ハムスターはとても愛らしく、ケージの中にいるのを見ているだけで癒されます。
ですが、いくらかわいいからといって、餌を多く与えすぎて甘やかしたり、運動不足をそのままにしておくとあっというまに太ってしまいます。
ハムスターにとって肥満は命にかかわる病気をもたらすことがあります。
そこで、この記事では太ったハムスターを適切にダイエットさせる方法を紹介します。
ハムスターの体重を計る
ハムスターの肥満の状態を確かめるためには、定期的にハムスターの体重を計って、体重の増減をチェックすることが大切です。
最低でも一カ月に一回はクッキングスケールなどで体重を測定し、記録しておきましょう。
この際、ハムスターを直接クッキングスケールの上に乗せても、動いてしまって正確に計れないことがあるので、何か入れ物のなかにハムスターを入れて入れ物ごと重さを測定し、その後入れ物の重さを引くという方法を使うとよいでしょう。
また、ハムスターは頬袋に餌をため込む習性があり、体重測定の結果が一定しないことがあります。
そんなときはなるべく毎日同じ時刻に餌を与え、毎日同じ時刻に、こまめに体重を測るとよいでしょう。
ハムスターに脂肪分の多い餌を与えすぎない
ハムスターの餌といえばひまわりの種と思っている人も少なくありません。
ですが、ひまわりの種は意外にも高脂肪・低カルシウムで栄養が偏っており、毎日ハムスターが食べるには不適切な餌です。
ひまわりの種やピーナッツはハムスターにとってはあくまでおやつであって、肥満を避けるためにはなるべく市販のハムスター用ペレットを与えるのがよいでしょう。
ペレットはハムスターに必要な栄養を計算して偏らないようにさまざまな材料を合わせたもので、ハムスターの主食となる餌です。
なるべく人工甘味料や着色料の入っていないものを選びましょう。
ハムスターが喜ぶからといって、ひまわりの種などを与えすぎると、肥満へと一直線です。
飼いハムスターは飼い主の与える餌しか食べる機会がないので、飼い主が責任をもって偏りのない餌を用意してあげましょう。
ハムスターに適切な量の餌を与える
健康なハムスターが一日に食べる餌の量は、だいたい体重の10~15パーセントといわれています。
例えば体重が40グラムのハムスターは、一日に4から6グラムの餌を食べるのが目安ということになります。
人間の場合は太ってしまった場合は食事の量を減らしてダイエットをすることが多いですが、繊細なハムスターは単純に餌の量を減らして無理にダイエットさせようとすると、健康を害してしまう可能性が大いにあります。
ハムスターが太ってきたからといって急激に餌の量を減らすようなことはせず、体重の10~15パーセントを目安として、食べ残しがない程度にハムスターに餌を与えましょう。
ケージの中を運動しやすい環境にする
ハムスターのダイエットは健康を害するおそれのある餌の制限ではなく、なるべく運動させることを主体として行う必要があります。
しかし、ハムスターは普段は狭いケージの中で生活していて、あまり運動する機会がありません。
そこで、ハムスターが運動しやすいようにケージの中の環境を整えることが重要といえます。
まず、回し車はきちんと回るか確認しましょう。
部品が劣化していたりしてうまく回らないと、ハムスターはあまり回し車で遊びません。
また、ハムスターの大きさに合っているかを確かめることも大切です。
買ったばかりのころはぴったりだった大きさの回し車も、ハムスターが成長するとサイズが合わなくなって遊ばなくなってしまうことがあります。
他にも、ハムスターは狭いところにもぐりこんで遊ぶのも好きです。
ケージの中にトイレットペーパーの芯など、もぐりこんで遊べるおもちゃを入れてあげるのもよいでしょう。
さらに、床面積が広いケージならハムスターは走り回って軽い運動をすることができます。
ケージが狭すぎると感じたなら、思い切って広いケージに買い替えるのもよいでしょう。
ハムスターをケージの外で遊ばせる
ハムスターの運動不足を解消するには、ハムスターをケージの外に出して、広い部屋の中で思い切り遊ばせるのが効果的です。
ハムスターの肥満解消と同時に、ストレス発散にも役立つことでしょう。
ただし、ケージの外には危険がいっぱいなので、ハムスターが危険な目に遭わないように飼い主が常に目を光らせましょう。
部屋の外に出ないようにドアや窓はきちんとしめ、ハムスターがもぐりこんでしまいそうな隙間にはクッションなどを詰めて入れないようにし、可能ならばハムスターがかじらないように電気コードにはカバーをしておきましょう。
あまり心配なようでしたら、ハムスターをケージで遊ばせるための市販のハムスターボールを利用するのもいいでしょう。
ハムスターをダイエットさせよう
餌の与えすぎや運動不足はハムスターを太らせてしまい、最悪の場合、命にかかわる病気につながることもあります。
しかし、人間に飼われたハムスターは自分では自分の健康管理ができません。
だからこそ、ハムスターの飼い主が責任を持ってハムスターの栄養状態を管理し、運動不足を解消させてあげることが重要といえるでしょう。