魚の中で、飼うのに最もハードルが低い魚の一つといえば、金魚です。
しかし、いざ飼ってみると水替えのたびにカルキ抜きをしなくてはいけなくて面倒と思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回はカルキ抜きの方法を数種類ご紹介します。
そもそもカルキって何?
カルキというのは簡単にいえば消毒薬の事を指します。
プールの消毒などにも使われています。
このカルキの中身ですが実は塩化石灰という物質です。
このカルキ、実は微弱ながら毒性があります。
よくよく考えてみれば微生物や細菌を殺す物なので当たり前ですよね。
人間のように体が大きければ耐えられますが、体が小さい金魚では微生物同様に毒となってしまいます。
なので観賞魚を買う際は絶対にカルキを抜く必要があります。
市販のカルキ抜き剤
市販のカルキ抜き剤を使う方法が皆さん一番馴染みの深い方法ではないでしょうか?
よくペットショップやホームセンターに売っているのを目にする方も多いかと思います。
主に液体のものと個体のものがあり、個体の物の方が割安となります。
それぞれにメリット、デメリットがりますのでご紹介します。
液体のメリットは何と言っても使う水道水の量を合わせるのに自由がきくことです。
液体なので、自分が使いたい水道水の量を計算することでどんな水量にも対応できます。
ただ、こぼしてしまった時に後片付けが大変だったり、うっかり蓋を閉め忘れてしまうと蒸発したりと使用より保存に注意を払わなくてはいけません。
固形のカルキ抜き剤はパイポという名前で売られています。
メリットはその手軽さにあります。
袋からそのまま水槽に入れることが可能なので手が汚れません。
またジッパー付の袋に入れられて、売られていることが多いので保存にも困ることがありません。
ですが、個体なので決まった水量にしか使えないというデメリットがあります。
反対に決まった水量しか使わない人にはオススメです。
煮沸によるカルキ抜き
湯を沸かすなら一見簡単と思う方も多いかと思いますが、実はこれが一番の悪手です。
塩素は煮沸することによりトリハロメタンという物質に変わります。
トリハロメタンという物質は発がん性があったりと何かと危険です。
このトリハロメタンを完全に除去するには更に長く煮沸が必要になります。
煮沸が甘いと金魚の毒となり、さらにその後金魚が住みやすい温度まで水温を下げなくてはいけなかったりと、とにかく時間がかかります。
また、無駄にガス料金がかかります。
ですので、煮沸はペット以外でカルキ抜きが必要な時に行うことをオススメします。
水を放置する
この方法が簡単、確実で安価な方法と言えます。
やり方は容器に水をくみ、置いておくだけです。
このとき室内に置くか室外に置くかでカルキが抜ける時間が変わることに注意が必要です。
室内に放置する場合は約2~3日、室外に放置する場合は約6時間かかります。
屋外に出す場合は日光に当てることでよりカルキの抜けが良くなります。
デメリットがあるとすれば時間がかかるという事です。
最大で2~3日かかるため思い立った時に水替えをするのが困難です。
それでも置いておくだけなので、水を換える日から逆算して用意しておけば楽です。
湧水・井戸水を利用する
湧水や井戸水を使って観賞魚を育てている人もいますが、オススメはしません。
なぜなら、湧水や井戸水には寄生虫や病原菌が含まれている可能性が否めないからです。
例え人間が飲める湧水でも金魚には有害な物質が含まれていることもあるので使用はやめましょう。
同様の理由で雨水の使用も避けましょう。
より原種のフナに近い和金などは耐えられるかもしれませんが、寿命を縮めてしまう一因になるかも知れません。
また、山から水道に直接水を引いているお宅もあるかもしれませんが、そういう水もカルキが入っているのでカルキの処理が必要です。
活性炭を使ってカルキ抜きする
よく、消臭剤として利用されている活性炭。
実はカルキや汚れを吸着する機能があります。
よく浄水器などにも使われているのはこれが理由です。
しかし、活性炭は限界までカルキや汚れをを吸収すると吸収したものをまた水中に離してしまう性質があります。
なので、水に入れっぱなしにするのではなく、時期が来たら取り出さなくてはいけません。
安全で手軽なカルキ抜きをしよう
他にも様々な方法があるので、色々工夫して自分に合った方法を見つけましょう。
例えば水替えをする量を水槽の半分から1/3程度にしても水替えの効果は十分に得られるそうです。
これなら大量の水を運ぶ必要もなく楽かもしれません。
安全で快適な金魚ライフを送りましょう。