1980年代にその珍妙な姿で大ブームを起こしたウーパールーパーですが、それが簡単に飼える生き物である事をご存知でしょうか?

犬や金魚と言ったメジャーなペットじゃない方が良く、お金も手間もかける事をしたくない。

そんな方にウーパールーパー飼育のポイントをご紹介します。

ウーパールーパーの水槽選び

売っているウーパールーパーの大きさは、大体数センチです。

そのため、小さな水槽で飼う事も出来ると思っているかも知れませんが、それは大間違いです。

ウーパールーパーは最長30センチ近くにまで成長します。

しかも、一年間の間にその大きさまで成長すので、水槽は初めから大きな物を用意しておいた方が良いでしょう。

目安として一匹なら45センチ。二匹なら60センチ。

三匹以上なら90センチの水槽は必要だと思っておいてください。

ウーパールーパーの濾過機選び

ウーパールーパーを飼う上で、濾過機及びエアーポンプは絶対の必需品ではありません。

しかし、水換えの頻度を減らす事が出来るので、なるべく利用する事をオススメします。

与えるエサによるので一概には言えませんが、ウーパールーパーの濾過で生物濾過はほとんど期待できません。

そのため、外部濾過機を使わずに、投げ込み式か上部濾過機が良いでしょう。

上部濾過を使う場合、後述する水温の問題の事も考え、水中モータータイプは水温を上げてしまう恐れがありますので、止めておいた方が良いです。

ウーパールーパーの水替え方法

水槽の大きさにもよりますが、ウーパールーパーの水換えは一週間に一回全体の半分も替えてやれば十分です。

水生生物の飼育全般に言える事ですが、水換えは必要ですが、水の替え過ぎは絶対にしてはいけません。

ウーパールーパーは水質に強い生き物ですので、新しく注ぐ水のカルキ除去や温度差にそれほど神経質になる事はありません。

ただし、無視して良いわけでは決してありませんので、飼育個体の様子を判断しながら適宜行うようにしてください。

ウーパールーパーのエサやり方法

ウーパールーパーは、その可愛らしい見た目とは裏腹に肉食の生き物です。

大人にまで成長すると小型の金魚やメダカなどを捕食します。

しかし、基本的にはプレコやポリプテルス系の配合飼料で問題ありません。

「ウーパールーパーのエサ」と言う専用の物も売っていますが、含まれている物は、熱帯魚用の物とほとんど同じのために、あえてウーパールーパー専用の物を買う必要はありません。

消化器官が非常に弱い生き物ですので、エサのやり過ぎには注意してください。

子供の頃は毎日エサを与える必要がありますが、大人になると2~3日エサを与えなくても全く問題ありません。

むしろ、健康上はそれ位のスパンでエサを与えていく方が良いです。

可愛すぎてついついエサを与えたくなってしまいますが、心を鬼にしてウーパールーパーの健康を考えて下さい。

もし、メダカなどの生体をエサとして与える場合は、事前に薬浴を行う事を忘れずに行ってください。

ウーパールーパーの水温

ウーパールーパーの飼育において最も、そして唯一難しい事が水温管理です。

ウーパールーパーが本来住んでいる環境は水温が20度にも満たない低温の場所である為、低温には非常に強いです。

しかし、高温にはめっぽう弱く、水温が25度を越して来ると危険になり、30度を超すと死んでしまう可能性もあります。

住んでいる地域や水槽の設置場所によりまちまちですが、日本の夏場の水温は大体35度ぐらいまで上がりますので、何かしらの対応をしなければウーパールーパーは夏を越せないと思っておいてください。

ウーパールーパーの水温対策方法

対策として最も実用的で有効なのが、熱帯魚用の水槽上部につけるファンによる冷却です。

価格は2,000円ぐらいで手が出しやすいです。

ただし、効力としては弱いので、真夏の日中は心もとない事があります。

値が張りますが、同じく熱帯魚用のクーラーもあります。

こちらを使用すれば、夏場も怖くありませんが、ウーパールーパーの手軽さを無くすような代物ですので、複数飼いや繁殖を考えるようになってから導入しても良いかも知れません。

また、盲点的な考えで、リビングなどの四六時中クーラーの効いた部屋があるのなら、そこに水槽を置くという方法でも対応する事は可能です。

安易に思いつきそうな氷を用いての冷却は最終手段と思っておいてください。

氷を用いての冷却は温度を操作するのが非常に難しく、大抵の場合は一気に温度を下げる事になり、高温状態が続く以上にウーパールーパーにダメージを与えてしまいます。

くれぐれも夏場の温度管理は慎重に行い、温度が上がらないように、そして急激下げないように十分に注意してください。

ウーパールーパーを飼ってみよう

ウーパールーパーは夏場の温度管理を気をつけ、水換えを忘れなければ、まず病気になったり、早死にしたりする事の無い飼いやすい生き物です。

ですが、最初の可愛さはすぐに消え失せ、巨大化し、10年近く生きる生き物でもあります。

安易な気持ちで飼育を開始し、投げやりな事だけはしないようにしてください。