ゼニガメとは、クサガメとニホンイシガメの幼体のことです祭りの屋台などで、カメすくいの商品としてミドリガメ(アカミミガメ)と一緒に多く出回っています。

寿命は20年ほど生きると言われており、中には40年生きた個体もいるそうです。

しかし、長寿の生き物の割には500~2,000円で手に入ります。

比較的安価で手に入り、かつ丈夫なため、飼育初心者の方でも買いやすい生き物です。

ゼニガメの生態

ゼニガメは日本だけではなく、中国、韓国の川や池に自生しています。

日本では自生しているものは数を減らしており、現在ペットショップなどで販売されているのは大陸からの輸入がほとんどです。

子ガメのころはオスメスの区別がつきませんが、大人になると、オスは全体的に黒くなり、メスはオスよりも体が大きくなります。

成長したオスはだいたい15~20センチほどになりますが、メスは最大で30センチにもなります。

また、オスよりも頭が大きくなる(巨頭化)ことがあります。

普段は、日本在来種であるニホンイシガメのように水底を張って移動するのではなく、泳いで移動することが多いです。

そのため泳ぎがとても達者で、子ガメのころは水槽の中でぷかぷかと浮いているのを見ることができます。

そして、ゼニガメは寒さには弱く、気温、または水温が20°以下になると食欲が減退し、冬眠に入ります。

泳いで移動し、寒さに弱いため、ゼニガメは流れの緩やかな川や、水田、池に住むことが多いです。

また、ゼニガメは雑食性ですが、どちらかというと肉食に近い雑食です。

主に魚類や昆虫、両生類、果ては貝類なども噛み砕いて食べます。

ゼニガメの性格

ゼニガメは最初の内は、非常に臆病かつ神経質な性格です。

飼い始めた頃は物陰に隠れてばかりで、エサ付けにすら困るという場合もあります。

気長に人間は怖くないという事を覚えさせると、時間が経つにつれ人に慣れてくるようになります。

人に慣れてきたら、穏やかで、とても人懐っこい可愛らしい性格になっていきます。

水槽に近付いたらエサをねだって寄ってきたり、水槽に手を入れると手の上に登ってきて手の上で遊んだり。

可愛らしい動きをたくさん見せてくれるようになります。

ゼニガメの飼い方

ゼニガメは基本水中で活動していますが、日中は陸に上がって甲羅干しと日光浴をしています。

そのため、飼育環境には「水中」と「陸場」を用意してあげる必要があります。

そして日光浴をするために、水槽は窓際に置くのが良いでしょう。

ではここで、ゼニガメの飼育に必要なものを書いていきます。

1、水槽

まず必要なものは水槽です。上記の通り、水中と陸場を作れるサイズのものを買いましょう。

2、日光浴するための陸場

陸場は、カメが登ることが出来て、すぐ乾く素材のものが良いです。

その辺に落ちている大き目の石や砂利などを積み重ねるのもいいのですが、市販されているカメ島を買うのが無難でしょう。

3、カメの餌

ゼニガメは雑食性なので基本何でも食べますが、市販のカメの餌を上げましょう。

4、ヒーター

ゼニガメは寒さに弱いので、冬場は特に必要になります。できれば温度調節ができるものが良いでしょう。

5、ろ過装置

排泄物で水がすぐ汚れてしまうので、できれば設置しましょう。ゼニガメは水槽内の水を飲料水としても飲むため、水は綺麗な方が良いです。

ゼニガメの飼い方のコツ

上記で書いたように、ゼニガメは水槽の水を飲料水としても使っています。

水替えや水槽の掃除を怠るとあっという間に水が汚れ、カメは汚物だらけの水を飲まなくてはいけません。

ゼニガメは基本丈夫な生き物ですが、こうした飼育環境だとあっという間に弱ってしまいます。

そうしないためにも、水槽の掃除は一週間に一回はするよう心がけましょう。

日光浴も大事です。

カメは、日光(紫外線)を浴びることによって、体の中で甲羅や体の維持に必要なビタミンを作り、カルシウムを消化、吸収します。

また、日光に当たって甲羅干しをすることで体の殺菌をして様々な病気を防いでいるからです。

そして冬は、自然のゼニガメは冬眠に入ります。

自然界でカメがする冬眠に入るための環境や準備ができない飼育下のカメは、冬眠に入らせるのはなるだけ控えましょう。

冬眠の為の準備が出来ずに眠ったまま死んでしまうことがあります。

そのため、寒くなってきたらヒーターをつけてあげて下さい。

ゼニガメの特徴を知ろう

ゼニガメは生体を手に入れるのはとても簡単ですが、最初に書いたとおりとても長寿で、大きくもなります。

きちんとした飼育環境を作れば長い付き合いになるので、その分手間もお金もかかります。

1から飼育していくには、大体1~3万円ほどかかりますので、衝動買いで生体を買ってしまうのは控えましょう。

そしてもちろんですが、大きくなったから、飽きたからなどの理由で生体を捨てるのは環境破壊などの一因にもなりますのでやめましょう。