子猫は毎日しっかりご飯を食べると、生後3か月くらいまで、毎日10~20g程体重が増え成長します。

しかし、なかなか体重が増えないと、ちゃんと成長しているのか不安になるものです。

そこで今回は子猫の体重が増えない時に考えられる理由をご紹介します。

ご飯の量が足りない・ご飯が食べづらい

初めて子猫を飼うとなると、どのようなご飯を、どのように、どのくらい与えて良いものか、分からない人も多いと思います。

まず、ご飯の量ですが、ある程度の目安はあるものの正解はなく、子猫の成長度合いによって、調節しながら与えてあげないといけません。

これは、なかなか簡単な事でもないですので、子猫にとって十分な量をもらっていないと、体重は増えません。

次にご飯の種類ですが、子猫にあったご飯を与えてあげないと、食べづらかったり、食べられなかったりします。

まだ歯が十分に生えていないのに、ドライフードを与えたり、歯が生え、ドライフードを食べられるようにはなったけれど、成猫用のドライフードを与えていたら大きくて食べづらかったりします。

そのため、なかなか十分に食べられていなくて体重が増えない場合があります。

歯がしっかり生えていないのであれば、缶詰やドライフードをふやかした物を与えてあげ、歯が生えているのであれば、ベビーやキトン用の小粒のドライフードを与えてあげましょう。

量はフードの袋に目安として記載されてあるものが多いので、それを参考に与えましょう。

環境に慣れていないストレス

子猫を新しく家に迎え入れるということは、子猫にとったら環境がガラッと変わってしまうという事です。

元々、家で飼っている猫が出産した子猫をそのまま飼うという場合は、環境は変わりません。

しかし子猫を外から保護したり、ペットショップから買ってきたり、里親になったりといった方法で迎える場合の方が多く、小さい頃から親元から離され、訳もわからないまま引越しをされているようなものです。

もちろん、どこへ行ってもすぐに環境に慣れ、しっかりと生活をしてくれる子猫もいますが、警戒心が強い子猫だとそういう訳にもいきません。

こういった環境の変化のストレスにより、食べなかったり、体調を崩してしまい、吐いたり下痢をしたりしていると、なかなか体重も増えません。

すぐには慣れてくれないかもしれませんが、生活しやすい環境をつくってあげ、ゆっくり時間をかけて子猫のペースで慣れてもらう様にしましょう。

慣れると食べ出し、体調も治り元気になって体重も徐々に増えていくはずです。

内部寄生虫

内部寄生虫と言って、猫の小腸に寄生して生活する寄生虫がいます。

内部寄生虫には、様々な種類がいます。

代表的なものとして例を挙げると、猫回虫や猫条虫や瓜実条虫などのミミズみたい形をしたものや、壷形吸虫という2mmほどの大きさのもの、ジアルジア・コクシジウム・トキソプラズマといった人の肉眼では見えない小さいものまでいます。

この内部寄生虫の種類によって感染の仕方は違いますが、基本的には虫卵が含まれている他の猫の便を口に入れたり、幼虫に寄生されている生き物(ノミやカエルなど)を食べたりしてしまうことによって感染し、寄生されてしまいます。

卵や幼虫で体内に入ってきた寄生虫は、子猫の体内で成長し、栄養分を取ってしまったり、腸内を傷つけて悪さをしたりして、下痢や血便をするようになり、食べていても中々体重が増えなくなってしまいます。

これは、成猫にも感染しますが、免疫がまだしっかりついていない子猫に多くみられます。

猫汎白血球減少症

猫汎白血球減少症という病気にかかると、パルボウィルスに感染することによって白血球の数が減少したり、腸に炎症が起きたりしてしまいます。

この病気が発症してしまうと、激しい下痢や嘔吐、食欲や元気もなくなってしまい、体重が著しく減ってしまいます。

感染している生後3~5か月の子猫が発症しやすいと言われています。

体重が増えないと気付く前に、他の症状が出てくる場合が多いので、様子がおかしいと思ったらすぐ病院へ連れて行きましょう。

早く適切な処置によって、治りますが、死亡率も高い病気でもあります。

また、感染力が非常に強く、嘔吐物や便が体についたような感染している猫を触った手で、そのまま他の猫に触るとうつる可能性も高いです。

多頭飼いをしている場合は感染している子と、していない子は別々の部屋にするなど隔離をしておく方が良いでしょう。

ワクチンを打つことで予防できますので、ワクチンで免疫をつけ、むやみに外に出さないようにしましょう。

風邪

人も風邪をひくように、猫も風邪をひきます。

代表的な猫の風邪は、猫ウィルス性鼻気管炎といってヘルペスウィルスが原因でなります。

この猫の風邪は、1歳以下の子猫に多くみられます。

鼻水、よだれ、涙、くしゃみなどがでてきて、ひどい子だと顔が鼻水や涙などでぐちゃぐちゃになってしまう子もいます。

息苦しさや、鼻が詰まっているせいで、食欲がなくなり、十分に食べられないので脱水や栄養不足になり、体重がなかなか増えません。

最悪の場合は栄養失調で衰弱してしまい、命にも関わります。

このよだれや涙、鼻水などにウィルスがいるため、感染しやすいウィルスです。

この病気も、ワクチンで予防できますので、打ってあげましょう。

子猫の体重が増えない時は要注意

食べなかったり、食べても栄養が身に付かなかったりすると体重が増えないどころか、命に関わる危険性があります。

中々体重が増えない場合は、1日に与えるご飯の回数を増やしてあげたり、自分で食べる事が困難であれば、消化の良い缶詰などを食べさせてあげたりしてみましょう。

体重が減ってきたり、元気がなかったりするなら早めに病院へ連れて行き診てもらうことが大事です。