日本ではあまり聞き慣れませんが、欧米ではペットシッターという職業は広く知られています。
長期の旅行や出張で家を空けるとき、または単身でペットを飼っている人なら、昼間のお世話をしてもらったり。
いろいろなシーンでペットシッターを使う人が多くなります。
大事なペットの世話をする仕事で、動物が好きな人には大いに魅力を感じる仕事でしょう。
そんなペットシッターになるためには、どうすればよいのでしょうか。
ペットシッターの仕事の内容
ペットシッターとは、留守でペットの面倒を見れないときに、飼い主さんに代わってペットのお世話をする仕事です。
似た仕事の内容に、ペットホテルというものもあります。
ペットシッターの場合は、ペットを預かるのではなく、依頼主の家でペットの世話をするというのが大きな違いです。
ペットシッターはただお世話をするだけではありません。
犬のペットシッターの場合なら、食事の準備や散歩はもちろん、爪切りやトリミングなどをしてあげることもあります。
もちろんシッターさんの能力にもできる・できないというものがあります。
しかし、そのペットに対する総合的なケアを求められることが多く、その範囲は多岐に渡ることがあります。
ペットシッターに必要な資格
ペットシッターはさまざまな世話をする仕事ということはわかりました。
しかし、ペットシッターとして働くときに、必ずしも必要となる資格というのはありません。
というのも、ペットに関する資格の多くは民間の資格であり、統一的な基準や免許というものが存在していません。
ですので、ペットシッターの派遣企業などの従業員として働く場合なら、すぐに始めることができます。
しかし、ペットに関する知識がまったくなくてもできる仕事ではありません。
ペットとくくると範囲が広すぎるのですが、扱う動物に関する多くの知識や経験が必要とされます。
そうしたペットシッターの派遣企業では、ペットショップや動物看護士の経験者が求められたりします。
「好き」だけではなかなか通用しない世界でもあります。
動物取扱業の登録
例えば、もし自分がペットシッターとして独立する場合にはどうしたらよいのでしょうか。
ペットを扱う仕事をするときには、自治体への動物取扱業の登録が必要となります。
登録をした上で、動物取扱責任者を置く必要があります。
大切なペットを預かる仕事ですので、要は届け出をして、きちんと管理者を立てておかなければならないということです。
この動物取扱業の登録では、客観的にその仕事をするのにじゅうぶんな知識があるということを証明する必要があります。
登録するときに必要となる条件は以下の3つです。
①半年以上の実務経験
②専門的な教育機関を卒業している
③その他の資格試験により動物取扱業に必要な知識や技術を持ち合わせている
この3つのうち、どれか一つの条件を満たしている必要があります。
動物に関わる資格いろいろ
仕事をする上でも、動物に関する知識はとても重要になってくる仕事です。
動物取扱業の登録の時に、認可の下りる資格というのはいくつかあります。
いろいろな資格がありますが、認定ペットシッターやペットシッター士は業務内容に近い資格と言えるでしょう。
他にもトリマーや動物看護士、家庭犬訓練士などが役に立つのではないでしょうか。
不在時の世話だけでなく、しつけやトリミングを希望する人も多いので、アピールポイントになるでしょう。
将来的に独立を考えているわけではなくても、役立つ資格として取得を検討してみましょう。
コミュニケーション能力も大切
ペットシッターには、ペットに関する知識や経験以外にもう一つ大切なことがあります。
それは、しっかりとしたコミュニケーションがあり、飼い主さんとのやり取りができることです。
留守の他人の家でお世話をするので、当然怪しい人や不審な人には任せられませんよね。
しっかりとした応対ややり取りで、飼い主にも安心してもらわなければなりません。
この仕事で何よりいちばん難しいのが、飼い主との信頼を築くことといってもよいでしょう。
普段のペットの様子や食事の好み、散歩のコースなど、飼い主とのコミュニケーションは仕事の質にも影響します。
ペットの世話をするだけでなく、飼い主さんともうまく付き合えるようにすることもとても大切な仕事の一つです。
ペットシッターになる方法を知ろう
最近のペットブームもあり、日本でもペットシッターの需要が増えつつあります。
まだまだそれほど馴染みのないものではありますが、それゆえに苦労することもあるでしょう。
しっかりとした知識を持っていることは第一ですが、飼い主さんともうまくやっていく必要があります。
従業員として働く場合でも、知識や経験の裏付けとして何らかの資格を持っていた方がよいでしょう。
大切な家族であるペットを預かる仕事です。
依頼主である飼い主からは、いろいろな期待があるということを意識する必要がある仕事と言えるでしょう。