金魚を飼ってみて色々準備していくと、冬の寒い時期にはヒーターが必要なのか気になります。
また、ヒーターと言っても、店頭やインターネットサイトには様々なものが販売されているので、どれを買っていいのか迷うものです。
そこで、金魚を飼う上でどのようなヒーターを選べば良いのかご紹介します。
金魚に適した水温は?
ヒーターの事を考える前に、そもそも金魚にヒーターが必要なのか、疑問になる方もいらっしゃると思います。
金魚はもともと、熱帯魚などと違って一定の水温に保つ必要のない魚の一種です。
急激な水温の変化には対応できませんが、季節の移り変わり程度の緩やかな水温変化には、順応できます。
一般的に金魚の適温の範囲は、15°C~28°Cの範囲が一番適していると言われています。
ですので、例えば夏に水替えをするときに突然水道の冷たい水を入れるなどの急激な水温の変化でなければよいのです。
ちなみに5°C以上の急激な温度変化は、水替えも含めて絶対に避けてください。
ほぼ確実に、金魚が水温の変化に耐えられずに死んでしまいます。
あと適温ではないですが、金魚が対応できる温度範囲の目安として10°C~30°Cと言われています。
最高温度の30°Cを超えると一般的には危険と言われますが、こちらは個体差があり、少しくらいオーバーしても大丈夫な事があるようです。
しかし、最低温度の10°Cを超えると金魚たちは冬眠を始めてしまいます。
もともと冬眠が必要な魚ではないので、10°Cを下回ることがあれば、ヒーターを準備しましょう。
また、15°C以下の水温では金魚の動きは鈍くなり、病気にもかかりやすくなりますので、注意が必要です。
ヒーターのタイプ
では、ヒーターはどのようなものがあるのでしょうか。
大きく分けて3タイプがあります。
1つ目は初心者でも導入しやすい「オートヒーター」と呼ばれるタイプです。
このタイプは、購入した時点で何度に保つか温度が設定されているもので、コンセントに差すだけで使用できるものです。
このタイプは「金魚用」と書いてあり、設定温度が18度前後に固定されているものが多く売られているので、初心者にはこのタイプがオススメです。
2つ目は「ヒーター」と「サーモスタット」が別々の物です。
こちらはそれぞれを選んで購入しなければなりませんが、「サーモスタット」と呼ばれる温度を測ってヒーターのスイッチを入り切りしてくれる部分で、自分の好みの水温に自由に設定できるのが特徴です。
ただし、その分より複雑になるので、初心者には向いていないかもしれません。
3つ目は「温度調整型ヒーター」です。
こちらは「オートヒーター」の手軽さと、「ヒーター」と「サーモスタット」を別々に準備した時の自由な温度調整ができるメリットを、1台で備えたものです。
季節に合わせて温度を調整したいけど、複雑な準備はしたくない方にはオススメです。
購入するときの注意点
先ほど紹介した3種類のヒーターですが、どのタイプもヒーター部分が対応できる水槽の容量が決まっています。
ですので、自分が使っている水槽が何リットルなのかを、あらかじめ調べておくことが必要です。
ヒーターは、「○リットル以下に対応」という表現で販売されています。
何センチのサイズの水槽なのかを調べておいてお店の方に伝えると、適したヒーターを紹介してくれることもありますし、インターネットでの検索がしやすくなります。
ヒーターは必ず、自分が使っている水槽の容量に近いものを購入してください。
大きいヒーターは水槽に入らないばかりではなく、急激な水温の変化を招く事や、水温が高く保たれてしまう事があるからです。
また、ヒーターと同時に準備したいものがあります。
水温計とヒーターカバーです。
一般的なヒーターについている温度センサーは、ピタリとその温度に保ってくれるわけではなく、2°C程度の誤差があり、まれに設定範囲から大きくずれることもあるからです。
ですので、水温計を使って水温が設定された温度に近いか、時折チェックすることをオススメします。
ヒーターカバーは金魚がヒーターでやけどしないようにするための物ですが、こちらは最初から付属しているものも数多くあるので、購入する際にはカバーがついているか、パッケージで確認してください。
カバーが無くても、金魚自体は水温が高めのヒーターの周囲に近寄ることが少ないですが、まれに尾びれをやけどする子もいるので、安全のためにつけることをオススメします。
こんなところもチェックしよう
ヒーターを購入するときにサイズ以外にチェックしたいことがあります。
安全装置の存在です。
最近でもこの安全装置がない商品で火事になった例もあるので、必ずチェックしましょう。
まず、ほとんどのヒーターには温度ヒューズが入っているはずです。
これはヒーター自体の温度が一定の温度以上になったら、ヒューズが切れて電源を切ってしまうものです。
最低限ここはチェックしたいポイントです。
他にも最近は、空焚き防止機能というものがついている商品もあります。
一定の温度を超えたら、強制的にヒーターを止めてしまうものです。
この他にも様々な安全規格がありますが、これらをまとめたものに、安全基準適合マーク「SH規格」というものがあります。
このマークがついているものを選ぶと、簡単に安全基準をクリアしているかわかります。
また、購入後もメーカーサイトを時折訪れることをオススメします。
異常があった場合にリコール情報が掲載されるからです。
水の中といえども熱を発する商品なので、安全に利用したいところです。
金魚の水槽に合ったヒーターを選ぼう
私たちと同じように、金魚も快適な環境で飼ってあげたいものです。
自分の水槽にあった安全なヒーターを準備して、冬を上手に乗り越えさせてあげましょう。