ハムスターは寒さに弱く、特に冬の間はその寒さ対策がとても大切です。
最近の住宅は気密・断熱性に優れ、冬でも暖かい環境を提供してくれますが、皆が皆そういうお家に住んでいるわけではありません。
冬は人間も寒いですがハムスターはそれ以上に寒さを感じているので、場合によっては体調を崩し死んでしまうこともあり得ます。
ですので、健康で長生きしてもらう意味でも、ハムスターの寒さ対策として身近にできることをご紹介します。
部屋を暖める
ストーブやエアコンなどで部屋を暖めるのが最もオーソドックスで現実的な方法です。
ストーブは石油ストーブ、ファンヒーター、電気ストーブなどいろいろ種類があります。
石油式のストーブやファンヒーターの場合はFF式のものが室内の空気を汚すことがなくオススメです。
FF式以外の場合は、こまめに換気を行ない空気をクリーンに保つことが必要です。
ファンヒーターなど風の出るタイプの機器の場合は、温風が直接ハムスター・ケージに当たらないようにしましょう。
直接温風が当たると温度変化が急激なうえ、暑くなりすぎてしまうこともあるためハムスターの体調を崩してしまいかねません。
最も簡単な寒さ対策と言えますが、これはあくまで人が部屋にいる場合に限ります。
誰もいない状態でストーブをつけっぱなしにしておくのは、火事の面からも危険なことです。
人間、ハムスターともども暖をとるにはいい方法ですが、ハムスターのみを対象に部屋全体を暖めるのはちょっと効率が悪いし危険も伴います。
ホットカーペットで暖める
人間用のホットカーペットをケージの下に敷いて温める方法です。
石油ストーブなどと比べると火を使わず安全ですし、温度調節もついているので熱くなりすぎることもありません。
部屋全体を暖めることに比べると、多少は経済的かもしれません。
しかし、温まり具合などはカーペットの大きさによっても違ってくるので、小さすぎるものだとあまり役に立たないこともあります。
あくまで人間用ですので、ハムスターケージを暖めるには、大きさ的にも中途半端な印象はあります。
それと、この手の暖房はカーペット面に接している部分だけ暖かく感じるのが普通です。
ですので、ケージの底面は暖かさを感じても、ケージ内の気温は低いままのケースが多いです。
元々が空間を暖めるための暖房器具ではないので、この辺は致し方ないところです。
このためケージ全体を暖めようとするとケージをダンボールなどで覆うなどする必要があります。
ひよこ電球で暖める
ひよこ電球は様々なペットの暖房器具として使われているものです。
電球といってもまぶしい光を放つものではなく、代わりに熱を発します。
ひよこ電球は表面がとても熱くなるので、ケージの中にセットして使うのはハムスターの安全上、避けた方が無難です。
ケージを箱などで覆い、その中に設置したほうがやけどの心配もなく安全です。
熱源としてとても強力なものですので、単品で使うのではなくサーモスタットと併用して使うのがオススメです。
そうすることで、ケージ内の気温を一定に保つことができます。
このため多少購入のコストはかかりますが、比較的簡単に入手でき気軽に使うことができます。
ただし火事の危険性もあるため、設置には十分安全に気を付ける必要があります。
また、電気代は高くつきますので、その辺は覚悟が必要です。
湯たんぽで暖める
湯たんぽをケージ内に設置して暖める方法です。
人間用の普通の湯たんぽは大きすぎてケージに直接入れるのは現実的ではないかもしれません。
ですので、ケージを箱などで覆い、その中に湯たんぽを入れて箱内を暖めるようにするのが一般的な方法ではないかと思います。
ケージの周りを覆ってあげないと熱がどんどん逃げてしまうので、極力断熱性に優れたもので周りを囲ってやる必要があります。
小さいサイズの湯たんぽがあれば、ケージの中にも設置できるかもしれませんが、小さい分冷めやすいのでこまめに入れ直す必要があります。
湯たんぽの代わりにペットボトルを使う人もいるみたいですが、ペットボトルに熱湯を注ぐのは安全上の問題もあって、あまりオススメできません。
今はお湯を使わず電子レンジで加熱し何度も使えるタイプの湯たんぽもあるので、そちらを使ってもいいと思います。
湯たんぽは、電気も石油も使わないし、それほど高温になるわけでもないので、安全面ではこれが一番オススメです。
ただ時間とともに冷えてくるため定期的な入れ替えは必要になるため、多少面倒です。
使い捨てカイロで暖める
ケージの下に敷き詰めたり、ケージ内に置いて使います。
ケージ内に置く場合はハムスターにかじられても大丈夫なように何かで覆う必要があります。
しかし、そもそもこうしたものを暖めるための道具ではないので、あまりオススメはできません。
日常的に使うのは費用もかかりますし、やけどなどの危険性もあります。
空気中の酸素を取り込んで発熱するので、ケージが密閉状態で使用すると酸欠の危険性もあります。
ただ、病院へ行く際など外出時に一時的に利用するのであればいいかもしれません。
パネルヒーターで暖める
爬虫類やハムスターなどの飼育ケージの下にセットして使う専用のパネルヒーターを用いる方法です。
使い方としては人間用のホットカーペットと同様ですが、ペット用に開発されたものですので、コンパクトでセットしやすいメリットがあります。
サーモスタットがついて温度管理はしやすく、消費電力も少ないので電気代も大してかかりません。
ただし基本的に出力が小さいので、ケージ全体を暖めようとすると、周りをすっぽり囲わなくてはいけません。
それと、真冬の寒い日などはこれだけで暖房するには少々厳しい面もあるかもしれません。
ですので、他の暖房と併用しながら使うのが現実的です。
ハムスターの寒さ対策は万全にしよう
ハムスターの寒さ対策と言っても様々であり、お住まいの環境によっても寒さは違いますから、当然それにあった対策が必要になります。
とにかくコストや手間をかけないことが対策として求められがちですが、結果としてハムスターの寒さ対策として効果が得られなければどうしようもありません。
今回一般的な寒さ対策の手法を取り上げましたが、最終的には飼い主が創意工夫をしてその手法を見出す必要があります。
おそらくこれら以外にもいくらでも寒さをしのぐ方法はあることでしょう。
コストや手間は当然それなりにかかるでしょうが、せっかくかわいいハムスターを飼っているのですからできるだけのことはしてあげたいですよね。