金魚はフンの量も多く、水を汚す魚とよく言われます。
メダカなどより体も大きいし、エサを食べる量も多いことが、そう言われる所以でしょうか。
しかし、そのフンのおかげでろ過バクテリアが繁殖し、水をキレイにしてくれることもまた事実です。
ただ多すぎるフンはやはり水を汚してしまうことにもなり、適度に掃除をする必要があります。
ここでは金魚のフンの掃除方法についていくつかご紹介します。
底砂利掃除用ホースで吸い取る
ペットショップやホームセンターなど、金魚関連のグッズ売り場を覗いてみると、必ず底砂利の掃除用具が置いてあります。
基本的には灯油ポンプのようなもので、サイホンの原理により底砂利に貯まった汚れを水槽の外へ吸い出して排出するものです。
これらは底砂利の掃除グッズなのですが、フンは普通沈んで水底に貯まりますし、底砂利の汚れというのは基本的にはフンによるものです。
そのためこれを使って底砂利の掃除とともにフンも取り除いてしまうのが、一番手っ取り早くて効率的なフン掃除といえます。
ちなみに、水槽内を浄化するろ過装置は「上部」「外部」「外かけ」「底面」「投げ込み」など、様々なタイプがあります。
これらの装置は物理ろ過と生物ろ過の、2種類の働きをしてくれるものですが、いずれの装置でもフンをすべて捕えてくれるわけではありません。
ろ過装置にトラップされるフンはほんの一部であり、前述の通り大半のフンは水底に沈んでいきます。
このため、水槽の底砂利を掃除することはそのままフンの掃除をするということにもなります。
この掃除グッズは、水槽内の水量が豊富で、金魚が吸い込まれないだけの大きさであれば使用可能です。
稚魚などの水槽では吸い込んでしまう危険性があるため、使わない方が無難です。
なおこれは水槽内に砂利を敷いていない、いわゆるベアタンクの状態でも底のゴミやフン取りに使えるので、とにかくひとつ持っていると重宝します。
園芸用スポイトで吸い取る
稚魚のような小さい魚の水槽や、水量の少ない水槽でのフン掃除に役立つのが、園芸用のスポイトです。
200ccくらいの容量のものが一般的だと思いますが、これは100均などに行けば簡単に手に入ります。
そのままの状態でもいいのですが、吸い込み口を切って少し広くしたほうが掃除がしやすくなります。
砂利が敷いてある水槽では、砂利を吸い込んでしまったりするので使いにくい面もありますがなにも敷いていないベアタンクの水槽などでは、容易にゴミやフンを吸い出すことができる優れものです。
金魚以外にも、例えばメダカのフン取りなどにも使えるので便利です。
水面に浮いているフンや油膜なども吸い出せますし、とにかくほんのちょっと掃除をしたいときなどにも重宝します。
ただ、一度に吸い出せる水の量が少ないので、場合によっては何度も繰り返し作業をしなくてはいけないことが難点です。
灯油用ポンプで吸い取る
もちろん灯油に使用したモノは使用厳禁ですが、新品であれば灯油用ポンプもフン掃除に使えます。
これも園芸スポイト同様100均で手に入るので、底砂利掃除用ホースよりもかなり安く購入することができます。
原理は底砂利掃除用ホースと同じですが、そのままだと吸い込み口が細いので、先に太目のパイプをつけるとか、多少手を加えた方が使いやすいかもしれません。
なので、いろいろ流用・改造できそうなパーツを持っている方にとっては、底砂利掃除用ホースより灯油ポンプを購入して改造したほうがいいかもしれません。
灯油スポイトで吸い取る
園芸用スポイト同様、灯油用スポイトも100均で手に入ります。
こちらの方が多少容量は小さい感じでしょうか。
使い方は園芸用スポイトと同じなので、どちらを使うかはお好み次第ということになります。
立ち置きできる分、園芸用スポイトの方が多少使い勝手がいいのではないでしょうか。
網で掬う
フンが浮いている場合や細かくばらけていて、水中に浮遊している場合などは、網ですくった方が取りやすいことがあります。
普通の金魚用の網で構わないと思いますが、金魚によっては網を見ると怯えてしまう個体もいるので、少し様子を見た方がいいかもしれません。
他にもお風呂の汚れ取り用の網や、おもちゃの金魚掬い網なども使えるので、100均などを覗いて使えそうなものを探してみてはいかがでしょうか。
網を使えば、フン以外にも例えば水草の枯れ葉なども楽にとりのぞくことができます。
なにより水を吸い出すことがないので、新たに水を加える必要もありませんし、水替え以外のタイミングで掃除をするには便利です。
金魚のフン掃除は砂利の掃除も一緒に
金魚のフン掃除といえば、定期的な水替えの時に底砂利の掃除も兼ねて一緒にやってしまうのが、一番効率的で簡単な方法といえます。
そうすれば、フン掃除だけを特別に行なう必要もなくて楽ですし、実際それ以上フンを取り除く必要もありません。
ただ、見た目的にどうしても気になる場合もあると思うので、そういう時はスポイトや網などを上手に活用して取り除くのがいいでしょう。