ペットを飼いたい、イヌ・猫のように大きな鳴き声や爪とぎがの心配がなく、かつコミュニケーションも取れたらと考えている方にオススメなのはげっ歯類です。
げっ歯類とは、伸び続ける歯を持つほ乳類のことで、硬いものをかじるのが得意です。
そんな彼らのうち、ペットとして飼いやすいものをご紹介します。
ハムスター
ハムスターはもともと、ヨーロッパからアジアの乾燥した地域に広く分布していました。
夜行性で主に地面を掘って作った巣穴で生活します。
ペットとして飼われているハムスターは何種類かあり、代表的なものはゴールデン、ジャンガリアン、ロボロフスキー、キャンベル、チャイニーズです。
毛の色や長さもバリエーション豊富です。
キンクマと呼ばれる耳が黒くて体がオレンジのゴールデンハムスター、パールホワイトと呼ばれる全身が白いジャンガリアンハムスターなどがその一例です。
寿命は1~3年ほどですが、種類によって異なり、ゴールデンは比較的長めです。
種類によって性格も違うため、飼育の際はよく調べるようにしてください。
例えば、ゴールデンハムスターは多頭飼いに不向きですが、ジャンガリアンは可能です。
またゴールデンやジャンガリアンは人によく慣れますが、ロボロフスキーはあまり慣れません。
夜行性のため、仕事から帰ってきて一緒に遊びたいと考えている人にオススメのペットです。
ハツカネズミ
体重20gほどと小さいハツカネズミも飼いやすいげっ歯類です。
実験動物のイメージがありますが、人に慣れやすく優しい性格のため、ペットとしても向いています。
多頭飼いも可能ですが、気の合う合わないもあるため、飼育の際はよく観察してください。
また体が小さく大変頭が良いため脱走にも十分注意が必要です。
毛色は全身白に赤い目のアルビノが多くなっています。
その他には黒と白のパンダマウス、ファンシーマウスやカラーマウスと呼ばれる様々な色のハツカネズミがいます。
寿命は2年ほどで、成長が早く繁殖が容易です。
そのためオスとメスを一緒に飼育しているとどんどん増えてしまいます。
繁殖を希望しない場合は必ず単独か、オスメス別で飼育してください。
モルモット
ハムスターの2まわりほど大きいモルモットは南米原産のげっ歯類です。
毛のバリエーションが非常に豊富で、短毛、長毛、縮毛、巻き毛、さらにスキニーと呼ばれる、毛がほとんど生えていないものなど見ているだけでも楽しい気持ちになります。
体調は25cmほど、寿命も6年ほどとハムスターより少し長めです。
人にはよく慣れますが臆病なところがあり、初めのうちは怖がることがよくあります。
飼育の際には根気よく優しく、驚かせたりしないことを心がけてください。
基本的には丈夫ですが皮膚病になりやすいため、小屋をキレイにする、気温や湿度に気をつける、ビタミンを積極的に摂取させるなどに注意してください。
長毛種の場合は定期的なブラッシングも必要です。
シマリス
大きな目とフサフサのしっぽがかわいいシマリスは、日本では北海道にのみ野生で生息しています。
ベビーは春頃にペットショップに入荷されます。
慣れ方には個体差がありますが、ベビーから育てるとよく慣れることが多いです。
運動量が多くジャンプも得意なため、飼育ゲージはなるべく大きく高さのあるものを選び、止まり木や、運動不足解消のための回し車も入れてあげましょう。
飼育下でも冬眠することがあり、冬眠の時期には非常に気性が荒くなるため注意してください。
また、しっぽはデリケートでちょっとしたことで切れたり、フサフサの部分がむけてしまったりするため触らないようにしましょう。
寿命は6~8年ほどで、長いものでは10年ほど生きるようです。
デグー
デグーはペルー原産の茶色のネズミです。
ミッキーマウスのモデルと言われているデグー。
知名度はあまり高くありませんが人間に慣れやすく、かわいい声でかなりコミュニケーションをとることができるため、ペットに向いていると言えます。
野生では乾燥した岩場に群れで生活しているため、多頭飼いも容易です。
よく動き回るため十分な広さの飼育ゲージを用意し、岩場の段差を再現するためにステージなども設置しましょう。
また砂浴びが必要なため、ケージ内に砂浴び用の場所を作るなどの工夫をしてください。
寿命は5~8年ほどですが、ベビーは18度未満になると死んでしまうことがありますので注意しましょう。
伸び続ける歯は時々チェックしてあげて飼おう
このほかにもペットとして飼いやすいげっ歯類は様々いますが、全てに共通して言えるのは、歯のケアの必要性です。
必ず噛むための木を準備し、時々歯を観察して、伸びすぎていないか、変な方向に伸びていないかをチェックしてください。
それぞれに合った世話を心を込めてすれば、予想以上に人間とコミュニケーションをとることのできます。
そんなげっ歯類たちと、一緒に楽しい生活を始めてみませんか。