ハリネズミのケージの選び方

とげとげした姿が印象的なハリネズミ。

まだまだその生態も明らかになっていませんが、繊細な生き物であるのは確かです。

あまり情報のないハリネズミが元気に長生き出来るようなケージの選び方、ケージの種類による良し悪しをご紹介します。

水槽で飼う

ハリネズミは意外と運動量が多いため、走り回ったり適切な大きさの回し車を入れる事が出来るよう、飼育するためには最低でも60㎝×40㎝サイズのケージが必要だと言われています。

このサイズの水槽を購入するとなると結構なお値段になる事、重量もあるため安定して置ける場所を確保するのも一人暮らしでは特に大変かもしれません。

水槽のメリットは、種類が豊富なので、自分の住環境やハリネズミのサイズに合った物を選ぶ事ができる点です。

また、保温性がまずまず高いので、蓋等を工夫すれば温度調整しやすくなります。

難点としては、大きなサイズになると重量があるため掃除が重労働になる事、敷材を使用するのであれば量がたくさん必要である事、夏は熱がこもってしまうためクーラー等で温度管理が必要になる事、湿度管理も難しい事があげられます。

さらに、ハリネズミが爪でガリガリとすると、プラスチック面だと小さな傷がついて中が見辛くなったり、汚れが取れにくくなったりすることもあります。

ウサギ用のケージで飼う

ウサギ用のケージは、ペットショップやホームセンターで比較的安価に購入する事ができます。

床板は目が大きすぎてハリネズミの足が挟まってしまうため、使用する場合は床板を外して床材を敷く事が多いです。

良い点としては、縦に大きいので回し車を入れても十分に余裕がある点や、掃除がしやすい点ではないでしょうか。

難点としては、保温性が全くないため、ペットヒーターを入れてもケージ内の温度が上がらないことが挙げられます。

寒い時は、ケージのある室温自体を上げたり全体的に毛布をかけたりするなどして、保温する必要があります。

しかし、毛布をかけてしまうとハリネズミが昼夜を感じられなり、さらに、飼い主さんがハリネズミの姿を観察出来る機会が減ってしまいます。

大きさを重視する方には、ウサギ用ケージがオススメです。

衣装ケースで飼う

選択肢の中で一番安価であるため、実際のハリネズミ飼いさん達がけっこう活用している衣装ケース。

良い点としては保温性があり温度管理がしやすい点、自作すればインテリア的にも実用的にも素敵な物が出来あがる点が挙げられます。

その一方で難点として挙げられるのは、半透明であることから、普段のハリネズミの姿が観察しにくい点です。

また、蓋をしてしまうと高さが足りず回し車が入らなかったり、かといって蓋をしないとハリネズミが脱走してしまう危険があるため、ある程度の技術・下調べをして作製しなくてはならない点も難点として挙げられます。

アクリルケージで飼う

アクリルケージは自作する方もいますが、アクリル自体の値段が高い事、また自作するには技術が必要な事がネックになる事も多いのではないでしょうか。

ハリネズミのアクリルケージを専門に販売しているインターネットサイトもありますが、安い物で20000円、高い物だと60000円代になる事もあります。

良い点としては保温性に優れているため、ペットヒーターを入れると冬でも適温が保たれやすい点。

他には販売している物はハリネズミ専門で作製されているため、2階建てだったり回し車がキレイに入るサイズだったりと、あまり広くないお部屋でもうまくフィットするケージを選べるという点が挙げられます。

その一方で、密閉度が強いために湿度が高くなりやすく、湿度の管理が必要になるのが難点かもしれません。

爬虫類用ケージで飼う

爬虫類用ケージは、そもそも爬虫類は高温で飼われる事が多いため、最初からパネルヒーター設置設備があることもあり、温度管理がしやすいという特徴があります。

また、鍵がかかったり扉が引き戸であったりする事が多く、設置する場所を選びやすく、ハリネズミの脱走防止対策がしやすいのも良い点です。

しかし、ハリネズミに適したサイズを選ぶと、どうしても20000円以上のものになってしまい、ケージ代にお金がかかってしまうという難点もあります。

また、外側が頑丈である反面ガラス窓である事が多いため、乱暴に扱うとガラス面にヒビが入って破損する原因となってしまうので、取り扱いに注意が必要な点も難点の一つです。

ハリネズミに合わせてケージを選ぼう

上記に述べた以外にも、ハリネズミ飼いさん達はケージに対して様々な工夫をしています。

ハリネズミは最初に購入した時より3倍くらい大きくなる事もよくあります。

また寒がりな子や暑がりな子がいたり、個体差もあります。

最初から高価な物を準備するのではなく、飼ってみてその子の特徴や飼い方を理解し、自分の住環境を考えた上で、じっくり選択するのも1つの方法ではないでしょうか。