足が速い犬種4種。運動量の多い犬達

犬は人に飼われるようになってから、身体能力が野生の頃と比べて弱くなったと言われています。

しかし昔から狩猟などに用いられて来た犬は、高い運動能力を保持している場合が多く、犬種によっては野生動物にさえ引けを取らないほど足の速い犬もいます。

犬は人間に比べてしまえば皆足が速いのは当然ですが、その中でも特に足の速い犬種をご紹介します。

グレーハウンド

ドックレースで有名なグレーハウンドは、世界で一番足が速い犬種だと言われています。

その速さは時速70㎞にもなるそうです。

グレーハウンドは元々足の速い犬種を掛け合わせて作られた犬で、体が軽く、長い手足と、弓なりになった体幹を伸び縮みさせる事によって強い瞬発力とスピードを生み出すことが出来ると言います。

また細身で無駄な筋肉も付き難く、毛並みも美しいので、かつては貴族の間でしか飼育できない犬種であったと言われています。

グレーハウンドが有名になったのは16世紀のイギリスで、ウサギを追うドックレースに使われるように立ったのが切っ掛けです。

そのスピーディな体型と俊敏な動きで瞬く間に人気を勝ち得たグレーハウンドは、その後レースに欠かせない花形となったのです。

グレーハウンドはその俊足さから運動量が多くて飼育が難しい犬種だと思われがちですが、実は他の大型の犬に比べると比較的飼育しやすい犬種です。

グレーハウンドは短距離型な為、普通の大型犬程の運動量が有れば問題は無いとされています。

ボルゾイ

ボルゾイは長い手足と弓なりな体幹と言う、グレーハウンドと類似した身体的特徴を持っています。

しかしグレーハウンドよりも体が大きく、筋肉量も多いガッシリとした体型です。

元々はロシアなどの寒い地域でオオカミ狩りに使われていた犬種で、オオカミに対抗できる程の強さと身体能力を誇ります。

野生のオオカミに対抗できる程ので、当然足の速さ、走行能力に優れています。

「ボルゾイ」とはロシア語で「俊速」を意味する様に、その俊足さはピカイチです。

ボルゾイは大型犬の中でも特に体が大きく、運動量も多い犬種なので、飼育が難しいと思う人も多いでしょう。

確かにそれは事実かもしれませんが、性格は極めて大人しく繊細で、飼い主への忠誠心も強く信頼のおけるパートナーになれる犬種です。

またボルゾイは自立心が高く、余り飼い主にベタベタとしないクールな面があり、落ち着いた大人な犬が欲しい方にはオススメできる犬種でもあります。

サルーキ

サルーキもグレーハウンド、ボルゾイと同様な身体的特徴を備えています。

並外れたスピードと耐久性を持ち、砂地や岩場でも容易に行動することが出来る俊敏性が特徴です。

サルーキは別名を「ガゼル・ハウンド」と呼ばれ、俊足で有名なガゼルを捕らえる為に用いられた犬種です。

またその血筋は全犬種の中で最も古く、純潔のサルーキは7000年以上前から存在していたと言われ、イラクの古代遺跡にサルーキの彫刻が残っていたと言われる程。

全犬種の中で最も古くから存在している犬、なんてそれだけでも十分な魅力があるサルーキですが、サルーキの魅力はそれだけに留まりません。

スリムでしなやかな体つき、陰影がハッキリとした毛並み、優美で品のある姿は昔から人々に愛され、貴族や王族の手によって大切に扱われてきました。

しかしその見た目に反する運動能力とスタミナを持つ犬で、飼育の際は十分な運動は欠かせません。

また自由を好む性質で、鎖で繋がれたりケージに入れられるのを嫌います。

サルーキを飼う際はなるべく自由に動けるスペースを確保しましょう。

ビズラ

ビズラはハンガリー原産の犬種で、別名を「ハンガリアン・ポインター」「イエロー・ポインター」と言い、ハンガリーに存在する唯一の鳥猟犬で、古くからその姿を変えずに現在まで残ったと言われています。

鳥を追う猟犬であった為、陸上だけでなく水辺でも活躍ができ、また忍耐力、走力に優れ、活動的でスタミナもある犬種ですので飼育の際は十分な運動量を確保する必要が有ります。

しかし、ビズラは運動能力の高さに加えて、温和で愛情深い性格と高い忠誠心を備えており、無駄吠えも少ないので、きちんとした運動量を確保できるのであれば比較的飼育しやすい犬種だと言えるでしょう。

反面、繊細で臆病な面や頑固な面もありますので、沢山のスキンシップを取るようにしてあげる必要があります。

足の速い犬種の特徴を知っておこう

足の速い犬種は細身で手足が長いものが多いのは確かでしょう。

やはり足の長さと身軽さはスピードを出すのに必要な要素なのでしょうか。

また狩猟に用いられて来た犬は総じて運動能力が高く、足も速い傾向にあるようです。

ハウンド系などの犬は短距離走に優れ、中には車と同じくらいの速さで走れるものもいるから驚きです。

足の速い犬種は、一部の例外を除くと、ほとんどが運動量の多い活発な犬が多く、飼育の際には十分な散歩の時間を確保できるのかどうかが重要になってくるでしょう。