金魚は他のペットのように、外に連れ出すことができません。

では金魚の飼育中に旅行にいくことはできないのでしょうか。

金魚のことを考えれば、毎日世話をすることが最適ですが、

飼い主が不在であっても、しっかりと対策をしていけば問題はありません。

その際のポイントを、ご紹介します。

自動給エサ機によるエサやり

旅行による不在を考えたとき、まず最初に思い浮かぶのが金魚の食事でしょう。

特に食欲旺盛な金魚を飼っている場合、心配になってしまいますね。

旅行前にやりがちなのは、エサをあらかじめ多く入れてから出かけることですが、

水質の汚染につながるので絶対に止めてください。

それよりも自動給エサ機を用意して、飼い主がいなくても定期的にエサを与えられる環境を整える方が金魚のためになります。

大変便利な自動給エサ機ですが、設置方法に問題があるとエサが余計に出すぎたり、

逆にきちんと出なかったりすることがあります。

旅行に行く前には間違いなくエサが出ることを確認してから使用するようにしましょう。

金魚は簡単に餓死しません。

小さかったりやせ細っていたりしなければ、多少の断食であれば無事に生きのびてくれます。

ただ免疫力の低下などによって病気を招きやすくなるので、過信は禁物です。

水温管理に気を使う

夏場の旅行や、常に気温が高い窓辺に水槽を置いてある場合、水温の管理を考える必要があります。

金魚は高温の水の中では活発に動き、体力を消耗してしまうので、飼い主のいない間は注意が必要です。

直射日光の当たらない場所に水槽を移し、エアコンで室温を整えるようにしましょう。

扇風機を直接水槽に当てると、水が蒸発してしまうのでオススメしません。

もし扇風機を使うなら、タイマーを取りつけて日中に何度か空気を循環させる程度にしておきましょう。

水温が低めに保たれていれば、金魚はそれほどエサを必要としなくなります。

三十度くらいを目安にして、それを下回るような環境を維持するように心がけましょう。

旅行中は素早い対応が難しいので、金魚にとって生活しやすい状態が続くように気を使ってください。

水質をできる限りキレイに保つ

水質による金魚たちの体調悪化は、常に意識しておく必要があります。

水槽内に濾過の環境が整っていないのなら、出かける前に対策をしておく必要があるでしょう。

金魚が生活している限り多少の水質の低下は仕方のないことですが、旅行中は水換えや水足しができない分、

汚染を最低限に留める工夫は絶対に必要です。

溶存酸素が薄くなったりしないように、エアレーションなどで水槽の水が流動するようにしておきましょう。

アンモニアや亜硝酸塩の値もきっちりとチェックをしてください。

旅行前には必ず水槽内を掃除し、水換えを済ませておきましょう。

その際濾過装置などの清掃をいっぺんに行うと、水質が急変することにつながるので、

ある程度余裕を持って行うようにしましょう。

旅行中であろうとなかろうと、常に水質を管理する癖は身につけておくといいですね。

過密飼育になっていないか

金魚にとって過密飼育は命に関わる問題です。

それが飼い主の旅行中であれば、その危険はさらに膨れ上がることは間違いないでしょう。

現在の水槽の大きさ、金魚の数は適正であるのか、今一度確認してみるようにしましょう。

金魚の行動に不審な点はないでしょうか。

体をぶつけあっていたり、苦しげに動き回っていたりはしませんか。

もし小さすぎる水槽を使用している場合、水質の悪化や金魚同士の接触による怪我など、

多くのトラブルを呼び込む可能性があります。

すぐに発見できれば解決できる問題も、旅行中であればそうはいきません。

可能な限り問題が起きないようにする。

そのために金魚一匹に十分な生活スペースを提供するように心がけましょう。

小さい頃に飼育したまま、今でも一緒の水槽に入れている金魚たちがいるなら、

この機会に大きめの水槽に買い換えるのもいいでしょう。

暗く静かな環境を用意する

金魚は夜になればきちんと睡眠をとり、体力の消費を抑えます。

旅行中はその習性を利用して、水槽を黒い布などで覆い、

暗く静かな環境を作ることで水槽の汚染を遅らせることもできます。

金魚の代謝や排泄物による水質の悪化を抑制できれば、旅行中に大きな問題は起こらないでしょう。

ですが一日中真っ暗にしていることは、金魚の生活リズムにとってよくありません。

また水槽に水草を入れている場合、暗いままだと水槽内の酸素を吸ってしまい、金魚が酸欠になることもあります。

タイマーで稼働するライトを設置して、一日に何時間かは昼間であることを金魚に認識させましょう。

金魚にとって最適な環境を整えておく

金魚を飼っていれば、常に体調や水質を気にする細かな管理が求められます。

そんな毎日が続いていると、旅行に行くなんて考えられないという気持ちになるかもしれません。

ですがきちんと事前に準備をして、正しい知識を持っていれば、金魚は飼い主がいなくても健康に生きてくれます。

旅行を通じて金魚の環境を見直してみるのも、いい経験かもしれませんね。