今や、ミドリガメは安くてペットショップで簡単に購入できるペットのひとつですね。

水槽ひとつあれば場所もとらないし、うるさくないし、一人暮らしの方などにも飼いやすいかと思います。

では、具体的にどんなものが必要で、どんなふうに飼えば良いのかをご紹介します。

個体に合った水槽を用意する

まずは、個体の大きさに合った水槽を用意しましょう。

子ガメのうちは30㎝のプラケース等で十分でしょう。

プラケースは軽いので水替えがしやすいです。

しかしミドリガメは成長すると、オスで15㎝~20㎝、メスは20㎝~30㎝ほどになりますので、個体の成長に合わせて45㎝、60㎝、90㎝、120㎝、180㎝など規定のガラス水槽等に変えていくのが理想です。

個体の3倍以上の大きさの水槽を用意してください。

ミドリガメは泳ぎがうまい種類なので、比較的水深を深くしても問題ありません。

甲羅の高さの3倍くらいが目安です。

しかし、泳ぎになれていない子ガメのうちは危険ですので、甲羅が隠れるくらいに設定しましょう。

陸場を作る

水場がつくれたら次は陸場を作りましょう。

カメは日光浴をすることで、丈夫な甲羅を作るのに必要なカルシウムを生成したり、体温を上げたりしています。

だから、日光浴はカメにとって必要不可欠です。

水場が全体の4分の1、陸場が4分の3になるように作ります。

子ガメの場合、砂利で坂を作ったり、レンガや石を置いたりするだけで十分です。

また、陸場が市販されているのでそちらでも構いません。

しかし、大人になると市販のものでは間に合わなくなることがほとんどなので、飼い主さんが自作されているものも多いです。

どちらにせよ、カメが乗り切れるスペースと上り下りしやすいように、砂利やレンガなどでスロープのようなものもつくってあげましょう。

カメは暗くて静かな場所を好むので、カメが身を隠せるスペースも同時に作ってあげてください。

水をキレイに保つ

カメは水の中でエサを食べ、排泄します。

のどが渇けばその水を飲みます。

ですから常に水をキレイに保っておくことが大切です。

エサの食べ残しは網ですくって取りましょう。

何もしなければみるみるうちに汚れてしまいます。

夏場は特に汚れるスピードが速いですし、少し汚れただけでも臭いますので最低でも3、4日おきに水を替えてあげましょう。

こまめにすればするほど良いです。

水替えの際には、砂利もよく洗い、陸場は使い古した歯ブラシなどでこすって汚れを落としましょう。

ついでにカメの甲羅も優しく撫でるように洗ってあげると良いです。

大人になると食べる量もフンの量も増えるので、子ガメのように水替えをしていたのでは追いつきません。

そこで市販のろ過装置を使いましょう。

投げ込み式のフィルターはその名の通り、ろ過材が入った装置を水槽に入れておくものです。

モーターで水流を作り出し、えさの食べ残しやフンをろ過材でキャッチします。

ろ過材のこまめな交換や掃除が必要ですが、コストもかからないし、大掛かりな装置も必要ありませんので扱いやすいです。

日光浴をさせる

ミドリガメの甲羅を丈夫で健康に保つには、日光浴をして紫外線などを取り込む必要があります。

屋外で飼う場合は自然と日光浴ができますが、室内で飼う場合は意識的に日光を取り入れなければなりません。

夏場の日差しが強い時期は、カメを外に出してあげれば良いですが、冬場などはそれができないので、紫外線ライトで照らしてあげます。

蛍光管といって水槽の上部に細長く取り付けるタイプのものと、電球型の専用ソケットに取り付けて水槽のふちや頑丈な土台にクリップで挟むタイプのものがあります。

ミドリガメは強い紫外線は必要としないため、ワット数はあまり高くないもので良いでしょう。

水槽内を温める

冬場は紫外線が取り込めないだけでなく水温が下がってしまうので、ヒーターが必要です。

水中ヒーターとサーモスタット(温度調節をする装置)を別々で購入しても良いですが、カメ専用の水中ヒーターとして売られているものはミドリガメに適した水温24~28℃を保ってくれるので扱いやすいです。

カメが触ってやけどしないように必ずヒーターカバーもつけましょう。

カメが大きくなるにつれて水槽の大きさも変わりますから、水槽に合ったワット数のものに変えていってください。

また、中には不良品もありますから、気づかない間に「温度が低くなり過ぎていた」、「温度が高くなり過ぎていた」ということがないように、いつでも水温を確認できるように水温計をつけておくと便利です。

カメは何でも興味を持ってかじってしまうため、水温計もかじられたら大変と思う方はデジタル水温計も販売されていますので、そちらをチェックしてみてください。

エサをあげる

ミドリガメはリクガメと違って水棲ガメですので、エサは水中であげます。

子ガメのうちは配合飼料のほかにイトミミズなどを与えてもいいでしょう。

大人になれば配合飼料だけで良いです。

基本的に一日一回で個体の頭の大きさと同じくらいの量が目安です。

ミドリガメを上手に育てよう

これまで紹介してきたように、とりあえず「キレイな水」「陸場」「紫外線」があるというのが最低条件です。

ミドリガメ初心者の方もまずはこれらを揃えてみてください。

ミドリガメは長生きする動物です。

途中で絶対に投げ出したりしないでくださいね。

犬などのように懐いたりはしないかもしれませんが、ずっと一緒に過ごしていると愛着が湧くものです。

良い環境で愛情たっぷり育ててあげてください。