可愛い犬を留守番させるのは、可哀想で胸が痛みます。
と言って、人も仕事や学校に行かなければなりませんから、心に葛藤がつきまといますよね。
人が安心して仕事に行け、かつ犬が落ち着いて留守番できるよう、何とか工夫して折り合いをつけたいものです。
そこで、特に甘えん坊なトイプードルに留守番をさせる時にポイントをご紹介します。
リーダーは誰かを教えておく
留守番させていた犬が、玄関で飼い主を可愛らしくお出迎え。
ところがいざ部屋に入ってみると、やりたい放題、家の中が泥棒に荒らされたように散らかっていて……しつけが不十分だと、縄張り意識や執着心が強くなります。
家の中がすべて縄張りというのは、かえって落ち着けないものです。
外の音や客に向かって威勢よく吠えていた犬が、飼い主がいないと、急に大人しくなったりします。
これは自分がグループのリーダーだと思い込んで、飼い主を守ろうとしているのかもしれません。
リーダーは人であるべきです。
飼い主が信頼できれば、犬もその方がずっと落ち着けるはずです。
トイプードルが落ち着ける場所を作る
留守番の時に落ち着ける場所があると、トイプードルもそこで落ち着いて留守番をすることができます。
1日のうち何回か、ケージやサークル内で過ごす習慣をつけましょう。
野生動物にはネグラがありますよね。
同じように犬もテーブルの下などが好きです。
怒られたとき犬が小屋へ逃げ込むのは、やはりそこが落ち着くからでしょう。
ケージで過ごす訓練は、毎日少しずつしていきます。
最初はすぐに出たがったり鳴いたりするので、コングにペースト状の食べ物を塗ったものなどを与えるなどして、30分間一人で過ごさせてみます。
徐々に時間を延ばすことで、ケージにいることに慣れてくるはずです。
夜寝るときにはケージ専用のカバーなどを掛けて、暗くするのも良いかもしれません。
出掛ける前の態度が肝心
出掛ける支度を人が始めると、トイプードルはもうそれをわかっています。
いつもと違う服やバックを持った途端、散歩とは違うなと理解します。
そわそわしたり、いったん伏せて次の動きをうかがったりする反応を見せるでしょう。
ここで注意したいのは、「今から仕事に出掛けます」と大げさに言わないことです。
あおられると犬はそれだけ興奮し、「えっ、留守番……どうしたらいいいの?」と不安に思うような子もいるからです。
また帰宅したときには、留守番をさせた後ろめたさから、ここぞとばかり思い切って可愛がりたくなるかもしれませんが、できれば普段通りに接した方が良いです。
これは、留守番を何か特別なことだと犬が感じてしまうのを防ぐためなので、可愛がりたい気持ちをぐっと我慢して対処しましょう。
トイプードルの不安を取り除く工夫
出掛けるときクッキーを1枚与えてみます。
毎回それをすることで、クッキー=留守番と犬が理解し、良いイメージを植えつけられます。
犬は自分でハウスへ入り、ご褒美のクッキーを貰った時点で、「はい、わかりました。留守番ですね」と理解し、そのまま小屋で大人しくしていたりするものです。
犬に悟られないように、黙って出掛けるといった方法もあります。
しかし犬が気づいて、もし一緒について行く気になったとしたら、突然置いてきぼりにされたと感じるかもしれません。
そういう場合は前述の通り、留守番の指示を与え、犬の興奮が静まるのを待ってから出掛けるのも一つの方法です。
いずれにしろ、いろいろ試してみてその犬の性格に合う方法を探り、ベストな状態を見つけてください。
トイプードルの留守中の事故を防ぐ
留守番させる前に散歩やボール遊びなどでエネルギーを消耗させ、留守中に一休みさせるのも良いでしょう。
その際、喉に引っかかる危険のある食べ物やおもちゃを放置したまま出掛けることは避けましょう。
飼い主の方でも帰宅するまで心配の種になってしまいます。
また誤飲事故を防ぐためにゴミ箱はきちんと閉まるフタにし、薬など引き出しに収めておくことが重要になります。
トイプードルでも、ひらりと椅子からテーブルに飛び乗る子の場合、決して油断はできません。
入ったらまずい場所には柵をする、出入りできる部屋を制限するなどの対策を取ります。
その他にも留守中の室内の気温のことも考慮に入れ、暑さや寒さ対策を忘れずに。
トイプードルにきちんと留守番をさせよう
トイプードルは甘えん坊な性格の犬が多いので、どうしても留守番で拗ねてしまったり暴れてしまったりします。
留守番がお互いにとって辛いだけのものにならないように、事前に留守番は悪いことではないということを教えておきましょう。