時々、猫と一緒にいるハムスターの映像や写真を見かける事がありますが、本来猫とネズミは敵同士。
猫とハムスターが仲良く一緒に暮らす事はできるのでしょうか?
そこで、猫とハムスターを同時に飼う際の注意点をまとめました。
ハムスターのいる部屋には猫を入れない
残念ながら、猫とハムスターが仲良くなる事はまずありません。
猫とハムスターが仲良くなるのは本当にごく稀なケースです。
猫にとってハムスターは捕食対象になってしまうので、猫とハムスターを絶対に会わせない事が大切です。
ハムスターにとって、天敵である猫の臭いや動きに恐怖を感じてしまいますし、猫は古くからネズミ捕りの役割を担ってきたように、猫にとっても目の前の「獲物」を捕える事が出来ない状況にイライラしてしまいます。
存在がお互いにストレスになってしまうのです。
いくら普段おっとりしていて優しい性格の猫でも、チョロチョロと動くハムスターを目の前にして、いつ本能のスイッチが入ってしまうか分かりません。
「うちの子は大丈夫」などと過信してはいけません。
ですので、可能な限り猫とハムスターが合わないような環境を作りましょう。
プラケースや衣装ケースで飼育する
別々の部屋で飼育していても、うっかりドアを閉め忘れてしまった場合など、猫がハムスターケージに近付いてしまう可能性があります。
万が一に備えて、ハムスターケージは、しっかりとフタのできるプラケース、または衣装ケース(フタの一部をくり抜き、目の細かい金網を張ったもの)を使用して下さい。
一般的な金網のケージだと猫の爪が入ってしまいますし、猫がイタズラしているうちにケージのドアが開いてしまう可能性もあります。
また、水槽に金網などのフタをしている場合でも、猫が外してしまう可能性があります。
プラケースの天井のドアや衣装ケースのフタも、何度も開閉しているうちにロックがゆるくなってしまいますので、テープで二重にロックしたり、早めに買い替えるなど、常に細心の注意を払って下さい。
夏場のエアコンは必須
猫から守るための気密性の高いプラケースや衣装ケースの中でハムスターを飼育していると、気になるのが夏の暑さです。
部屋のドアを閉めていると、ますます熱がこもってしまいます。
ハムスターが熱中症にならないように、必ずエアコンを付けて温度管理をしてあげましょう。
エアコンが使えないからといって部屋のドアを開け放したり、金網のケージにしてしまうと、その分猫に襲われる危険性が高まってしまいます。
ペットの居住スペースが2か所に区切られると、猫とハムスター、それぞれ2部屋のエアコンを付けてあげなくてはいけなくなりますので、電気代もその分高くなってしまいます。
ハムスターの脱走にも注意
ハムスターは脱走すると、家具の隙間や押し入れの中などに潜り込んでしまい、なかなか出て来ないので、探すのも一苦労です。
猫がいる場合、猫に見つかる前にハムスターを捕まえないと猫に襲われてしまいますので、ハムスターの脱走は一大事です。
ハムスターを脱走させないように注意しましょう。
日頃からケージのフタをしっかりとロックしておくのは勿論、ハムスターと遊ぶ際は、ケージから出す前に、必ず部屋のドアが閉まっているか確認しましょう。
そして、遊んでいる間はハムスターから目を離さないようにして下さい。
ハムスターは突然素早く走り出したり、手からジャンプしてしまう事がありますので、油断は禁物です。
また、ケージの掃除をする際も、ハムスターが逃げないように、移動用キャリーなどのしっかりとフタができるケースに入れてから行いましょう。
実際にあった猫とハムスターの事故
猫とハムスターを同時に飼った事のある人は意外と多く、また、事故が起きてしまったという話も少なくありません。
ある家ではハムスターと猫を別の部屋で飼っており、時々ハムスターケージを猫のいるリビングに持ってくるというケースが実際に起こっています。
猫はケージの金網越しに臭いを嗅ぐ程度で、特にイタズラをする事もなく、また、ハムスターの方も猫に近付いて行ったりしていたそうです。
仲が良いと思って油断していたある時、少し目を離した隙に、猫が金網越しにハムスターを引っ掻いてしまい、ハムスターは亡くなってしまいました。
また、他の方の家では、ハムスターケージを置いているラックに金網で扉を作り、猫に攻撃されないように管理していました。
しかし、ある時猫がラックの扉を開けてしまい、ケージの金網越しに、ケージ内のハムスターが襲われてしまいました。
このように、何らかの対策をしていても、ちょっとした油断から事故は起きてしまうのです。
猫とハムスターは犬猿の仲と考えよう
猫とハムスターを一緒に飼うのはなかなか大変です。
猫とハムスターが仲良くなるのは本当にごく稀なケースです。
もしも悲しい事故が起こってしまった場合、本能で動いた猫を責める事はできません。
猫とハムスターをどちらもしっかりと管理できるか、よく考えた上で飼育しましょう。