夏の風物詩とも言える金魚すくい。

実は金魚すくいには運勝負ではない、様々なコツが隠されています。

まずはお店選びから

金魚すくいの出店へ行くと、まず丸いフレームに紙を貼った道具を渡されます。

これはポイと呼ばれ、金魚すくいには欠かせない道具です。

この紙の厚さには5号、6号など種類があり、数字が若いほど紙は厚いということになります。

一旦他の人がすくっている様子を見て、すぐに破けていないかチェックしましょう。

あまりにもすぐ破けている場合は薄い紙を使用している可能性が高いです。

店によってはポイを二種類ほど用意しているところもあります。

客を見て、あまりすくえない小さい子供や女性なら厚めの紙のポイを渡し、たくさんすくえそうな成人男性なら薄めの紙のポイを渡す、という判断をしています。

男性はその時点で不利になる可能性があるので、複数人で挑戦する場合は、子供や女性が店主からポイを受け取ることが望ましいでしょう。

ポイは完全に濡らし、水には斜めから入れる

ポイの紙が破れないように濡れる面を最小限にしようとすることは間違いです。

濡れている部分と乾いた部分が同時にあることで紙の強度を下げてしまっているのです。

この境目部分に強度や抵抗の差が一番出るため、金魚をすくおうとした時に真っ先に耐えられなくなり破けます。

全て濡れないように神経質になるよりも、一度全て水につけてしまう方がポイは長持ちします。

この際気を付けて欲しいのが、ポイを出し入れる角度です。

濡らしてそのまま水平に引き上げると、紙にはかなりの水圧がかかりそのまま破けることもあります。

ポイは必ず水面に対して斜めから出し入れすることを心がけましょう。

引き上げる時は水平は絶対にNGなのですが、水中での移動はできるだけ水平にしておきましょう。

これも水圧が関係しています。

出し入れの角度は斜め、水中移動は水平にが基本です。

壁際で金魚を狙う

ついつい狙った金魚は追いかけてしまうものですが、それは良くありません。

自分の取りやすい位置に入ってきた金魚をすくう方が成功率は格段に上がります。

成功率が高い場所は壁際。

金魚が四方八方に動き回れる中央よりも動きが読みやすくなります。

ポイで壁際に追い詰め、そのまま壁と挟むように持ち上げましょう。

先述のようにポイは斜めに差し入れているので、水が落ち、紙の上に金魚だけが残ります。

これをお椀に入れたら成功です。

持ち上げるときはなるべく、金魚がポイの枠に近いところへ行くようにします。

ちなみに大きな金魚は通称「紙破り」と呼ばれ、罠として泳がしているものです。

狙ったとしてもすくえる確率は限りなく低いので、潔く諦めましょう。

水面近くにいる金魚を狙う

たくさん取りたい場合にオススメなのがこの方法です。

狭い水槽の中にたくさんの金魚がいると、金魚は酸欠状態になりやすくなります。

水面近くが最も酸素が多いため、酸欠の金魚は自然と水面に集まってくるのです。

口をパクパクさせほぼ身動きが取れない状態なので、多くすくいたい時は積極的に狙っていきましょう。

金魚をポイですくう際には頭からすくうことが重要です。

金魚の全体で最も動く部位は尻尾なので、紙を突き破らないようポイからはみ出させておくことによりポイの寿命を延ばすことが可能です。

また、水面の金魚はすでに弱っていますので、家に持って帰って飼育する場合はその点をしっかりと理解しておきましょう。

意外と簡単な金魚すくい

ポイが破れると終了という運勝負のような金魚すくいですが、コツさえ押さえればかなりの数をすくい上げることができます。

ポイの扱いが最も難しく重要になってきますので、店選びも金魚選びも冷静に見極めることを心がけましょう。

飼う場合も慌てずに、飼うための手順をしっかり学んでおきましょう。