らんちゅうは名が知られている金魚の品種であり、ショップへ行けば入手することが可能です。
多くの魚は背鰭がありますが、この金魚はそれが存在しないことで知られています。
模様や色は個体によって違っているという特徴があります。
らんちゅうは古くから存在していた
らんちゅうのみならず、金魚は大昔から存在していた魚であり、4世紀後半に赤色の鮒が発見されたことが起源だと言われています。
伝えられたのはその時代から1,000年以上経った16世紀初頭であり、当時の金魚の鑑賞は身分が高い人々だけが楽しめる趣味だったとされています。
らんちゅうの場合は、17世紀前半ごろにルーツとする種類を改良してらんちゅうという名前が付けられたのが始まりです。
その後、らんちゅうの美しさを競うコンテストのようなイベントが行われるようになりました。
近代になってもらんちゅうの改良は進められ、今のような形になったとされています。
そして、1950年代にはらんちゅうに関連した団体が設立されました。
らんちゅうの特色と雌雄の判断方法
先に書いたとおり、らんちゅうは背鰭がなく個体によって模様や色が違うという特色を持っています。
金色が入った個体も存在していれば、全身に模様がなく一色だけの個体も実在しています。
バリエーションが豊富であり、飽きることがない品種だということができます。
雄と雌の区別ですが、一見分かりにくいように感じられます。
しかし、区別の仕方はあり、尾鰭から近いところに出っ張りがあるのが雌だとされています。
また卵を産むシーズンに近くなって、体の一部に白点が目立つようになっている個体は雄です。
これら以外にも区別の仕方があるので、それらを理解していれば判断の仕方はあまり難しくないと言えます。
体のサイズですが、らんちゅうは大きくなると10センチを超えるとされています。
寿命は色々言われていて、5年程度とするものもあれば、10年ぐらい生きるとするものもあります。
ただ適している方法で飼育すれば長生きすることが可能なので、大事に飼うことが重要です。
らんちゅうを飼育する前における注意点
水槽があれば飼えるので、熱帯魚の飼育経験を持っている人であれば難なく準備を行うことができると言えます。
また水槽だけではなくプラスチック製の専用の容器などでも差し支えありません。
ただし、以前使ったことがあるものを再度使う場合はあらかじめしっかりと洗い、太陽の当たるところで干すようにします。
これは、道具の中に菌が存在していることが予想されるからであり、事前に処理をすることでらんちゅうが病気になるという事態を防げます。
買ってきたらんちゅうをすぐに水槽などに入れることはせずに、一旦袋に入れた状態で浮かばせてから入れます。
ショップへ行って購入する際は、個体に寄生虫が付着していないかどうか、または病気になっていないかどうかをチェックすることも欠かせないです。
複数で飼育する場合は外での飼育が適しているので、どのくらいの数のらんちゅうを飼育するのかを考えておく方が得策です。
らんちゅうの日々の世話
ペットを飼う際に欠かせないのがエサやりですが、ここで注意したいのはらんちゅうを含む金魚に多くエサを与え過ぎないようにすることです。
金魚はエサを与えたとしても欲しがるような仕草をするので、ついつい与えてしまいがちになります。
しかし、エサを与えなかったとしても金魚は生きるので、あまり与えなくても支障がありません。
また与え過ぎるとエサを残し水が汚れる結果になります。
らんちゅうを含めて金魚を飼う際は、エサを多く与え過ぎないことを知っておくことが大事です。
水替えは魚の飼育において必須ですが、らんちゅうの場合、水の温度を確認して行わなければならないと言われています。
理由は水温によって適切だとされる方法が違っているからです。
水の温度が10度を下回っていれば水を替えないようにします。
混泳をさせる場合は、品種やサイズが同じ個体を一緒に入れるのが適しています。
らんちゅうがかかりやすい病気とその治療方法
らんちゅうは病気に弱いとされているので注意が必要ですが、病気で多いとされるのは鰓関連の病気です。
らんちゅうの呼吸の仕方が普段と異なっていれば、その病気の可能性があります。
その病気になったら、専用の薬や決められた量の塩を入れておきます。
この治療法は症状が軽い場合のみに有効なので、らんちゅうを日ごろから観察することが重症化の予防につながります。
鰓関連の病気はエサを多く食べ過ぎて発生する病気だとされています。
他には白点病やヘルペスなどがあり、中には治療が不可能なものも存在します。
治療できない病気にはかからせないようにすることが大切になってきます。
らんちゅうの特徴を知ろう
らんちゅうは飼育するのが難しいとされる種類であり、水替えも水温に応じて方法を変えていかなければいけない魚です。
エサやりも漫然と行うのではなく考えて行うことが重要になります。
事前に予備知識を身に付けてから飼育に取り掛かるのが賢明ですが、稚魚から成魚へ育てられたことの喜びは大きいです。
その点では育てがいのある金魚の品種だと言えます。