プレリードッグは人気のペットですが、2003年に施行の法律により輸入禁止となりました。
そこでプレリーに似たジリス達が多くやってきましたが、異なる習性や性格を持つということはよく知られていません。
今回はジリスの仲間であるリチャードソンジリスの特徴をご紹介します。
リチャードソンジリスとは
リチャードソンジリスはカナダ~アメリカ北部にかけて生息するジリスというげっ歯類です。
名前の由来は発見者がスコットランド出身のジョン・リチャードソンであることから名付けられました。
アメリカではフリッカーテールと呼ばれ、ノースダコタ州の愛称もこのジリスと同じ呼び名になっています。
見た目は体長29cm~33cmほどです。
プレリードッグによく似ていますがジリスという別の種類の動物です。
大きさはプレリーよりだいぶ小さいので、お店ではミニプレーリーなどの名前で販売されていることもあります。
野生では草原や地面の穴を掘って暮らしており、日中動き回る昼行性動物です。
食性は草食性の強い雑食で頬袋を持っています。
リチャードソンジリスの性格、特徴
リチャードソンジリスはプレリードッグに似た動物ですが、その性格はかなり異なるところがあります。
リチャードソンジリスはプレリーよりもかなり野性味を残しており、臆病で神経質なところがあります。
馴れさせるには子供の頃から根気よく接する必要があるでしょう。
個体によっては全く懐かず観賞用になるジリスもいます。
うまく馴れた場合は、なでると喜んだり、鳴いて飼い主を呼んだりすることもあります。
馴れるまで時間がかかるので噛まれたりしないように、子供などには触らせないように気をつけましょう。
またリチャードソンジリスは繁殖の季節になると攻撃的になり、甲高い声で鳴くこともあります。
なので集合住宅などにはあまり適さない動物です。
冬になると冬眠する動物であるということも頭に入れておいた方がいいでしょう。
冬眠させてしまうと命を落とすことが多いので、そうさせないよう温度管理する必要があります。
リチャードソンジリスの値段、購入
リチャードソンジリスの価格は2~3万円が相場のようです。
購入に関しては以前よりはだいぶ知られてきたものの、まだ日本では珍しい動物です。
変わった小動物を取り扱っている小動物専門店を探したり、問合わせたりする必要があるでしょう。
お店で選ぶ際は人が近づいても過度に怯えたりせず、性格的に人懐っこそうな個体を選びましょう。
多頭飼いか、単独飼育下ということに関しては、メス同士なら相性が良ければ2匹など飼うことも可能です。
ただし、激しいケンカをすることもあり飼い主にも懐きにくくなるので、できれば一匹の飼育をオススメします。
リチャードソンジリスの寿命、健康
リチャードソンジリスの飼育下での寿命は5年~7年です。
健康に関してはまず温度管理に気をつけることが挙げられます。
室内適温は25℃で冬場は20℃以上の気温を維持するようにしてください。
野生では地中で普段涼んでいることが多い動物なので暑さには弱く、冬も寒すぎると冬眠してしまいます。
暑さや寒さが厳しい季節には冷却シートやペットヒーターを使って温度調整をしてあげてください。
他に気をつけるべき健康上の問題としてはエサの与え過ぎによる肥満、回虫感染、歯の伸びすぎ、不正咬合、ストレスによる体調不良、自分の体を咬んでしまう自傷行動などがあります。
後者の場合は外の物音、カラスの鳴き声、犬の鳴き声などがストレスの原因になっていることもあります。
肥満などの運動不足には室内を散歩させることが効果的です。
しかし、習性上何でもかじり、穴を掘る動物なので、事故になったり壊されたくないものはあらかじめ片付けておきましょう。
リチャードソンジリスの飼育
リチャードソンジリスの飼育は水槽型ケージ、網ケージ、プラスチックケージなどで行います。
これらには保温性、通気性などそれぞれ利点や欠点がありますので、自分の生活環境に一番適したものを購入しましょう。
広さとしては衣装ケースぐらいの広さはあったほうがよいでしょう。
ケージにはエサ箱、給水器、巣箱、砂浴びの器、かじり木などを入れます。
トイレに関してはしつけが難しいのでジリスが排泄する場所に合わせて置いてあげるとよいでしょう。
その際にはうさぎ用が適しています。
エサに関してはプレリードッグ用ペレットと牧草を主食に、生野菜、果物などを少量だけ与えます。
ペレットはなるべく低カロリーで低脂肪、高繊維質の物をえらんであげましょう。
エサのあげすぎによる肥満には十分注意してください。
お掃除はトイレを覚えにくいこともあり、かなりまめに行わなければならないでしょう。
リチャードソンジリスの特徴を知ろう
リチャードソンジリスは幼少期から大人になってもそれほど見た目も変化せず、小さく愛嬌のある動物です。
しかしプレリードッグなどとはかなり違う習性や性質を持っており、野性味が強く、時に攻撃的になったり神経質になることもあります。
飼育をする際はよく検討して購入するようにしましょう。