グッピーは卵胎生メダカの仲間で、産卵するのではなく、体内で孵化させ、稚魚を産みます。

親によっては、稚魚を食べてしまうケースがあるため、うまく繁殖させるために、産仔ケースに隔離する方法があります。

では、どのようなタイミングで隔離すれば良いのでしょうか。

グッピーのお腹の様子を観察する

グッピーは卵胎生メダカの仲間なので、抱卵するとお腹が膨らみ、薄っすらとオレンジ色に卵があるのが見えてきます。

この時は、まだ隔離するタイミングではありません。

グッピーの産仔周期は、平均2~3週間前後ですので、オレンジ色になったからと言ってすぐに隔離してしまうと、母体にストレスが溜まってしまい、うまく産仔できないケースもあります。

母体のお腹がはち切れそうなほど膨れ、お腹の中にたくさんの稚魚の目が見えてきたことをポイントにし、隔離してあげましょう。

ただ、グッピーの色によっては見分けがつかない場合もありますので、抱卵した時期とお腹の大きさをよく観察し、隔離してあげるようにしましょう。

お尻付近が黒くなってきた時も産仔のサインですので、よく観察してあげる事が重要です。

事前に隔離の準備

お腹に目がたくさん見え、お尻も黒くなってから準備を始めるのでは、準備しているときに産仔してしまう可能性もあります。

繁殖を希望するのでしたら、お腹に薄っすらとオレンジ色の卵が見えた時点で、準備を始める必要があります。

この時に、産仔ケースを使用する場合、水槽の中に入れて使用するものか、水槽外部にケースを設置するかの選択肢が求められます。

外部に設置した場合、稚魚をそのまま産仔ケース内で育てるか、別水槽で育てて行くかの選択肢を求められます。

別水槽に移してあげる方法が一番良いのですが、スペースの問題等があります。

産仔ケースで育てる場合、小さな産仔ケースだと水質が悪化しやすく、育たない可能性もありますし、グッピーは一度の妊娠で複数回産仔をしますので、一つの産仔ケースで全てをカバーするのは、厳しいものがあります。

グッピーがなかなか産仔しない場合

産仔準備も整い、お尻も黒く変色し、お腹も膨れてるけどなかなか産仔しない場合があります。

その場合、産仔ケースに移動させたり、水替えや水温を22度まで上げて刺激してあげる事で、産仔するケースも多いです。

既に産仔ケースに移動させている場合、水質が悪化している可能性もありますので、水替えをしてあげましょう。

産仔ケースやプラケースの場合、水量が少なく、水質が悪化しやすいので、特に注意が必要です。

水替えを行っているのに産仔しない場合、病気やストレス等も考えられますので、今回は諦めて一度水槽に戻してあげるのも一つの方法です。

グッピーを隔離出来ない場合

何らかの事情で別水槽や産仔ケースが準備出来ない場合、そのまま水槽内で産仔させる方法があります。

この場合、ウィローモスや水草をたくさん水槽に入れてあげ、稚魚の隠れ家を作ってあげる事が大切です。

稚魚はとても小さく、親グッピーが食べてしまう可能性があり、何匹産んでも育たない事があります。

その事態を回避すべく、水草等で親グッピーが入れないよう、隠れ家となる水草をたくさん入れてあげる事が重要です。

その際、濾過機の吸い込み口に稚魚が入らないよう、ストレーナースポンジフィルターを必ず使用しましょう。

どうしても不安で、産後にプラケース等を準備した場合、稚魚を網ですくい、プラケースに移動させてあげる方法もあります。

グッピーの繁殖を抑える

グッピーは一度の交尾で、約3回の産仔をし、多い場合は100匹前後の子供を産みます。

どんなに大きな水槽であっても、飼育数は制限されるので、全ての出産を手助けしていると、グッピーが増えすぎてしまい、水槽崩壊してしまう事になりかねません。

貰い手を探す方法もありますが、生き物ですし、知らない人からすれば、熱帯魚となると特別な装置が必要とされるイメージが強く、気軽に受け渡しできません。

全ての産仔を手助けし、隔離して産仔させて稚魚を育てるのではなく、ある程度増えてしまったら、隔離せずに自然の流れに任せるのも方法の一つです。

親に食べられてしまう可能性が高いですが、水槽崩壊した場合、せっかく育てたグッピーが全滅してしまう可能性が非常に高いです。

それを回避すべく、自然の流れに任せるのも、一つの手段と思う事が重要です。

繁殖のときはグッピーの様子を見て隔離しよう

グッピーを繁殖する上で、産仔する瞬間や、繁殖に成功した時は、とても感動する瞬間と言えます。

しかし、グッピーはとても繁殖力が強く、対応しきれないほどの数に増えてしまう事も容易に考えられます。

対応しきれない数にまで増えてしまうと、水質悪化や病気等が伝染し、全滅してしまう事も容易に考えられます。

水槽の大きさと適正飼育数を把握し、増えすぎないように育てていく事が、飼育する上での重要な事となります。