最近テレビへの露出が増えたこともあり、ペットとしてミニブタを飼う方が増えています。
ミニブタは家畜としての豚を品種改良されたものなので、ミニと言っても成長すると30~50kg程になり、食事や飼育環境も犬や猫とは異なります。
そこで今回はミニブタの飼育方法についてご紹介します。
動物病院を確保する
人気が高まるにつれて、都市部や大型のペットショップでミニブタは普通に購入できるようになりました。
しかしミニブタを飼う際に一番大切な事は、ミニブタを診てくれる動物病院が近くにあるかということです。
人気が出たとはいえ、日本でのミニブタの飼育数はまだまだ少なく、動物病院でも診てくれるところが少ないのが現状です。
人間の病院に内科や外科があるのと同様に、動物にも小動物専門や爬虫類専門など様々な専門があります。
またペットとして一般的な犬や猫などはほとんどの動物病院で診てもらうことができますが、ミニブタの場合診療経験のある獣医師が少ないため、診療外であることが多いです。
そのため、ミニブタを飼う際には必ず事前に、自宅から通える範囲にミニブタを診てくれる動物病院があるか確認しておくことが最も大切になります。
場合によっては市や県をまたぐ必要があるかもしれませんが、もしそれを面倒に感じるようであればミニブタを飼育しない方が良いでしょう。
また動物病院によっては専門外でも診てくれることがあるので、動物病院に問い合わせをすることも一つの方法です。
長距離移動の際には基本的に自家用車になりますが、子ブタの時期であればケージに入れることでバスや電車に乗車できる場合もあるので、移動手段についても確認が必要です。
飼育スペースの確保
ミニブタを飼うにあたって次に必要なことは飼育スペースの確保です。
先述の通り成長すると30~50kgになり、寿命も15年程度あるので、飼育スペースを確保し、飼い主とミニブタ双方が快適に生活できるようにしなければなりません。
ケージで飼育する場合は大きくなることを考慮して、専用品か大型犬や超大型犬用のケージを用意します。
基本的にミニブタはキレイ好きなので、トイレと寝床が分けられて、可能であれば少し離すことができるものが望ましいです。
次に室内を歩き回らせる場合は、できるだけ室内のものを減らします。
家具や書類などは噛みつかれたり、蹄で傷つけられたりするので、あらかじめミニブタが届かない場所に置くようにします。
また踏み台や階段など段差のある場所に登ることもできますが、降りるのが苦手で、落下することも多いので注意が必要です。
その他人口密集地帯では保健所への届け出が必要な場合があるので、事前に確認をしておきましょう。
飼育にあたって用意するもの
ミニブタを家で飼育する際準備が必要なものは以下の通りです。
①リード・ハーネス…散歩や移動の際に必要です。
専用品もしくは大型犬用のもの等が適しています。
②ケージ(室内用)…ケージ内で飼育をする場合、トイレと寝床を分けられるタイプのものが適しています。
③専用の食器類…ミニブタ専用の食器。
④エサ…ミニブタ用のミニブタフードがあります。
うさぎのエサやドッグフードで代用できるという意見もありますが、動物によって必要とする栄養素は違うため、できる限り専用のフードを用意します。
⑤ケージ(移動用)…必要に応じて用意します。
⑥トイレ…最初は何か所か用意してあげます。
散歩
運動不足やストレスが溜まることを防ぐためにも、ミニブタは1日に1回は散歩が必要です。
ただし、散歩を行うまでにはまず練習を行います。
初めに室内でリードやハーネスを付けてみて嫌がらないかを確認します。
嫌がった場合は付けた際にご褒美をあげるなどして、少しずつハーネスとリードに慣れさせていきます。
リードを付けずに散歩をすることも可能ですが、ミニブタはパニックを起こすと制止するのが難しいため、無用の事故や被害を防ぐためにも、リードとハーネスは付けるようにしましょう。
外に出られるようになったら少しずつ歩く練習をします。
初めはご褒美を与えながら、徐々に距離を長くしていきます。
その際、豚は落ちているものを何でも口にする習性があるため、ガムやたばこの吸い殻、虫などを食べないか注意が必要です。
落ち着いて距離を歩けるようになってきたら原っぱなどに連れて行きます。
豚は草を好むので、喜んで食べたり、穴を掘ったりして遊びます。
トイレ
ミニブタも他の動物と同様に、飼い始めた際にトイレトレーニングが必要です。
最初のうちは何か所かトイレを用意しておき、食後などに床を嗅ぎまわって落ち着きが無くなったら、トイレに連れて行きます。
そしてちゃんとトイレが出来た場合にはご褒美を与えて、しっかりと褒めてあげます。
これを何回か繰り返すうちに一定のトイレで行うようになるので、トイレの数も減らせます。
逆に失敗した場合は、洗剤や消臭剤を使ってしっかりと拭き取り匂いを消し、ミニブタにもトイレじゃないことを分からせます。
匂いが残っていると再びその場所でトイレをするようになるため、注意が必要です。
ミニブタを飼ってみよう
人気が出てきたことでミニブタを飼う方も増えていますが、思った以上に大きくなる、しつけが難しい、などの理由から飼育放棄や山間部に捨ててしまうなどの問題も起きています。
全てのペットにおいても言えることですが、事前に飼育に必要な情報や知識を持ち飼うのであればきちんと最後まで面倒を見ることが大切です。
ミニブタと暮らすことは初めは大変かもしれませんが、きちんとしつければ人懐っこく愛くるしい存在です。