人間は1日の実に3分の1ほど眠っていると言われています。
では、魚の睡眠は?
金魚は眠ったりするの?と疑問が出るのは自然流れであると思います。
そんな金魚の睡眠について、人間と比較をしながらタイミングや睡眠時間をご紹介します。
睡眠の意味
人間の睡眠では「記憶の整理・定着」、「身体的休息」、「脳の休息」などが睡眠の意味となります。
では魚類、金魚の睡眠はと言うと「休息」が一番の目的のようです。
また睡眠の質の違いとして、人間は
「レム睡眠」脳が働いているが身体的に休息を取っている状態、浅い睡眠の状態)
「ノンレム睡眠」脳も活動を抑え昏睡状態になる深い睡眠の状態
を一定の周期で繰り返すことで、身体と脳を交互に休息していることが分かってきています。
金魚にはこの2つの片方しかありません。
金魚の睡眠は脳が活性化したままの浅い「レム睡眠」だけです。
勿論睡眠は安全な場所を選んでしますが、浅い眠りだからこそ急な天敵の出現にも素早く回避行動が取れるようになっているのです。
金魚の眠るタイミング
金魚の寝るタイミングは固体によって違います。
金魚は1日の中で合計2~3時間ほど睡眠状態になりますが、特に決まった睡眠のタイミングがありません。
金魚の場合には、昼夜関係なくその金魚の好きなタイミング(睡眠に適した環境が揃った時)で眠ります。
ですので、複数の金魚を飼育する時に、いっせいに睡眠に至り、川の字になって眠る家族のような光景は稀なのかもしれません。
もし水槽内の金魚が皆眠っているのを見ることができたら、ラッキーかもしれません。
金魚の1回の睡眠時間
昼夜に関係なく睡眠状態に入る金魚の睡眠時間は、1日の中での合計は2~3時間ほどであると言われています。
人間は6~8時間ほどが健康的にも良いといわれる睡眠時間です。
ただし人間のようにその時間をずっと眠り続けるのではなく、金魚の場合には1日の中で1回20分~30分程の睡眠を合計2~3時間することで、休息を取っていることが知られています。
睡眠に適した環境
人間の睡眠には日中の太陽光であったり、夜間の暗い環境であったりが睡眠を誘発する大事な要因となります。
これらは専門的な言い換えをするならば、外界からの刺激の有無や蓄積によって睡眠が誘発されていると言えます。
金魚も勿論外界からの刺激を受けています。
それは水槽の水や温度の環境であったり、一緒にいる他の金魚であったり、日中の太陽光や私たちの生活電気による光であったりします。
金魚も暗い環境の時に睡眠に入りやすいようです。
私たちが眠りに就き部屋が暗くなると金魚もまた眠りやすい環境になるようで、この時に水中の温度やpH値に留意する必要はありますが、照明器具を消してあげたりモーターを切ってあげたりすると、金魚も落ち着いて睡眠状態に入ることができます。
金魚も昼寝をすることも
金魚だけでなく睡眠を取る生物の睡眠の特徴として、
・長い時間活動が行われない
・外部からの刺激に対する反応が鈍い
・安全な場所に停滞している
・ほぼ決まった時刻に睡眠に入る
・低活動時に特定の体勢になる
というこの内2つ以上が当てはまるときに、睡眠状態であると定義されます。
人間に当てはめると分かりやすいですね。
安全な家の中で、6~8時間もの長い間活動を停止して、揺さぶってみても声をかけてもなかなか起きない(反応がない、鈍い)、仕事があるなら12時頃に布団に、とほぼ時間が決まっている。
人によっては仰向けで、うつぶせで、抱き枕を抱いて特有の姿勢(横になる)を取る。
もれなく当てはまってますね。
ただ、この状態が当てはまるのは夜間などの長時間の睡眠だけでしょうか?
そう、お昼寝やうたた寝もこの条件の幾つかを満たすことがありますよね。
金魚のお昼ねやうたた寝も時折見ることができて、とても可愛いのでよく観察してみてください。
普段の夜間の睡眠時の姿勢を知っておくことでよりはっきりと分かり、底にお腹をつけて止まっている、ちょっと斜めになっている、など固有の姿勢があることが段々と観察していく中で分かると思います。
夕方などに水槽を見てみて、夜に眠っているときと同じような姿勢をして、数分動きがない場合にはそれは金魚のお昼寝やうたた寝であるかもしれません。
外部からの刺激にも鈍感なので、エサを上げてみて他の金魚が食べているときにぼーっとしていて、ハッとする姿が見られることもあります。
可愛くてたまりませんね。
睡眠は金魚にとっても大切
睡眠は金魚に元気に長く生きてもらうためにもとても大切なものです。
できる限り睡眠がとりやすい環境を整えてあげて、一緒に過ごしていくことができると良いですよね。
そして日々の観察の中で眠っている金魚の可愛さを堪能しながら、怪我や病気などの兆候がないかなども是非小まめにチェックしてあげてくださいね。