日本土着の犬である北海道犬は、別名アイヌ犬とも呼ばれています。
その名前が示すように、古くから北海道に土着しており、人とともに暮らしてきた犬です。
北海道犬は飼い主に対してとても素直で、大切なパートナーとして飼われてきました。
今回は、そんな北海道犬の体の大きさや、子犬からの成長の過程について紹介します。
1.北海道犬の特徴と魅力
北海道犬は、その名前のとおり北海道で独自に固定化された日本犬の一つです。
秋田犬などと同じように、スピッツ系の血を引き継ぐ中型犬です。
猟犬として優れた能力を示し、以前はクマやイノシシの狩りのパートナーとして活躍していました。
北海道犬が一躍脚光を浴びたのは、ソフトバンクのCMに出演するカイくんの登場でしょう。
お父さん犬として活躍していますが、カイくんはペットのプロダクションに所属する北海道犬です。
白い被毛が印象的ですが、実際の北海道犬には豊富な被毛のバリエーションがあります。
外見の特徴としては、たくましい体と厚い被毛が印象的です。
北海道の寒さに耐えられるように、被毛はダブルコートで量も多くなります。
また、その立派な体格だけでなく、性格においても野性味を多く残しています。
2.成長した北海道犬の体の大きさ
北海道犬は中型犬とされることが多いのですが、体格はかなりがっちりとしています。
全体的にかなり骨太で、アスリートのような雰囲気さえ漂います。
顔は、可愛らしさよりは、ハンターのような凛々しく精悍さが全面に出ています。
大人になった北海道犬の体重は、だいたい20〜30kgくらいになります。
足や胸には立派な筋肉がつき、豊富な運動量をうかがわせるでしょう。
また、厚い被毛もあり、見た目のインパクトやボリュームは大きなものになります。
足の長さと胴の長さはほぼ等しく、スクエア型に近いプロポーションをしています。
肩の高さは45〜50cmくらいになり、後ろ足で立ち上がると小柄な大人の女性くらいになります。
また、メスはオスよりもひと回り小柄であることが多くなります。
3.生まれた子犬の北海道犬の成長
北海道犬の子犬の体の大きさや体重が落ち着くには、1年半ほどかかります。
中型犬の中でも大きな部類に入り、子犬の成長には多少長めの時間がかかります。
子犬を引き取る生後3ヶ月くらいのタイミングの体重は3〜4kgぐらいが平均的です。
生後半年くらいまでは、目覚ましい食欲と成長を見せます。
体の土台を作る大切な期間でもあるので、高タンパクの食事を心がけましょう。
順調に成長していくと、生後6ヶ月くらいのときには10〜12kgくらいに成長します。
子犬の成長期で注意しておきたいのは、たくましい体を作ることと社会性を身につけることです。
飼い主にはとても忠実になりますが、他の人間や動物には冷たい態度をとることがあります。
また、吠え声には迫力があるため、しっかりと人の環境に慣らしておく必要があります。
4.北海道犬が大人になってからの変化
子犬からの体重の増加や体の成長は1年半ほどで落ち着くようになります。
しかし、完全な北海道犬としての成熟は、まだまだの状態だったりします。
しっかりとした体つきになるまでは、実に3年以上はかかると言われています。
北海道犬は、大人になると、徐々に胸や足に筋肉がつきたくましくなってきます。
もともと広い大地を狩りのために走り回っていたような犬です。
筋肉がついてくると、次第にスタミナもついてきて頼もしい存在となるでしょう。
また、1歳そこそこでは被毛のボリュームもまだまだ不十分と言えます。
細い毛が厚い空気の層を作るアンダーコートを作り、硬くツヤのあるトップコートがその上に生えます。
それに加えて、成熟した大人には、タテガミのような立派なボリュームが出てきます。
北海道犬の5.飼育と成長について気を付けるポイント
北海道犬は、ペットとして交配されてきている犬種ではありません。
そのため、性格には野性味を多く残しており、我慢強く、信頼関係を築いた飼い主にはとても忠実に育ちます。
しかし、一方でしつけが入りにくいとされているので、子犬のときから辛抱強く取り組むことが大切です。
また、成長期や成犬期を問わず、日頃からたくさんの運動量を必要とする犬です。
決してケンカっ早いということはありませんが、がっちりとした体をしていますのでパワーがあります。
散歩は欠かさず行うことと、外出するときにはリードやハーネスはしっかりと掴むようにしましょう。
遺伝による疾患や、特定の病気などにかかりやすいといったことはあまりありません。
普段から豊富な筋肉を維持するためにたくさんのエサを食べます。
そのため、大人になってからは太りすぎないように注意することも必要になってくるでしょう。
北海道犬の成長を知ろう
北海道犬はやや大きめの中型犬ですが、その立派な体格は大型犬を思わせます。
世界でも北国を原産とする犬や猫は、やはり体が大柄でたっぷりの被毛を持つものが多いです。
北海道犬もそうした性質を共有しているといっても間違えはないでしょう。
CMでは可愛いイメージがありますが、実際には大きく成長する犬ですので留意するようにしましょう。