犬の口輪は見て「可哀そう」という人もいますが、自分の大事な家族や周りの人を愛犬から守るために口輪が必要な場合もあります。

そんな口輪のメリット・デメリットを紹介します。

無駄吠え防止

まずはじめに言っておきたいのは口輪をすることで完全に吠えることを止めることは出来ません。

何故かというと口輪は口を開けにくくするための器具で完全に閉じることは出来ないからです。

限りなく開かなくなるタイプの口輪もありますが、基本的には完全に閉じることはできません。

完全に口を閉じてしまうと呼吸がしづらくなるためです。

とはいっても散歩のたびに吠え続ける犬との散歩は飼い主さんにとっても大きなストレスです。

完全に無駄吠えをやめさせるためにはしつけが必要ですが、犬のしつけには根気が必要です。

いますぐやめさせるのは無理です。

そんな時に一時的にやめてもらうために口輪を利用します。

今無駄吠えに困ってる飼い主さんにとってはストレスなく散歩できるようになります。

噛みつき防止

噛みつく犬と言ってもナワバリ意識・主従関係の逆転・不安やストレスなど理由は様々です。

その問題が解消されるのが一番ですが、その前に誰かに怪我をさせてしまったりしたら、せっかくの愛犬との生活もなくなってしまうかもしれません。

そんなことにならないように口輪を利用すれば愛犬との散歩も楽しめますし、飼い主さんのストレスも軽減できます。

噛みつきは犬の習性でもありますが、お互いが幸せに暮らすためにも口輪の利用はメリットとなります。

散歩中の拾い食い防止

基本的に犬の胃腸は人間より丈夫で、少腐ってても平気で食べられると言われてますが、飼い主さんから見たら愛犬が道端に落ちてるものを食べてる姿はあまり気持ちのいいものではないですよね。

道端の雑草なども人間がまいた除草剤や悪意でまかれた毒物などなにがあるかは人間の目では判別できません。

もしそんなものを口に入れてしまったら、苦しむのは他でもない愛犬です。

拾い食いのくせのある犬に対しては口輪などで物理的に食べられないようにすることは、飼い主さんにとっても犬にとってもメリットになりますね。

目薬などの投薬に役立つ

人間にも結膜炎などの病気がありますが、実は犬でも結膜炎などの目の病気があります。

目の病気で獣医に診断してもらうと目薬を処方されます。

その点は人間と同じですね。

しかし、そもそも犬に目薬を注すという習慣はありません。

当然目の前に目薬を近づけられると警戒します。

そうなるとなかなかうまく目薬を注すことができません。

ひどいと唸る、噛むという行動にでることもあります。

しかしそれでは犬の治療もできません。

そんな時にも口輪を使って目薬を注せば犬の病気も治すことができますし、飼い主さんも安心ですね。

体温調節がしづらくなる

ここまではメリットを紹介してきましたがこちらではデメリットをご紹介します。

まず犬の体温調節は舌についてる唾液を蒸発させることで体内の熱を外に放出します。

よく舌を出してハァハァしてますよね。

人間には体中の皮膚に汗腺がありそこから汗を出してそれを蒸発させることで体内の熱を外に放出させています。

しかし犬は体中を毛で覆われているため汗腺があるのは足の裏の肉球の部分だけです。

それだけでは十分に熱を放出させることができません。

そのために口をあけてハァハァさせているんです。

ここまで読んでいただくと想像できるかもしれませんが、口輪をつけていると口を十分に開けることができないため体温調節が十分にできません。

なので、口輪をする場合は外の気温などを考慮し、犬に負担のかからないように短時間の使用を心がける必要があります。

犬へのストレスがかかる

もともと犬は口輪をする習性はありませんので、どんなにトレーニングしても犬のストレスを0にすることはできません。

口輪をするということは少なからず犬にはストレスを与えています。

本来ならば口輪をしないことが一番ですが、そのためには飼い主さんの根気あるトレーニングが必要です。

トレーニングと併用して一時的な措置としての口輪の利用が犬と飼い主さんにとって一番いい方法でしょう。

サイズの違う口輪をすることはトラブルの原因にもなりますし、犬にも更なるストレスを与えます。

必ずサイズのあったものを使用してください。

口輪のメリットとデメリットを知ろう

メリット・デメリット両方書いてきましたが、口輪はしないことにこしたことはありません。

しなくてすむならしないことが一番幸せです。

しかし、人間と共存してる以上犬もしてはいけないことなどを覚える必要がありますし、飼い主さんもそれを教える義務があります。

お互いが幸せに暮らしていくためにも口輪を上手く利用して犬との幸せな生活を確立していってください。