金魚

金魚がエサを口にしてもすぐ吐き出してしまうような時、ひょっとして病気なのでは?とつい心配になってしまいます。

こんなときどんな原因が考えられるのかと、その対策についてご紹介します。

病気の可能性

金魚がエサを吐き出しても、実はたいていの場合は病気以外の理由であることがまずほとんどです。

しかし、もし病気だった場合は手遅れになると取り返しがつかなるなるので、まず最初に病気の可能性と対処方法について書いておきます。

病気によりエサを吐き出してしまう場合、原因とされるいわゆる「エラ病」の中で考えらえる一番の原因はフレキシバクター・カラムナリス菌(グラム陰性細菌)の感染によるもので、一般にカラムナリス病とも呼ばれる病気が原因である場合が考えらえれます。

この病気は発症した部位により「尾ぐされ病」や「口ぐされ病」などといった、様々な名前でも呼ばれている病気です。

カラムナリス病の見分け方

この病気は魚の種類や部位によって症状が色々と違ってくるので、他の病気となかなか見分けにくいのですが、病気の原因となる細菌が出すたんぱく質分解酵素により、感染した部分を溶解させるため、次のような症状が出てきます。

金魚にこうした様子が見られたら疑ってみてください。

・エアレーションのところから離れず、パクパク呼吸が荒い。(エラが患部のため呼吸が苦しい)

・ヒレやエラが黄ばむ、体色が白っぽくなっている。

・ヒレやエラがボロボロに溶け出す。

・充血やただれが出ている。

特にエラ部分への感染の場合は外から症状が分かりにくいため、エアレーションから離れない、水面で口呼吸しているなどがあれば、何らかのエラ病に感染していることを思いめぐらせてください。

病気でもないのにエサを吐き出す①.ストレスによる食欲不振

金魚をはじめ、魚は変温動物で、服や冷暖房機器を使える人間と違って、環境の変化に非常にデリケートな生き物です。

特に買ってきたばかりの魚の場合、新しい環境にストレスを感じて食欲不振に陥ってしまっている場合が多々あります。

このような場合は1~2日程度は無理にエサを与えず、環境に慣れるまで様子を見てから、エサやりを試みてみるのが良いでしょう。

病気でもないのにエサを吐き出す②.エサのサイズが大きすぎる

人間ならば一口では食べきれない大きな食べ物が出されても、手でちぎったり、ナイフとフォークで切り分けたりと問題なく口に運んで飲み込むことができますが、金魚にはそんな人間のようなことはできません。

ですので、ガブリとエサに噛みついたものの、「こりゃーこのサイズのものは飲み込めないや」と分かると、当然吐き出してしまいます。

つまり人間側が金魚が困るような飲み込めないサイズのエサを出している出しているわけですから、こうした場合はエサを小さく砕いたり、フレークタイプのものに変えることを試してみてください。

病気でもないのにエサを吐き出す③.エサの味が合わない

これこそ贅沢の極みなのかもしれませんが、金魚は結構美食家です。

エサを変えたとき、味(本当は匂いかもしれませんが)が好みでないと、口に含んでも、「これ嫌い」と吐き出してしまうことがあります。

ひどいときには見向きもしないこともあるほどです。

こうなるともう、好き嫌いする子供に「体に良いのだから」とピーマンを食べさせようとするママの心境です。

と言っても、言い聞かせて食べさせることはできませんので、(実際は人間の子供の方が大変なのかもしれませんが)この場合もしばらくエサやりを控えて、空腹に耐えられなくなる頃合いを見計らってエサをあげてみるのが良いでしょう。

金魚の様子を見て判断しよう

以上のように、金魚がエサを吐き出してしまう理由は病気でなければ、それほど深刻なものではありません。

病気にさえちゃんと気を配っていれば、原因は人間側の気遣い不足、もしくはちょっとした金魚のわがままなので、お互いに歩み寄って良い関係を築けば、きっと解消できるはずです。