育てやすい水草9種。水槽の中で水草を育てよう

水草と言うと、高温に弱い、強い光や二酸化炭素が必要等で、設備を整えないと育成が難しい印象を受ける方もおられると思いますが、そうでない種類もあります。

初心者向きの熱帯魚を飼育する程度の設備で、十分育成できる育てやすい水草の種類をご紹介します。

アヌビアス・ナナ

西アフリカ原産で、3cm前後の幅広いやや厚みのある濃緑色の葉をつける水草で、生育速度はとても遅いですが、とても丈夫な水草です。

温度、光、栄養、二酸化炭素、どれも全く気にする必要がありません。

最も初心者向けの水草で、照明器具の無い最低限の水槽設備しかない方にもオススメできる水草です。

むしろ照明器具があると、葉に藻がついて見苦しくなる可能性があります。

購入の際は少し値段は張りますが、ポット入りではなく軽石や流木などに固定さているものを選ぶと、レイアウトにも困りません。

ウィローモス

温帯から熱帯のアジア原産の苔の仲間です。

生育速度はとても遅いですが、温度、光、栄養、二酸化炭素、どれも全く気にする必要のない、とても丈夫な水草で、最低限の水槽設備しかない方にもオススメできる水草です。

水槽に入れる際は、そのまま水中を漂わせておいて、メダカやエビの住まいとして使うのも良いですし、軽石や流木に固定して、レイアウトに凝るのにも適しています。

ハイグロフィラ・ポリスペルマ

インド、スリランカ、東南アジアが原産で、長さ3cm前後の楕円形の葉をつける水草です。

明るい照明のある居間等であれば、水槽の底に砂やソイルを敷いて挿しておけば、他の設備は無くとも育成できます。

さらに、照明の設置されている水槽だと、どんどん伸長します。

伸長しすぎたら、葉8枚前後残して切断し、また植えるといったことを繰り返していくと、水槽に本種の森を作ることができます。

水質浄化作用もあります。

導入から数カ月以上経過すると生育速度が鈍化してくるかもしれません。

その際は液体肥料(カリウム)を与えてあげましょう。

ミクロソリウム(ミクロソリウム・プテロプス)

アジアの熱帯域原産の、水中でも生活できるシダの仲間です。

光、栄養、二酸化炭素について気にする必要のない、とても丈夫な水草ですが、温度については、水温30℃を超える日が続くような状況は避けた方が良いでしょう。

最低限の水槽設備しかない方にオススメで、購入の際は軽石や流木などに固定されているものを選ぶと、レイアウトにも困りません。

キクモ(アンブリア)

「金魚藻」と呼ばれる水草の一つで、日本、東南アジア原産です。

明るい照明のある居間等であれば、水槽の底にソイルさえ敷いて、挿しておけば、他の設備は無くとも育成できます。

本種の魅力を十分引き出して楽しみたい方は、水槽自体に照明を設置し、数カ月から半年に一回程度、ソイルに固形肥料を少し埋めてあげましょう。

マツモ

こちらも「金魚藻」と呼ばれる水草の一つです。

世界に広く分布し、日本にも分布しています。

明るい照明のある居間等であれば、水槽の水に液体肥料(カリウム)を少し与え続けるだけで、他の設備は無くとも育成できます。

浮遊する水草なので、水槽の底に砂等は無くとも育成できます。

調子が良いと、どんどん伸長していくので、古い部分はカットしましょう。

金魚鉢などに本種とメダカだけを入れるといったような、シンプルな水槽で使うのが向いているでしょう。

熱帯魚水槽等でレイアウトに凝る場合は、おもりをつけて沈める方が見栄えは良くなります。

ロタラ・ロトゥンディフォリア

東南アジア原産で、やや赤みのある、長さ10mm前後の細い楕円形の葉を持つ水草です。

水槽に照明を設置し、底にソイルを敷いて、挿しておけば、育成できます。

また、明るい照明のある居間等に置いて水槽用の照明を設置しない場合であっても、生育速度はかなり遅くなりますが、その姿を維持することはできます。

数カ月から半年に一回程度、固形肥料を少しソイルの中に埋めてあげると、調子の良い状態に保てます。

アマゾンソードプラント

南アメリカ原産の、長さ40㎝前後、幅4㎝前後の大きな葉をつける水草です。

40?以上の容積の水槽にオススメです。

水槽用の照明を設置し、底にソイルを敷いておけば、育成できます。

数カ月に一回程度、固形肥料を少しソイルの中に埋めてあげると生育が良くなります。

スクリューバリスネリア(ネジレモ)

長さ10~60cm、幅6mm前後の細長い葉をつける水草で、琵琶湖やその水系の河川に生育しています。

水槽に照明を設置し、底に砂やソイルを敷いておけば、育成できます。

数カ月から半年に一回程度、固形肥料を少しソイルの中に埋めてあげると生育が良くなります。

ランナーを出して、次々に子株を増やしていくところを楽しめます。

水草を上手に育てていこう

全て丈夫な水草ですが、念のため夏場は、水温30℃以上が常に続くような状況は避けること、また石灰岩などカルシウム分が溶出してしまう白っぽい石は入れないこと、この2点に注意が必要です。

楽しい水草水槽を始めてみませんか?