ペットを飼っていると、ペットの健康についてはいろいろと心配することがあると思います。
病気やケガはもちろんですが、それ以外にもさまざまなトラブルが起こる可能性があります。
今回はそうしたトラブルの中から、ペットについたノミをピックアップしようと思います。
薬品を使わずに、安全にノミを取ることはできるのでしょうか。
ノミの危険性
ノミを退治する方法の前に、ノミの危険性について知っておきましょう。
ほんの小さな虫だと侮っていると、ペットだけでなく人間にも被害が及びます。
まずノミに咬まれると、咬まれた箇所が痒くなり、赤く発疹になります。
さらにノミは吸った血を栄養源にして、猛烈な勢いで数が増えてしまいます。
ノミに刺されたできる発疹のみならず、掻いてしまうことがダメージになり皮膚病の原因になります。
さらに、このノミはペットだけでなく、人の体も遠慮なく噛んできます。
ノミの被害は痒みや皮膚へのダメージだけではありません。
ノミやノミの卵を口にしてしまうことで、ノミについている寄生虫に感染してしまうこともあります。
またノミの死骸や排泄物でアレルギーを発症する可能性もあります。
特に小さな子どものいる家庭では、決して見過ごすことはできませんよね。
ノミ取りグシを使う
薬品をなるべく使わないで…と思ったら、何はともあれノミ取りグシです。
ノミ取りグシは普通のブラッシング用のコームと比べると、かなり目が細くなっています。
ノミ取りグシを使って毛をすいてあげると、隠れていたノミが引きずり出されて姿を現します。
特に首や足の付け根、お腹などペットが普段自分で描けなかったり、毛の密集するポイントは何度もクシを通します。
小さな小さなノミを取るには、毎日こうした作業を繰り返してあげる必要があります。
というのも、少しでも残っていれば、またそこから数が増えて、結局また同じような状態になってしまいます。
最低でも一ヶ月以上は継続して、クシを使用するようにしてください。
捕まえたノミは潰さない
さて、クシを通すことで発見したノミですが、見つけたらどうしたらよいのでしょうか。
間違っても、絶対に指で潰したりしないようにしてください。
指で潰してしまうのは逆効果で、卵が飛散して、ノミを拡散させるような結果になります。
また、ペットや人の口に入ったりすると、寄生虫を取り込んでしまう可能性をあります。
すくい出したノミは、洗面器などに中性洗剤を入った水を張り、その中につけるようにしましょう。
ただの水ではノミは死にませんし、水面からまた飛び出してしまいます。
取り除いたノミは確実に駆除するように心がけてください。
徹底的な洗濯と掃除
ペットにノミを見つけたら、とにかく身の回りのものを清潔にしましょう。
ペットの使っている布製品はもちろん、部屋にある洗濯できるものはすべて洗濯します。
床などにいるノミやノミの卵を除去するために、徹底的な掃除も必要になってきます。
これも、やはり卵の潜伏期間を考えると一ヶ月以上継続してするようにします。
掃除をするときのポイントですが、まずカーペットなどはコロコロでは力不足です。
コロコロで捕まえても、ノミにはそれから逃げ出せるだけのジャンプ力があります。
強い粘着力のあるガムテープや、もしくはハウスダスト用のクリーニングをお願いしましょう。
また掃除をかけるときも、その後には必ず掃除機のフィルターや掃除機自体の掃除をしてください。
ノミが掃除機の中で繁殖してしまい、また出てきてしまうという悪夢が起きてしまいます。
ノミ取りホイホイを使う
他にも、ノミは部屋のどこに潜んでいるかわからない不安があります。
そういうときには、ノミ取りホイホイを使ってみましょう。
成虫のノミは特定の光に反応して引き寄せられる性質があります。
ノミ取りホイホイはその性質を利用してノミを引き寄せて、粘着シートで捕獲するというものです。
燻製式の殺虫剤とは違い、薬品をペットや私たちが吸い込んだりする心配はありません。
しかし、設置場所によっては、それほど効果が出ないことがあります。
効果的に使うためには、遠くまで光が見えるような場所や、ノミの潜みそうな部屋の隅の方におきましょう。
一ヶ月以上は毎日続ける
もしノミに悩んでいる場合には、症状などを見て動物病院でアドバイスをもらうのがよいでしょう。
それほど深刻な状況でなければ、紹介したやり方で徐々にノミを退治していくことができます。
何度も繰り返しになりますが、ノミの生命力や繁殖能力を考慮すると、一ヶ月以上はこうした作業が必要になります。
根気よくこまめにやってあげることが、退治への近道になります。
他にもノミの生活しにくい環境にすることも大切なポイントです。
ノミがいる間は部屋はできるだけ乾燥させ、掃除はこまめにするようにしましょう。
一匹でもノミがいたら、もっとたくさんのノミがいると思った方がよいでしょう。
ペットと家の中、どちらにも対策が必要になります。
薬品を使わずにノミを退治しよう
ペットが散歩などの外に出てくると、思わぬところからノミをもらってくることもあります。
散歩や外出から帰った後は、ブラッシングしてあげて、ノミが付着していないか確認するように習慣づけましょう。
ついつい焦って、そのときだけ徹底的に対策をしても効果はありません。
ノミの姿を見るというのは、ちょっと気味が悪いかもしれませんが、手間がかかっても、こうしたことを長期間続けていくことが大切です。
ペットや人間への被害が深刻になる前に、腰を据えて取り組むようにしましょう。