長い胴とかわいらしい短い足で部屋の中をちょこまかと動き回る、愛らしいフェレット。

よく人に懐き、ペットとして人気が高いフェレットですが、その臭いはかなり強く、飼い主の頭を悩ませます。

この記事では、そんなフェレットの臭いを消す方法についてご紹介します。

臭腺除去手術をする

フェレットの強烈な体臭の一番の原因は、臭腺(肛門腺)と呼ばれる身体の器官です。

これはおもに縄張りを主張するための臭いを発する器官であり、かなり強い臭いを発します。

また、この臭腺から発される臭いは発情期には、より強くなるという性質もあります。

フェレットの臭いの問題を解決するには、まずこの臭腺除去手術、去勢手術を行うのがよいでしょう。

ペットショップで売られているフェレットのほとんどは、既にこれらの手術が済んでいる個体ですが、稀に手術を行っていないノーマルタイプのフェレットを売っている店もあります。

ノーマルタイプのフェレットは手術済みの個体と成長したときの体つきや性格に違いがあるなど、手術済みの個体とはまた違った個性がありますが、臭いが気になるのなら、ペットショップの店員さんに手術済みのフェレットを選んでもらいましょう。

定期的にシャンプーをする

臭腺除去手術済みの個体であったとしても、フェレットの体臭は完全には消すことはできません。

日が経つにつれてフェレットの体臭は強くなっていきます。

週に一回から月に一回くらいの頻度で、臭いが気になるようになってきたらシャンプーをするようにしましょう。

洗面器や洗面台にぬるま湯をため、必ずフェレット用のシャンプーを使ってフェレットの身体を優しく洗ってあげましょう。

幸いなことに、フェレットは基本的に水浴びを嫌がらない動物です。

ただし、シャンプーをするときに飼い主がフェレットを乱暴に扱ったり、おどおどと不安な手つきで洗おうとすると、フェレットも不安がり、暴れてしまう可能性があります。

優しい手つきで、しかし、不安がらずに洗ってあげるよう気をつけましょう。

また、あまりに頻繁にシャンプーをしすぎると、かえって臭いの原因となる物質の分泌を促進して、余計に臭くなってしまうことがあるので、注意しましょう。

耳掃除をする

溜まった耳垢や繁殖した耳ダニが原因でフェレットが悪臭を発することがあります。

耳の汚れは病気の原因にもなるので、2週間に一度は耳掃除をするようにしましょう。

方法は市販のフェレット用イヤークリーナーをフェレットの耳の穴にたらし、耳をよく揉んで中の耳垢を浮き上がらせます。

そして、浮き上がった耳垢だけを綿棒でふき取ります。

必ず、外に浮き上がってきた耳垢だけを拭きとるようにして、耳穴の中に綿棒を入れることはしないようにしてください。

綿棒を耳の中に入れると、耳の中を傷つけたり、耳垢をさらに耳の奥へと押し込んでしまう危険があるからです。

また、フェレットが暴れる可能性があるので、可能ならば二人で協力して耳掃除を行いましょう。

ケージの中を掃除する

フェレットのケージの中を掃除せずに放置していると、汚れがたまっていき悪臭を発するようになります。

ケージの中が不潔な環境だと、体臭の問題だけでなく、フェレットが病気になってしまうこともあるので、ケージ内の衛生状況には常に気を配りましょう。

一ヶ月に一度はケージの丸洗いをするようにし、ケージ内のトイレや給水ボトル、エサ入れなどは毎日掃除をしましょう。

エサ入れに食べ残しのエサがある場合は腐る可能性があるので、もったいないと思ってもなるべく早く捨ててしまうようにしましょう。

また、床敷きの布やタオルは汚れているのが確認できたらすぐに取り換えるようにし、寝床のハンモックなども一週間に一度は洗濯しましょう。

フェレット用の消臭剤を使う

どうしても臭いが気になるときは、フェレット用の消臭剤が市販されています。

フェレットの身体やトイレの噴霧して使用するスプレータイプ、部屋に置いたり、電気式で消臭成分を発散させるタイプの消臭剤などがあるので用途によって使い分けましょう。

ただし、フェレットは人間よりもずっと嗅覚が鋭く、人間には感知できないような匂いでも嗅ぐことができます。

人間には気にならなくても、消臭剤の臭いがフェレットにストレスを与えてしまう可能性があるので、なるべく臭いが強くないもの、フェレットの健康に悪影響を及ぼさないような消臭剤を選んで使用することが大切です。

フェレット臭い対策は重要

動きも見た目もかわいらしく、人の心を掴むフェレットですが、その体臭はかなり強烈なもの。

飼い主が臭いに苦しんでいると、飼われているフェレットもそれが伝わって不安に思うかもしれません。

フェレットの臭いに我慢している飼い主の方も正しい臭い対策を行えば、臭いを気にせずに心おきなくペットのフェレットをかわいがることができることでしょう。