猫にまつわる海外の名言は700以上もの数があります。

思わず頷いてしまうものやクスッと笑ってしまうもの、どれをとっても猫との暮らしが日常の人には共感できるものばかりです。

その中でも厳選した8つの名言をご紹介します。

Dogs eat. Cats dine.(犬は食う。猫は食事をする)

イギリスの詩人であり文芸評論家のアン・テイラー(Ann Taylor)による名言です。

良く言えば「グルメ」悪く言えば「好き嫌いが激しい」、そんな猫たちの食生活を上手く表現してあり、猫と共に生活したことがある人は思わず大きく頷いてしまう言葉です。

猫のお世話をしていくうちに必ず通る飼い主の試練は、猫のご飯のボイコットです。

猫が昨日まで好きだったフードを突然そっぽ向いて拒絶することは数知れず、その度に猫のお世話係りは猫の好きなご飯探しに奔走しなければなりません。

eatの定義は「口の中に食べ物を入れて咀嚼する」、dineの定義は「一日の主要な食事を取る」です。

猫にとっては「食べられれば何でも良い」というわけにはいかません。

Time spent with a cat is never wasted.(猫と過ごす時間は決して無駄にはならない)

オーストリアの精神医学者ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)による名言として広く引用されていますが、実は彼がこの言葉を言ったという証拠はありません。

しかも、彼の友人に当てた手紙には「周知のとおり、私は猫が好きではない」と書かれており、彼はどちらかというと犬派の人でした。

猫との共有時間は猫好きの人にとっては至福の時です。

猫好きであろうとなかろうと、猫と過ごすことは人々に学びをもたらすことに変わりないということが悟られる名言です。

この名言はフロイト以外にも、フランスの作家シドニー・ガブリエル・コレット(Sidonie Gabrielle Colette)やアメリカの詩人であり小説家のメイ・サートン(May Sarton)の言葉としても引用されています。

As every cat owner knows, nobody owns a cat.(猫の飼い主が皆知っているように、猫を自分のものには誰もできない)

アメリカの猫研究家であり作家のエレン・ペリー・バークレー(Ellen Perry Berkeley)の名言です。

ownの定義は「所有する」です。

飼い主は物理的に猫を所有していても、猫の心までは所有できません。

それどころか、逆に猫が飼い主の心を奪い所有しているケースが多々あるのではないでしょうか。

猫は独立心が強く、飼われていてもその性格が顕著に出ます。

家猫であってもその中で自分の生きる道を確立しています。

与えられても気に入らなければ受け入れないが自己主張は強い。

従順という言葉からはかけ離れているが必要であれば下手に出る。

という、「世渡り上手」とも「我が強い」とも言える生き物です。

I used to love dogs until I discovered cats.(かつては犬が好きだった、猫を知るまでは)

インドのモデル、ナフィーサー・ジョセフ(Nafisa Joseph)による名言です。

この言葉に共感する「今は猫好き」の人も少なくないのではないでしょうか。

それまでは犬の従順さが好きで、猫という存在を知っていても特別何も思わなかった人が、生活を共にして初めて知る猫の魅力に虜になってしまうことはよくある話です。

飼い主の気持ちや言葉は100%伝わっているのに、犬のように素直で従順なときがあるかと思えば、独立心旺盛をあらわにして知らん振りを決め込む。

所謂ツンデレな部分もまた猫の魅力のひとつです。

この猫特有のツンデレがさらに、飼い主にしか見せない愛らしい寝姿や甘える姿などを際立たせ、ますます飼い主を猫の神秘に溺れさせます。

A lie is like a cat: You need to stop it before it gets out the door or it’s really hard to catch.(嘘とは猫のようなものだ。ドアから出て行く前に止めなければ、捕まえるのは難しい)

アメリカのジャーナリスト、チャールズMブロウ(Charles M. Blow)の名言です。

一旦嘘が口から出たら止めるのが難しいこと、つまり一度嘘をついてしまえば嘘に嘘を重ねざるを得ず、嘘をつき続けてしまうことを猫で比喩的に表現されているのは見事です。

完全室内飼いの猫の場合、一旦外へ出てもあまり遠くまで行けない子もいれば、少しの距離でも自宅までの帰り道がわからずにパニックになって迷子になる子もいます。

そうなると見つけるのは本当に困難を極めます。

さらに、事故や誘拐などの危険もありますので、飼い猫がドアから出てしまい捕まえられなかったとき、飼い主はヒヤヒヤと生きた心地はしないでしょう。

まさに嘘をついたときの心理そのものではないでしょうか。

I can’t have cats around me because they try to steal my energy.(私の周りで猫を飼うことなどできない。猫は私のエネルギーを奪うから)

アメリカの女優ロザンヌ・バー(Roseanne Barr)の名言です。

猫と生活するということは本当にエネルギーがいることです。

なぜならば、猫に構わずに過ごすなんてことができないからです。

猫に疎ましがられてもついつい構いたくなり、朝の忙しい時間に急ぐはめになってしまったり、夜の遅い時間に一緒に遊びすぎてしまったり。

そんな経験は、多くの猫の同居人には心当たりがあることでしょう。

しかし、エネルギーは奪われるものの癒しも与えてくれるという、なんともミステリアスな生き物こそが猫です。

Any household with at least one feline member has no need for an alarm clock.(少なくとも1匹は猫科の動物がいる家庭で、目覚まし時計の必要はない)

ニュージーランドの編集者ルイーズ・ベルチャー(Louise A. Belcher)の名言です。

彼の情報は皆無に等しいですが、この名言はあらゆるところで引用されています。

それだけこの言葉に共感できる人が多いということでしょう。

朝、猫は愛らしい方法から驚愕な方法まで色々な手段を使って飼い主を起こします。

喉をゴロゴロと鳴らしながら頬にすり寄ったり、前足で洗髪するかのように頭をボサボサにしてくれたり、または走りながら頭を蹴って行ったり、お腹の上をテクテクと歩いたり、高い所から胸に目がけてダイブしたり、耳元で大音量で鳴き続けたりなど。

その手段はユニークでもあり豪快でもあります。

ただ、起こされる時間が極端に早かったり方法が荒すぎたりするときには、飼い主と猫はケンカになってしまうこともあるでしょう。

猫が家族を起こす理由は、食事やトイレ掃除などの要求というのが一般的な説のようです。

しかし、飼い主が起きたら満足気に自分は寝床に入って寝てしまう猫もいることから、必ずしも要求ばかりではません。

退屈だからとか飼い主の気を引くためだとか、朝の習慣で飼い主が猫に喜ぶことをしているからなど様々な説があります。

実は早朝に猫が家族を起こす理由は明らかになっていないのが現状です。

Dogs believe they are human. Cats believe they are God.(犬は自分を人間と思い、猫は自分を神だと思う)

作者は不明ですが、猫の幻想的な姿やミステリアスな性格からまさにピッタリの名言ではないでしょうか。

果たして猫は自分を神と思っているのか人間と思っているのか、まさに猫のみぞ知るところでしょう。

高い所から飼い主を見下ろす目はこの世を超越した生き物の眼差しであり、飼い主のすることをジッと見守る目は母親が我が子を見守る目のようで、神とも人間とも思っているのかもしれません。

少なくとも言えることは、猫は自分自身を他の生き物より上だと思っていることは確かです。

猫にまつわる名言を知ろう

猫と暮らしを共にする人には、どれも日常的で共感できる名言ばかりではないでしょうか。

犬と比較したものでは犬と猫のそれぞれの個性を改めて知ることができますし、類似した内容でも詠み手が違うと表現も違いますので違う角度からの猫を見ることができます。

そして、名言の根底には猫への愛情が感じられ、どれも猫の特徴を上手く表現してあり、読めばさらに猫が愛おしくなるものばかりです。