ミーアキャットと言えば、すっと2本足で立ち上がって、周りをきょろきょろと見渡す姿が印象的な動物です。
とても愛くるしいですが、これにはどういった意味があるのでしょうか。
また、ペットとして飼育することは出来るのでしょうか。
ミーアキャットの値段や寿命や特徴をご紹介します。
マングースの仲間
ミーアキャットは、「キャット」と名前に付いていますが、猫の仲間ではなく、実際にはマングースの仲間です。
大きさは、体長25cmから35cm、尾長18cmから25cm、体重600gから1000gです。
野生のミーアキャットは、アフリカ南部のサバンナに生息しています。
マングースの仲間であるため、雑食性で狩りをすることがあります。
昆虫や小動物、鳥の卵などを食べています。
ミーアキャットの爪は非常に鋭く、頑丈に出来ています。
特に発達した前足の爪で巣穴を掘ったり、獲物を捕まえたりします。
また、ミーアキャットは社会的な動物で、群れを作って行動しています。
値段は20万円から40万円くらい
ミーアキャットを購入しようとすると、大体20万円から40万円くらいの予算が必要になります。
成熟した大人の個体と生まれたての赤ちゃんなどの子どもの個体で、値段の変化は特にありません。
大型ペットショップ、ミーアキャット専門店、ネットショップで購入するのが一般的です。
ただ、ミーアキャットは流通量が少なく、常に購入出来るとは限りません。
一度店舗に連絡し、ミーアキャットを入荷しているかどうか確認を取るのが良いでしょう。
また、ネットショップの場合、ミーアキャットの郵送で体調不良などのトラブルが起こることがあります。
出来るなら自分で引き取りに行くのが無難です。
家族仲が良い
ミーアキャットは、家族仲がとても良い動物です。
「コロニー」と呼ばれる群れを作って生活しています。
多いときは3つの家族で30匹前後のコロニーを作ることがあります。
1つの家族の中に優位な立場に立つオスとメスがおり、この2匹だけが繁殖行動を行います。
1回の出産で、2匹から5匹の子どもが産まれます。
子どもが産まれると、子どもの両親だけではなく、群れにいる若いオスとメスがヘルパーになり、協力して授乳や育児を行います。
ときには、ワシやジャッカルなどの天敵に捕まった仲間を、群れ全体で助けに向かうこともあります。
サソリが大好物
ミーアキャットは、雑食性の動物です。
昆虫や小動物、鳥の卵などを食べますが、中でもサソリが大好物です。
毒を持つサソリも好んで食べます。
ミーアキャットはサソリの毒に耐性を持っているため、毒を持つサソリを食べても平気です。
むしろ、日差しがきつく暑さもあるサバンナの劣悪な環境で生きているミーアキャットにとって、比較的水分を多く含むサソリはごちそうである言えます。
また、ミーアキャットは子どもが産まれると、子どもたちの兄姉にあたる若いオスとメス(ヘルパー)が、子どもたちがサソリを一人前に狩りすることが出来るようになるまで、成長に合わせて難易度が異なる獲物を与え、教育します。
このような教育制度がみられるのは、人間を除くとミーアキャットだけです。
昼間に活動する
ミーアキャットは、昼間に活動する動物です。
夜明けともに目を覚まし、コロニーの仲間と並んで日光浴をします。
日光浴をすることにより、寒暖差の激しいサバンナにおいて、夜の間に冷えた体を温めます。
体が温まると食べ物を探しに出かけます。
そのため、曇りや雨の日は巣穴から出ないことも多いです。
食べ物を探しに行く間、巣穴の前に見張りが立ち、天敵が現れないか常に見張っています。
ミーアキャットといえば立ち上がってきょろきょろと周りを見回す姿が印象的ですが、これは天敵から群れを守るために必要な行為であると言えます。
危険を察知すると、甲高い声で鳴いて仲間に危険を知らせます。
ミーアキャットの性格は人懐っこい
ミーアキャットは、好奇心旺盛な性格をしています。
人間や人間のしていることにも興味を示しますので、人懐っこい性格であると言えます。
社会性がある動物なので、飼い主に敵意がないことが分かればなつくこともあります。
しかしながら、ミーアキャットは野性味が強く、しつけをすることは出来ません。
犬のように、飼い主と主従関係を結ぶのはまず不可能です。
ミーアキャットは本来生態系ピラミッドの下位に属する動物であり、他の動物に対して強い警戒心を持っています。
また、雑食性のため、他のペットを襲って食べてしまうこともあるので、一緒に飼うこともオススメ出来ません。
ミーアキャットの寿命は7年から10年くらい
ミーアキャットの寿命は、7年から10年と言われています。
これは野生のミーアキャットの寿命で、一般家庭や動物園など人間に飼育されているミーアキャットの寿命は12年から14年と言われており、野生のミーアキャットより長生きする傾向にあります。
人間に飼われているミーアキャットの寿命が伸びるのは、野生と違い、コブラやフクロウなどの天敵に襲われる心配がなく、エサもわざわざ探しに行く必要がなく、十分な量のエサを食べることが出来るからであると考えられます。
ミーアキャットはサソリが大好物ですが、飼育下では手に入れることが難しいです。
代わりに鶏肉、幼虫、りんご、バナナ、ドックフードなどを与えましょう。
ミーアキャットを飼ってみよう
ミーアキャットは可愛らしい外見に似合わず、雑食性で狩りを行います。
非常に鋭い爪を持っており、しつけも出来ず、懐きにくいため、飼育は難しいです。
安易な気持ちでペットにしようとするのは控えた方が良いと言えるでしょう。
飼うのであれば、ミーアキャットが快適に生活するために必要な設備を揃え、ミーアキャットに対する正しい知識を持って接する必要があります。
そして、最後まで責任と愛情を持って、大切に育てましょう。