世界には様々な熱帯魚がいますが、まだその魅力を知られていないものもいます。
今回ご紹介するシルバーシャークは、シャークといってもサメでなくコイの仲間です。
とても丈夫で飼いやすい魚であると言われています。
シルバーシャークの生態、特徴、性格
シルバーシャークはコイ亜科に属する熱帯魚です。
体長は15cm~30cmほどとかなり大型になります。
見た目の特徴は、体が銀色をしていて大きなヒレを持っていることなどです。
またヒレは背、尾、腹、などが黒く縁どられているのが特徴です。
このような体色や雰囲気から銀色のサメ、つまりはシルバーシャークと呼ばれています。
また魚雷のような体つきをしているとも言われます。
しかしシャークという名前とは対照的に顔はコイの色合いが濃く、案外優しげで可愛らしい感じの表情をしています。
性格も穏やかで攻撃的ではない魚です。
野性下では主にタイ、インドネシア、マレーシアなどに生息しています。
エサは植物プランクトンや小さな甲殻類、ワムシ、昆虫、幼虫などを食べています。
現地の人々の間では大きく成長したシルバーシャークを食用にする場合もあるということです。
しかし近年では観賞魚用にする等の乱獲により数が激減し、絶滅危惧種にも指定されています。
シルバーシャークの購入、値段
シルバーシャークは割合と熱帯魚店においてはよく見かけることができる熱帯魚です。
以前は珍しく高価とされている魚でしたが、東南アジアなどの地域で養殖された個体の輸入が可能になったことで、日本でも手に入りやすくなりました。
それゆえ値段についても、現在では比較的安価で購入することができます。
稚魚であれば一匹500円ぐらいの値段で買うことができます。
しかし絶滅危惧種に指定されていますから、シルバーシャーク自体がこれから珍しくなり、値段が上がり、今よりも手に入りにくくなるということはあります。
シルバーシャークの寿命、健康など
シルバーシャークはコイ科の仲間ということもあってか、長生きする部類の熱帯魚のようです。
飼育下での寿命は10年ほどと言われていますが、野生下においては20年近くも生きている個体もいるそうです。
飼育環境においても水槽の管理等をまめにすることでかなり長生きしてくれる熱帯魚です。
健康面では元来丈夫で水温、水質変化にも強い魚ではあります。
それでも、熱帯魚が通常かかる病気には全般的にかかるようなので注意してください。
しかし薬にも強く、病気に対する抵抗力もある種類です。
適水温は22℃~28℃、水質はPH6、0~8、0です。
他に気をつけるべき点としては、高速で泳ぐ魚なので水槽にぶつからないようになるべく大きめの水槽を用意すること。
また、ジャン力が強く水槽から飛び出すことが多いので必ずフタをすることなどが挙げられます。
エサの与え過ぎによる肥満にも注意が必要です。
シルバーシャークの飼育、エサなど
シルバーシャークは若い個体の頃はそこまででもありませんが、大きくなると高速で泳ぎます。
ぶつからないように大きめの水槽(最低でも150cm)で飼育しましょう。
シルバーシャークの成長に応じてサイズを変えてもよいかもしれません。
水槽内には水草、流木、底砂、ろ過機などを完備しましょう。
シルバーシャークは案外に温和な性格をしています。
他の魚や同種との混泳については、同種、異種問わず問題なくすることができます。
しかし、なるべくお互いが食べられないサイズの混泳が望ましいでしょう。
特に相性の良い種類はエンゼルフィッシュ、クラウンローチ、テトラ、プレコなどのようです。
また、シルバーシャークは2匹以上の同種で飼育すると群れを作って泳ぎます。
エサについてはかなり幅広く食べるようで、鯉、金魚用のエサ、コリドラスタブレット、人工飼料、生エサ、赤虫などなんでもよく食べます。
水草をかじることもまれにあります。
また、とても大食いなのでエサを与えるだけ食べてしまうので、量を調節して太り過ぎないようにする必要があります。
太り過ぎるとシルバーシャークの美しい体のフォルムが損なわれるだけでなく、健康にもよくありません。
水質変化などには強いですが、食べ残しなどあると不衛生で病気にもなりやすくなります。
なるべく食べきれる量のエサを与え、水質をキレイに保つことなどが望まれます。
残している場合は網などでまめに取り除くようにしましょう。
糞などもまめに取る方が清潔でしょう。
シルバーシャークの特徴を知ろう
シルバーシャークは名前だけ聞くと、サメという言葉からなにやら恐そうな感じがしますが、実はとても温和で顔も愛嬌のある熱帯魚です。
銀色の体と黒い縁取りがとても美しい魚でもあります。
また、長生きなので長くお付き合いしたいという方にもオススメです。
興味があれば熱帯魚店などで探してみましょう。