金魚を飼っている水槽に水草を入れると見た目が華やかになるだけでなく、水質の浄化にも役立ちます。

ですが、いざ水草を選ぼうとするとたくさんの種類があり、どれを選んだら良いのか分からなくなります。

そこで今回は金魚用の水草の選び方についてご紹介します。

飼育環境に合った水草を選ぶ

日本の北と南で気候が違うように、水槽の置かれている場所によって飼育環境は随分と変わります。

水槽の大きさから金魚の数、日照時間、年間の水温から考えると、合う水草、合わない水草が出てきますので、出来るだけ環境に合った水草を選ぶと枯らしにくく育成がしやすいです。

特に気を付けたいのが、冬場の水温が低くなる時期にはヒーターが不可欠になる種類が多いということです。

また、水草も植物ですから、日照時間や水槽に設置されている照明の光量が不足すると上手く育たないということ。

水草の中には、肥料や二酸化炭素の添加が必要になる物もあるということを知っておきましょう。

購入する前に育て方を良く調べ、必要な物や手間を知ることも大事です。

飼育環境、水草のために用意できる物、どのくらいの手間を費やせるかに加えて、水草を投入する目的を考えると、選びやすくなります。

初心者は育てやすい種類を選ぶ

これから水草の育成も始めようという方には、丈夫で育てやすく、手入れも簡単な水草をオススメします。

光量が無いと育たない物や、二酸化炭素の添加が必要な物は避けておいた方が良いです。

水草は水質の浄化に役立ちますが、枯れて腐敗が始まると一気に水質を悪化させてしまいますから、その心配がほとんどない、丈夫な水草から始めましょう。

オススメの水草は、アナカリス、マツモ、ウィローモスです。

特にマツモは環境適応能力が高く、あらゆる水質の中でも順応して育つという特性があり、光量が少なくてもどんどん成長してくれる水草です。

アナカリスとウィローモスも光量が少なくても育つ種類ですから、日当たりの悪い水槽にもオススメです。

さらに、この三種類の水草は安価に購入できますので、買い直しも楽に出来ます。

金魚に食べられやすい水草・にくい水草で選ぶ

金魚は雑食ですので、水草も食べます。

しかし、金魚にとって水草は悪いものではなく、消化が良いので消化不良や転覆病の時に与えると良いと言われています。

ですが、食欲旺盛で水草が好きな金魚に、せっかく入れた水草がものの数時間で丸坊主にされていることも少なくありませんし、植えた物を引っこ抜いたり、掘り返したりもします。

金魚に食べさせるために水草を入れる場合にはそれでも良いのですが、水槽の見た目を華やかにしたいと思っているなら、食べられにくい水草を選ぶようにしましょう。

ミクソリウムやアヌビアス・ナナといった陰性植物は、葉っぱが硬いので金魚が食べてしまう心配はありません。

陰性なので光量が少なくても良いですし、丈夫なので育成しやすいです。

ただし、マツモやアナカリスのようにどんどん増えることはなく、ゆっくり成長していきます。

それに、適応水温が22度以上なので冬場はヒーターが必要になるかもしれません。

逆に、食べられやすい水草は、マツモ、アナカリス、カボンバといった葉っぱが柔らかい種類です。

金魚藻として売られていることも多く、昔から金魚の水槽に入れられていた水草ですので金魚との相性は良い水草です。

水槽の大きさに合った水草を選ぶ

買って来た時には小さくとも、育てている内に大きくなって水槽から飛び出してしまう水草もあります。

特に、小型の水槽に大きな水草を入れてしまうと、全体の水量が減ってしまうので水質の悪化が早くなってしまい、病気の原因になることもあります。

初心者にもオススメされるアマゾンソードという水草は、丈夫で育てやすいので人気がありますが、非常に大きくなる種類です。

大きくなると、60センチの水槽でも飛び出るようになってしまいます。

このようなことが無いように、水槽の大きさに合った水草を選ぶことが大切です。

人工水草を入れる

見た目を華やかにしたいけど、手間がかかるのは嫌だという方には人工水草をオススメします。

アクア用品を売っている所ならたいてい売っていますし、色とりどりのものがありますので、簡単に水槽を華やかに出来ます。

手入れは汚れたら洗う程度で難しいことはありませんし、本物の水草のように大きくなったり枯れたりもしません。

ただし、物によっては金魚が傷ついてしまうこともあります。

長い鰭を持った金魚なら、鰭が裂けてしまうこともありますから、注意が必要です。

金魚と育てる手間を考えて水草を選ぼう

水草は金魚の飼育に必要不可欠な物ではありませんが、あれば金魚飼育がより楽しくなります。

水草の陰に隠れて休んでいる金魚は可愛いですし、食べれば体調管理にも役立ちます。

ですが飼育環境に合った物を選ばないと、枯れて水質悪化を招く要因にもなりますので入れたい水草よりも、自分が管理できる水草を選ぶようにしましょう。