日本列島を立て続けに襲う地震。

南海トラフなど、大きな地震が近い将来起こるとも言われています。

これから梅雨に入ると豪雨による災害も考えられます。

そんな時、大切な家族の一員であるペットの犬、猫はどうしたら良いのでしょうか。

同行避難する

基本的には犬や猫をつれて一緒に避難してください。

東日本大震災のときは多くのペットが取り残されて、過酷な目に遭いました。

ペットを守ることができるのは飼い主さんです。

自治体もペットの同行避難を勧めています。

避難するとき

大型犬以外はキャリーバックに入れて連れていきましょう。

抱っこやリードでは怯えたペットが逃げ出してしまうかもしれません。

熊本の地震の際もリードをつけたまま逃げ出して保護された犬が多くいました。

運良く保護されれば良いですが、人間も混乱の最中と考えられますから、どんな危険なめに遭うか、わかりません。

普段と違う状況なので、「うちの子はおとなしいから」と過信しないようにしましょう。

キャリーバックには、自分と飼い主さんのにおいの付いたものを入れてあげると少しは安心するでしょう。

避難所についたら

同行避難が勧められているとはいえ、避難所は当然人間優先です。

中には、犬や猫が苦手な人、アレルギーのある人もいるでしょう。

避難所の中にはペットを連れて入ることは出来ないと思ってください。

車で避難した場合は、犬や猫は車の中にいさせることも良いでしょう。

飼い主さんが避難所の中で過ごすなら、車はすぐ見える日陰に駐車しましょう。

これからの季節、車内は高温になることもありますから、熱中症の予防のため、窓は閉め切りにせず、ペットが顔を出さない程度に開け、こまめに様子を見に行ってください。

車以外の場合は避難所の外で雨風が直接当たらない軒下などで、人が頻繁に目の前を行き来しないようなところにキャリーバックを置きます。

複数のペットが避難所にいる場合は1区画をペット用にダンボールなどで囲って、ペットコーナーにすることも良いでしょう。

4避難用品

指定避難所なら、早い段階でおにぎりや水が配布されると思いますが、それも人間用です。

自治体ではドッグフードやキャットフードの備蓄などありません。

防災用品を用意するときは、忘れずにペットフードも入れてください。

特に高齢の犬や猫、病気で療法食を食べている子には絶対に必要なものです。

水も1頭につき、1日1リットル程度は必要です。

その他、リード、ワクチン接種の証明書、トイレシーツ、万一はぐれてしまった時のためにペットと飼い主が一緒に写っている写真を入れ、犬猫の首輪には迷子札をつけましょう。

基本的なしつけ

避難所では他の人との共同生活ですから、ペットが迷惑をかけないように飼い主さんが心がけなくてはなりません。

他の人や他のペットに吠える、あるいは噛みつく、喧嘩をする、ということがあると飼い主さんが肩身の狭い思いをして、避難所にいられなくなるかもしれません。

普段から、社会性をつけ、無駄吠えなどしないようにしつけましょう。

また、「待て」「おいで」は安全を確保するためにもきちんと出来るように普段からしっかり教えましょう。

大きな地震のあとは余震が続き、緊急地震速報がたびたび鳴り響きます。

ペットたちはわけもわからず、あの音を聞いて怯えるようになってしまうかもしれません。

そんな時は地震速報がなって安全が確保できたら、おやつをあげ、「地震速報が鳴る=良いことがある」とすりこんでしまうことで、安心させることができます。

もちろん、飼い主さんが落ち着いて「大丈夫だよ」と声をかけてあげることが何より一番です。

キャリーバックに慣れておくことも大切です。

これは、大型犬でも必要です。

狭くて可哀想と思うかもしれませんが、犬も猫も狭いところの方が安心します。

飼い主同士で情報交換をしましょう

避難所で他の飼い主さんをみつけたら、積極的に声をかけ、情報交換をしましょう。

飼い主さんが集まってペットの避難所での過ごし方のルールを決めると、不要なトラブルを回避することが出来ると思います。

保護シェルターの利用も考える

避難生活が長引けば人もペットも慣れない不自由な環境でストレスが溜まり、体調を崩しがちになります。

獣医さんだけでなく、いくつかの保護団体がシェルターを用意していますから、長引くようなら検討しましょう。

我が家に帰れれば良いのですが、仮設住宅に移ることになったり、アパートなど住環境が変化してペットを飼うことが出来なくなるかもしれません。

犬や猫の1年は人間よりずっと長いです。

大切な家族だからこそ、新しい飼い主さんを見つけてあげる決断も時には必要かもしれません。