口をパクパクする金魚

金魚が口をパクパクする理由。金魚のパクパク心理を知ろう

最終更新日:2016年10月19日

金魚を飼っていると、水面付近で口をパクパクさせているのを見かけたことがあるかと思います。

実際かなりの確率でこうした動作をするのですが、水中で何かが起こっている予兆の場合もあります。

そこで今回は、金魚の口パクの原因と対策についてご紹介します。


1.酸欠

金魚は水中の酸素をエラから取込み呼吸しています。

水中に酸素が豊富にある状態では、水中を悠々泳ぎながら酸素を体内に取り込んでいます。

ところが水中の酸素が不足してくると、金魚は酸素を求めて酸素濃度の高い水面近くへ上がってきます。

水中に含まれる酸素は、その大部分が空気と接する水面から取り込まれるといわれています。

このため水面付近の酸素濃度は水中より高く、金魚はその酸素を求めて水面にやってくるわけです。

ちなみに口をパクパクしているのは、口から酸素を取り入れているわけではなく、水面を揺らすために行なっているといわれています。

水面を揺らすことで水面の表面積が増えるので、大気中の酸素が水中へ溶け込みやすくなります。

そして金魚は水面から溶け込んだ酸素をエラを介して体内に取り込んでいるのです。

これは金魚などの魚が生まれながらに持ち合わせている知恵でもあり、改めて自然の生物の神秘さには驚かされます。

なお、こうした酸欠状態を解消するためには、エアポンプを用いて水中に空気を送り込むことが効果的です。

エアレーションを行なうことにより水面を揺らして表面積を増やし、気泡の流れで飼育水をゆっくり循環させます。

こうすることで、水面から酸素が水中に溶け込みやすくなり、酸欠を防ぐことができます。


2.水質悪化

飼育水の水質悪化も金魚がパクパクする要因の一つです。

金魚を飼い始めて間もない頃など、まだろ過バクテリアが十分に定着していない場合、金魚にとって有毒なアンモニアや亜硝酸塩が発生します。

これらの物質は金魚にとっては猛毒であり、とても危険な物質です。

飼育水中にこれらの物質が充満した状態では、金魚などの魚は生きていくことができなくなります。

人間に例えるならば、排気ガスまみれの空間で暮らしているようなもので、とても息苦しく長生きできる状況ではありません。

金魚としても水中でとても苦しい状態ですので、もがき苦しみながら水面でパクパクすることになります。

通常はろ過バクテリアがこれらの物質を無害な物質に変えてくれるのですが、バクテリアが繁殖していない状況ではこのように水質が悪化してしまいます。

こうした状況を改善するためには、まず何といっても水替えをするしかありません。

バクテリアによるろ過が立ち上るためには、数週間~数か月かかると言われています。

ですので、その間は面倒ですがこまめに水替えをする必要があります。

場合によっては市販のバクテリア剤を投入してもいいかもしれません。

水替えによって、アンモニアなどの有害物質を外に排出し濃度を下げてあげることが一番の対策となります。

そして、これら有害物質が発生する主な原因は、エサの食べ残しやフンなどが大半ですので、これらを丁寧に取り除くことが必要です。

また、金魚は数日間エサを与えなくても全然平気ですので、水質が落ち着いてくるまではエサを少な目にしたほうが得策です。

こうしてこまめに水替えを繰り返していると、やがてろ過バクテリアも増えてきて水質も安定し、パクパクも治まっていきます。

3.エラの病気

エラ病というエラの病気にかかると呼吸が苦しくなるため、水面近くに上がってパクパクする動作をするようになります。

エラ病はフレキシバスター・カラムナリスと呼ばれる細菌が原因の感染症です。

この細菌は尾腐れ病などの病原菌でもあり、感染部位によって様々な病気を引き起こす厄介な細菌です。

金魚がエラ病にかかるとエラの部分に白っぽい斑点ができ、呼吸が苦しくなって水面付近でパクパクするようになります。

初期の段階であれば完治も可能な病気ですのですが、見逃してしまうことも多く、エラが赤黒くなるほど悪化して始めて気づくパターンが多いです。

こうなってしまうと完治は難しく、あとは延命治療するしかないのが現状です。

そういった意味ではやはり早期発見・早期治療が何より大事であり、そのためには日常の観察や管理がとにかく大切です。

エラ病が発症する原因は、飼育水の水質悪化や急激な水温変化と言われています。

したがってこまめな水替えなどにより、とにかく水質を維持することが対策&予防となります。

万一発病してしまった場合は、基本的には薬浴及び塩浴による治療しかありません。

また、病原菌の発生した飼育水槽はすべてリセットし、キレイに洗う必要があります。

このように一度発症してしまうと、飼育環境をすべてやり直さなければならなくなるため、とにかく予防に徹するほうが労力も少なく済みます。


4.エサくれ行動

金魚は人に慣れる魚です。

慣れてくるとエサを欲しがって水面に上がってきては口をパクつかせます。

特に浮上のエサを与えていると、人がいなくても水面でエサを探しパクパクするのが癖になったりします。

この行動は俗に「エア食い」と呼ばれる空気を飲み込む行動につながるので、実は案外やっかいだったりします。

エア食いすると腸の中に空気がたまって転覆病などの症状などを引き起こすといわれています。

転覆病は金魚が水中に潜れなくなり、最後は水面付近で逆さま状態となってしまう病気です。

この病気は金魚がかかりやすい病気のひとつですが、原因や対策も今一つはっきりしていない、治すのが難しい病気です。

沈下性のエサに切り替えると水面でパクつかなくなることもあるので、試してみてもいいかもしれません。

エサを欲しがってパクパクする行動は、一見酸欠などの症状と見分けがつきにくいのが普通です。

人が見ているときだけパクパクするのであればエサくれ行動でしょうし、水替えをしてパクパクしなくなれば酸欠・水質悪化が原因と予測できます。

この辺の違いを見極める意味でも、日頃から注意深く金魚を観察することが大切です。

金魚の口パクパクは本能的なもの

金魚が口をパクパクさせているのは、本能的に行なっているものです。

必ずしも悪い事とは言えませんが、往々にして病気や環境の悪化を訴えているケースが多い気がします。

言葉を発しない動物だけに、人間がとにかくしっかりと様子を観察し、住みやすい環境を整えてあげることが大切です。

口パクに限らず金魚からの何かしらのサインを見逃さないことが長く飼うための秘訣とも言えます。

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