愛犬が脱走しようとして焦ったり、実際に脱走されて冷や汗をかきながら探し回ったりした経験はおありでしょうか。
そんな経験、2度としたくないですよね。
そもそも犬は何故脱走しようとするのでしょうか。
犬が脱走しようとする理由をご紹介します。
外の世界に興味がある
外に出ると楽しいことがあると知ってしまった犬は、いつも外の世界に興味を持っています。
散歩のときも、外に出た瞬間に元気いっぱい走り出そうとします。
それがもし、リードで繋がれていないフリー状態だったら・・・勢いで走り出してそのまま遠くまで行ってしまい「脱走」ということになってしまいます。
興奮状態で走り出すので、後ろから飼い主が呼び止めても全く聞く耳持たずです。
外の世界につながっているドア(玄関のドアや普段入っているケージやサークルのドアなど)が開いていたら、普段から外に興味があるのですから躊躇なく出ていってしまうのは当然です。
日常的に散歩などで外に出る機会を多めに作ってあげれば、外を特別な場所と思わなくなり、勢い良く飛び出すこともなくなるでしょう。
外で落ち着いて行動できる犬にすることで脱走を防いでください。
散歩が足りない
散歩の量が少なすぎる、毎日散歩に連れて行っていない、など、飼い主の勝手で散歩が足りていない犬は、散歩への執着心が強くなります。
散歩不足によるストレスが脱走の理由です。
特に、日中ケージやサークル内で留守番をしている犬は、若くて元気な犬ほど毎日エネルギーを発散させてあげなければいけません。
毎日散歩をするのはもちろん、距離を長くする、ボールやフリスビーを使って猛ダッシュさせる、など、犬が疲れるくらい運動をさせてください。
散歩時間を充実したものにしてあげれば、散歩への執着心は薄まり、脱走しようと思わなくなります。
脱走そのものが楽しい
何かのきっかけで首輪を自分で外せてしまった、または、ケージやサークルの鍵を開けられてしまった、そして、外に出て自由に歩き回ることが出来てしまった、そういう経験を楽しいと感じた犬は、脱走行為そのものが楽しくなります。
ましてや、自分が外した首輪や開けたドアの前で飼い主が大騒ぎをしていたら、褒めてもらえたと勘違いしているかもしれませんね。
脱走中に飼い主さんが後ろから大声で呼びながら追いかけてきたら、楽しそうに叫んでいるし遊んでいるのかな、と思ってしまう可能性があります。
犬が首輪を外したり鍵を開けたりしたとしても、飼い主は大騒ぎをしてはいけません。
静かに淡々と首輪をつけなおし、鍵を閉め直すのです。
外に出て行ってしまっても、大声を出して追いかけてはいけません。
また、一度外せた首輪や鍵は、頭の良い犬ならまた簡単に外せてしまいます。
頑丈なものに買い替えるなどして、脱走防止策をさらに強化した方が良いでしょう。
今いる場所が嫌だから逃げたい
今いる場所が落ち着かない、嫌な思いをしたことがある場所だ、身の危険を感じるから逃げ出したい、などの理由で脱走する場合があります。
例えば、病院。
痛いことをされた記憶があるため、逃げようとして脱走してしまう可能性があります。
病院に連れていく際は、リードに繋いだりケージに入れるなどして脱走できないよう注意を払いましょう。
ペットホテルやトリミングのお店も、飼い主から離れ、周りは知らない人や知らない犬ばかり。
犬は不安を感じ逃げ出したくなります。
きちんと脱走対策を講じている、信頼できるお店に預けるようにしましょう。
同じお店に何度も行けば、犬もだんだんと慣れてきて不安を感じにくくなります。
オス犬の場合、メス犬を追いかけてしまう
去勢をしていないオス犬は、発情中のメス犬が近所にいると匂いを嗅ぎ付けてそわそわしてしまいます。
何キロも離れた場所でも嗅ぎ付けると言われています。
そうなると、本能の赴くままにメス犬を求めて外に出ようと脱走してしまいます。
実際はメス犬はマンションの上層階にいるかもしれませんし、外に出たところでメス犬のいる場所に辿りつけるとは限らず、探し回っているうちに見知らぬ場所まで行ってしまい迷子になる、という最悪なパターンに陥る可能性があります。
興奮状態で脱走してしまうため、よくしつけられた賢い犬だとしても飼い主の命令は耳に届かないかもしれません。
去勢をすればメス犬を求めて脱走することはなくなります。
去勢により子供を作ることはもちろん出来なくなりますし、ホルモンバランスが崩れて太りやすくなるデメリットもありますが、一方、去勢をすることで防げる病気もあります。
どちらが良いとは一概には言えませんが、脱走しないようにする一つの方法として覚えておいてください。
大きな音に驚いてパニック状態
犬は突然の大きな音が苦手です。
驚いてパニック状態になり、首輪やリードを引きちぎって脱走することがあります。
うちの中ならば安心できる場所に逃げ込むだけなので脱走は防げるかもしれませんが、外出先でパニックになると、どこに向かって飛び出してしまうかわかりません。
パニック状態だと飼い主のコントロールも効きません。
大きな音がすると分かっている場所には連れて行かない方が良いでしょう。
もしそのような場所に行かざるを得ないのならば、飛び出していかないよう、ケージやサークルに入れておくなど、出来る限りの対策を行うしかありません。
脱走前、そして脱走後の対策もしておこう
犬が脱走しないよう飼い主さんに出来ることは、脱走したいと思う状況を作らないよう気を配ってあげることと、物理的に脱走できないようにすることです。
それでも突発的な脱走は起こり得ます。
うちの犬は大丈夫と過信してはいけません。
脱走後に見つけてもらいやすくするために、首輪にGPSや連絡先を取り付けたりマイクロチップを利用するのも良いでしょう。