猫は昔から犬とは違い自分で適切な分量のエサを食べることのできる生き物と言われていました。

しかしそれは外に出て、狩りをし、運動する猫の場合です。

完全室内飼いも増えている現在では、猫のエサの量は飼い主がきちんと管理してあげなければなりません。

そこで今回は猫に与えるエサの量についてご紹介します。

まずはエサ袋の裏を確認

購入されている猫エサの袋を見てみましょう。

多くのエサは体重別に一日に与える量が記載されています。

体重によって必要摂取量が変わってしまうので、まず愛猫の体重を量りましょう。

体重がわからないからと適当にやってしまうと、肥満になったり痩せてしまったりします。

子猫の場合

子猫の場合は生後何ヶ月かによってミルク、ウェットフード、ドライフードかが分かれます。

生後25日までは三時間~四時間おきにミルクを与えましょう。

生後25日~40日くらいはウェットフードやドライフードをお湯でふやかしたもの。

生後50日~はドライフードを与えてかまいません。

成長には個体差があるので、上記日数より早くドライフードを欲しがる子もいます。

そういった場合は少量ずつ与えてみるのも良いでしょう。

子猫はこまめにエサを食べるので、一日三回~四回に分けてエサと新鮮な水を与えましょう。

お皿に出しっぱなしにすると汚してしまったり、匂いが消えて食べなかったりすることがあります。

成猫の場合①

成猫は体重に応じて記載されている量のエサを与えれば問題ありません。

ただし多頭飼いをしていたり、エサが減っていないのにエサ皿にエサを盛ると、他の子にエサを取られてきちんとエサを食べられない子が出てきたり、必要以上にエサを食べて肥満になってしまう子が出てきます。

猫が一匹だけなら一日の量を調節しましょう。

余った場合は余ったエサのグラムを量り、足りないグラム数を足します。

多頭飼いをしているのならエサの時間を決めて、すべての皿に適正グラムを量って入れる、食べ終わるまで見ているなどの工夫が必要です。

また、エサの他におやつや人の食べているものを欲しがったりしますが、基本的に猫の体には良くないものなので、なるべく与えないように心がけましょう。

猫の体に合わないエサ(食べたあとすぐに吐いてしまう、食べない)というものはすぐにやめる必要があります。

成猫の場合②~肥満編~

室内飼いの成猫に多く見られるのが肥満です。

人と同様に猫も肥満により病気を発病することがあります。

骨格、種類によって差はありますが、6、7kg以上の体重になるとダイエットの必要がある猫だと考えて良いでしょう。

猫は運動では痩せません。

お腹の空いている時間が長ければ長いほど痩せます。

ですので好きな時間に食べさせない、食べることのできる時間を飼い主がコントロールするのが一番のダイエットになります。

一番簡単なのは朝と晩に決められたグラム数を与えることです。

この時体重に合わせたグラム数よりも少し減らしたものを与えます。

最初は猫も、今まで通り好きな時間に食べられるものだと思うため、出されたエサを全て食べません。

しかし、毎日続けているとそれが習慣になるので、出されたエサをキレイに食べるようになります。

空腹の時間が長ければ長いほど痩せますが、今まで好きな時間に食べていたエサが突然朝だけになったとなると猫にかかるストレスも多くなるので、朝と昼と晩。

または朝晩、と段階を踏みながらダイエットを進めていきましょう。

猫のダイエットに必要なのは飼い主の根気です。

一年ほどかかる猫もいますが、じっくりと彼らのダイエットに付き合っていきましょう。

成猫の場合③~やせ型編~

食べているのに痩せている猫、というのもいます。

これは単純にあまり食べない性格だったり、多頭飼いのため他の猫に取られてしまって食べられない。

神経質なのでほかの猫が近くにいると落ち着いて食べられない。

そのような原因があったり、消化器系が弱い。

エサが体に合わないなどの原因があったりします。

多頭飼いをしていて痩せている猫がいる場合は、エサのときに部屋を分ける。

その子だけゲージに入れて食べさせる。

エサ置き場を変えてあげる。

そういった配慮をしてあげましょう。

消化器系が弱い場合は、上記の太っている猫たちとは逆にこまめにエサを食べる必要があります。

出されたエサを全部食べていても、うまく体に吸収されていない場合があるからです。

ダイエット猫との多頭飼いの場合は、痩せている猫だけ部屋を分けてエサを与えるようにしましょう。

また病気による体重減少の可能性もあります。

あまりに痩せている、何もしていないのに急に痩せてきた。

など違和感がある場合はすぐに獣医に相談しましょう。

それぞれの猫に合った分量のエサをあげよう

昔は外を気ままに歩いていた猫たちですが、現在はフンの問題、車の問題、野良猫が増えすぎた故の殺処分などの問題も多く、室内飼いが推奨されています。

猫の運動を制限しているからこそ、飼い主は彼らの健康を管理する義務があります。

可愛いを理由に甘やかさず、適切な量のエサを与えることを心がけましょう。