近年、ペットとしてセキセイインコを飼う家庭が増えています。

言葉を覚えてかわいらしい、良く懐き小さいお子さんの情操教育に役立つ、など、セキセイインコはペットとして飼いやすい種類でもあります。

しかし、セキセイインコと一緒に犬を飼う、ということになると、そこには少なからず注意が必要になってきます。

どういう注意が必要となってくるのでしょうか。

遊ぶ時間は別々に

かわいいセキセイインコとはいつでも一緒に過ごしていたいですが、犬と一緒の場合、不慮の事故が起こらないとは言えません。

どうしても人が見ていられない時間は出て来ます。

その時にしっかりとセキセイインコも犬も安全な場所にいられるように、セキセイインコには鳥かごを、犬にはケージを用意しましょう。

セキセイインコもずっと鳥かごの中では窮屈に感じるかもしれません。

手乗りに育てたセキセイインコには、外で遊ぶ時間を作ってあげることは大事です。

セキセイインコを鳥かごから出すときは、犬はケージに入れる。

また、犬がケージから出ている時間はセキセイインコは鳥かごから出さないなどと、遊ぶ時間を分けるということを徹底しましょう。

それぞれにお世話をできる家族がいる場合、犬が散歩に出ている時間にセキセイインコを遊ばせる、などと決めるのも良いでしょう。

部屋は別々に

出来ればセキセイインコの鳥かごは、犬とは違う部屋に置く方が良いでしょう。

部屋でセキセイインコを遊ばせる際は、部屋のドアを閉めておくことを忘れないようにしましょう。

また、セキセイインコを遊ばせる時に、大事なことは「家族みんなにセキセイインコが鳥かごから出ていることを知らせる」ということです。

犬のいない部屋で飼っていたとしても、もし鳥かごから出している時に家族が部屋のドアを開けたらどうなるでしょうか。

たとえ短時間だとしても、鳥かごから出すときは家族に一声かけることを忘れずに習慣づけましょう。

どうしても同じ部屋にセキセイインコと犬を住まわせる場合は、鳥かごを床に置いたりせずに、

犬の届かない高さに置くということが大事です。

鳥かごに鍵をかける

市販の鳥かごは、鍵がなく、重みで扉が落ちて扉を閉めるタイプのものが多いです。

通常なら、セキセイインコには扉を開けるほどの力がありませんのでこのタイプのものでよいですが、

犬がいる場合、万が一鳥かごに犬が近寄った際に、犬がこの扉を開けてしまうことが考えらます。

犬が鳥かごの中に入ってしまうことは考えられませんが、手や顔が入るとセキセイインコがパニックを起こしてしまうかもしれません。

また、犬が扉を開けた隙に、隙間からセキセイインコが逃げ出してしまう可能性もあります。

鍵ではなくとも、犬が開けられなければよいので、力の強くない犬種ならば、クリップや洗濯バサミなどで代用できるでしょう。

セキセイインコと相性の良い犬種は?

セキセイインコを飼っている家庭でこれから犬を飼い始めたいという場合、

セキセイインコとの相性を考えて犬種を選びたい、と考えている方もいるかもしれません。

しかし、残念ながらセキセイインコと相性の良い犬種というものはありません。

どんな犬でも、セキセイインコの大きさと比べると巨大な生き物です。

また、おとなしい犬種やどう猛な犬種、と犬種ごとに性格を分けて言うこともありますが、

犬の性格は犬種によるところよりも、個性によるところがかなり大きいです。

犬種だけで本当の性格を決めることは出来ません。

それに、どんな犬も子犬の頃はとても活発でやんちゃです。

犬を飼い始める時は子犬から迎い入れることも多いでしょう。

残念ながら、子犬とセキセイインコが仲良く遊ぶことは難しいでしょう。

必ず別々の場所で飼う必要があります。

今まで大丈夫だったからという油断は禁物

セキセイインコと犬が仲良く遊んでいる写真など、見たことがあります。

確かに、中にはとてもおとなしい性格の犬とセキセイインコが出会い、ケガもなく過ごすこともあります。

しかし、たとえ誰もが安心だと思っていた関係性だとしても、「万が一」や「まさか」ということは起こります。

例えば、何かの拍子にセキセイインコの爪が犬の目に入ったら、一体どうなるでしょう。

とっさのことに振り払おうとする犬に対し、セキセイインコの体はあまりにも小さすぎます。

ほんの小さな攻撃でも、セキセイインコにとっては致命傷になることは十分に考えられます。

飼い主がどれだけ注意していても、同じ空間にセキセイインコと犬がいる限り、このような不慮の事故が起こることはありえます。

大切な家族だからこそ、悲しい出来事が起きないように

セキセイインコと犬が仲良く暮らすという風景は、想像するとかわいらしく、魅力的な風景に思えますが、

一歩間違えるととても悲しい出来事が起こります。

それを防ぐためには、飼い主の細心の注意が必要です。

しっかりとルールを決め、それぞれのペットのためを思って暮らせば、きっと楽しい生活が待っているはずです。