院代や定期健診台、エサ代などを含めると、それ以上の値段がかかるということになるでしょう。

スローロリスの飼育

スローロリスのケージは、猫、モモンガ、オウムなどを飼う際の大型のものを用意します。

ケージの高さは、四方45cm、高さは90cmぐらいあったほうがいいでしょう。

樹上生活なので、枝も忘れずに入れてあげましょう。

他には巣箱、エサ入れ、小動物が使う水飲み器などが必要です。

エサは昆虫類などのコオロギ、ミルワームなど、果物類のリンゴ、バナナなどです。

他にもヨーグルト、チーズ、ドックフードをふやかしたもの、モンキーフード等などを与えることもあります。

なるべくいろいろなエサをあげて、栄養が偏らないようにするよう注意しましょう。

スローロリスを飼うにあたって

スローロリスは上述した通り、絶滅危惧種に指定されている動物です。

非常に可愛らしく大人しいのでペットとして人気があり、それゆえ密輸され数が激減しています。

日本では野生動物種の保存法により、証明書のあるスローロリスのみしか販売等が許可されていません。

密輸を減らすという意味でも、きちんとした手続きをしているスローロリス、またはその幼体なのか確認してから購入するようにしましょう。

また、温度管理等、飼育の難しさもあるので、最後まできちんと面倒を見きれるのかどうかよく考えて購入しましょう。

スローロリスの特徴を知ろう

いかがでしたか?スローロリスは飼育の難しさ、ワシントン条約等の法規制などはありますが、性格も非常に大人しく可愛らしいおサルさんです。

どうしても飼育したいという場合は、正式な書類手続きをして、ぜひとも彼らの飼育にチャレンジしてみてください。

コミカルで楽しく、愛嬌のある彼らにきっと癒されることでしょう。