夏祭りの出店といえば、金魚すくいと答える子供達も多いですし、金魚はペットとしても昔からかなり馴染みがありますよね。
しかしながら、金魚をペットとして飼っている方でも、妊娠しているかどうかの判別がつく人は少ないのではないでしょうか。
そこで、今回は金魚の妊娠を見分ける方法をご紹介します。
まずは雄・雌を見分ける
雄の金魚は繁殖期になると、胸ビレやエラ蓋に「追い星」という白い斑点が現れます。
※胸ビレ・エラ蓋以外に白い斑点が出ているのは白点病という病気の可能性があるため、注意が必要です。
また、雄の体の形状はやや縦長で小さめ。
反対に雌は体は大きめで丸い形状をしています。
しかし、金魚を見ていて分かるように、ペットショップの店員さんでも雄・雌の見分け方は非常に難しいようです。
お腹の膨らみ方をみる
これは、妊娠を見分ける方法の中で、最も一般的な方法です。
金魚は産卵前に卵が作られると、尻尾に近いほう(下腹部)のあたりが魚体の厚みが増すように横に膨らみます。
しかし、エラに近い腹部が膨らんでいたり、腹部の膨らみ方が異常な場合には、腹水が溜まる病気なども考えられます。
金魚の腹部が膨らんでいる=産卵期とは解釈せずに、病気の可能性も考えて、腹部の膨らみ方を観察するのは大切ですね。
産卵時期で見分ける
金魚の繁殖期は春~秋にかけての暖かい時期です。
特に水温が上昇する春~夏にかけては繁殖のベストシーズンで、雌は一度の産卵期で1~2週間置きに産卵するのが一般的で、その時期には妊娠している金魚が多くみられる可能性があります。
しかし、室内で飼っている場合には、ヒーターなどで部屋が暖められ、年中産卵することもあります。
ただ、室温があまりにも高温すぎると卵を産まなくなるようなので、夏でも水槽を日陰に置いたり、クーラーをつけるといった温度調整が必要ですね。
受精シーンで見分ける
一つの水槽で何匹も金魚を飼うのが一般的な飼育方法ではありますが、金魚の産卵を促すために環境を整えてあげると、妊娠の確率が高くなります。
産卵期(春?秋)に雄2匹と雌1匹を一つの水槽に入れておきます。
雌が産卵をするのが夜中から朝方にかけてなので、(出来れば)金魚の様子を観察します。
雄が執拗に雌を追いかけ、雌は追い詰められると一瞬上を向いて体を震わせます。
その瞬間に雄も体を震わせ射精し、受精が行われます。
雄を2匹水槽に入れるのは、2匹の方が効率よく雌を追い詰める事が出来るためです。
こんなシーンを目撃するのはかなり難しいのかもしれませんが、その決定的な瞬間を見る=雌の金魚が妊娠(産卵)している事となります。
水槽内の卵を分かりやすくし、妊娠中の金魚がいないかを見分ける
金魚の産卵は1~2週間ごとに数ヶ月にわたって何度も行われます。
そのため、一度水槽内に卵を発見する=産卵期の金魚が水槽内にいるということなので、妊娠を見分けやすくなりますね。
水槽内の卵をわかりやすくする方法としては、荷造り用のビニール紐(できればオレンジなどの濃い色のほうが卵がくっついた時に見分けやすいです)を束ねてから引き裂き、小さいポンポンを作ります。
作ったものを紐などで水面に固定しておきます。
野生の金魚は水草などに卵を産み付ける習性があるので、似た作りのポンポンに卵を産み付けてくれ、水槽内の卵が見分けやすくなります。
ポンポンに卵が産みつけられた際には、親と水槽を分けるようにしなければ、食べられてしまう事があるそうなので、注意してくださいね。
産卵日の見当をつけて見分ける
金魚の産卵日は、満月の日が一番多く、次いで新月の日が多いです。
これは潮の満ち引きが関係しているようで、確かに人間を含めて、あらゆる生物も同じ兆候がありますね。
満月の日が近づいた時に、腹部が大きくなってきた金魚がいないかを意識して観察しておきます。
満月の夜が明けた朝に腹部が小さくなり、水槽のどこかに卵が産みつけられていれば、妊娠した金魚だったという事になりますね。
お腹が膨れている金魚のお腹を優しく押してみる
妊娠中の金魚のお腹を優しく押すと、肛門近くの産卵管から卵が溢れる事があります。
手っ取り早く妊娠しているかが分かる方法ではあるのですが、金魚を傷つけないように腹部を押す力加減はかなり難しいですし、あまりオススメの方法ではありません。
金魚の妊娠を見分けよう
金魚の雄・雌の見分け方はプロでも難しく、見分けるのは難しいかもしれません。
しかし、金魚はその小さくて愛らしい見た目の魅力や、1匹あたりの餌代がかなり安価なこともあり、一度に十数匹一緒に飼う人も多いですよね。
数が多いと、知らぬうちに雄と雌のカップリングが成立しているでしょうから、妊娠中の金魚がいる確率も高くなります。
また、金魚の産卵期は長く、産卵の回数も多いので、毎日の餌やりの際に上記のポイントをチェックしていただければ、妊娠中の金魚が見分けられるかもしれませんね。