日本では、体が小さく、なるべく吠えない大人しい犬というのが好まれる傾向があります。
欧米では大型犬も人気なのですが、こうした背景には住宅事情や近隣の環境というのも大きく影響していそうです。
そうした人気の小型犬の中でも、ここ数年のところではプードル、チワワ、ダックスフントが圧倒的な人気を占めています。
今回は、そうした人気種でもあるミニチュア・ダックスフントの人気の理由についてご紹介します。
1.ミニチュア・ダックスフントの体の大きさがベスト
ミニチュア・ダックスフントの人気には、その体の大きさに大きな理由があるでしょう。
冒頭でも触れましたが、日本でペットとして飼われる犬は、小型犬の人気がとても高いです。
小型犬にもいろいろと種類はありますが、その中でダックスフントはメジャーな犬種と言えます。
多くの人にとってのミニチュア・ダックスのイメージはどんなものでしょうか。
「元気」「活発」「愛嬌がある」と言ったフレーズが、多くの人に共通の認識です。
犬らしいイメージのある小型犬として、ダックスフントが選択されることが多いでしょう。
また、子どもや高齢の方ともうまく生活していける点も評価が高い理由です。
犬を飼育するときには散歩が必要ですが、大きな力をもった犬はそれなりに世話が大変です。
ですので、ダックスフントくらいの元気さが丁度良いと感じる人が多くなります。
2.ミニチュア・ダックスフントの垂れ耳と顔の愛嬌
もちろん、体の大きさだけでなく、その表情や顔つきも好かれるポイントです。
好奇心の強そうな目は、くりくりとしていて、同時に可愛らしいチャームポイントになっています。
ダックスフントの顔を印象付けるパーツは、長い垂れ耳と長いマズルでしょう。
長く垂れた耳は、目と併せて可愛らしさを決定付ける要素になっていると言えます。
耳の毛は少し長くなっており、個性を出しやすい部分でもあります。
また、長いマズルをもっており、きりっとした精悍な表情を見せることもあります。
ダックスフントは、もともとこの長いマズルをうまく使って、アナグマなどの狩りをしていました。
胴が長い体型やマズルの長い顔付きというのは、そうした可愛らしさだけでない野性味を感じさせる魅力もあります。
3.ミニチュア・ダックスフントの従順な性格
ペットとして絶大な人気を誇るミニチュア・ダックスフント。
しかし、ペットとして飼われる前には、先ほど触れたように猟犬として活躍していた犬です。
このように、人間のパートナーとなって狩りをするには、優れた嗅覚や運動能力だけでは務まりません。
猟犬には、飼い主の命令をしっかりと聞くことのできる頭の良さも求められます。
また、指示通りに動いたり、行動を抑制する従順さも大切な要素です。
こうした利口で飼い主に忠実な性格は、そのまま犬の飼いやすさに繋がります。
元気でやんちゃな犬というのは、なかなか可愛いものではあります。
しかし、家の中や他の人間、犬に対して、大人しく社交的な態度をとれるかというのは、人間が犬と生活していく上でとても大切なものです。
4.ミニチュア・ダックスフントの好奇心とやんちゃさのバランス
ミニチュア・ダックスフントの人気というのは、飼いやすいという点だけではありません。
猟犬としてとても賢い頭をもちつつも、時折垣間見えるやんちゃさが良いアクセントになっています。
例えば、家庭犬として一般的な犬として、ゴールデンレトリーバーも安定した人気があります。
とても聡明で落ち着きのある犬ですが、いっしょになってはしゃぐイメージではありませんよね。
体も大きい犬ですので、いっしょに遊ぶと言っても、なかなか人間の方が大変だったりします。
その点、ダックスフントは、猟犬としての勇敢さや好奇心の強さをもっています。
そして、賢い犬ではあるものの、その好奇心や遊び好きな性格を隠せずにいたりします。
そういった性格と行動のバランスがよくとれていると言えるでしょう。
5.ミニチュア・ダックスフントの被毛のバリエーション
ベットを選ぶときの基準というのは、いろいろなものがあると思います。
しかし、その中に、見た目の美しさや、個性的なルックスというのも必ず含まれてくるのではないでしょうか。
ダックスフントの場合には、被毛の長さや色に非常に多くの種類が存在しています。
またタンという、体や顔の一部に違った色の毛が入っている部分もあったりします。
そのため、一頭一頭のその姿に個性がよく出る犬と言えます。
被毛の色も、黒や濃い茶色が基本となりますが、最近では明るい砂色のものも出ています。
全体的に柔らかくしなやかで、艶のある毛並みはお手入れしがいもあるというものです。
そうした被毛のバリエーションや美しさも、人気の理由のひとつと言えるでしょう。
6.ミニチュア・ダックスフントのしつけや飼育のしやすさ
「見た目が可愛い」「頭がいい」「体が大きすぎない」…こうした点でダックスフントが高く評価されているのは想像に難しくありません。
ここでもうひとつ付け加えておきたいのは、ミニチュア・ダックスフントは飼育する環境が整っているということです。
マンションなどの集合住宅に住む人や、一人暮らしで日中は家で留守番をする人が犬を飼うことも珍しくありません。
しかし、ダックスフントは、体の大きさのわりに吠え声が大きい犬です。
留守中の無駄吠えや、吠え声が近所迷惑になるということもあります。
しかし、頭が良く、しつけの覚え込みが早いため、ちゃんとしつけることで良い犬になってくれます。
また、飼育数が多いため、周りで飼っている人も多いでしょう。
しつけや飼い方のコツなどが手に入りやすく、万が一の病気なども、症例数が多いというのは、飼い主が安心できる大きな理由になるのではないでしょうか。
ミニチュア・ダックスフントが人気な理由を知ろう
ミニチュア・ダックスフントは、日本では長いことその人気を維持しています。
ダックスフントと合わせれば、プードルやチワワをも凌ぐ数が毎年登録されています。
しかし、ミニチュア・ダックスフントは、ただ可愛いというだけでなく、活発でわんぱくな性格が、とても飼い主を楽しませてくれる犬です。
ペットとしてだけでなく、兄弟や子どものように、家族の一員としての存在感の強さがあります。
良い意味での主張の強さが、人々の興味や注目を引きつけているのかもしれませんね。