犬の鼻は通常湿っている状態で、健康のバロメーターになるとも言われています。

鼻がカサカサになっているということは、環境や体調になんらかの問題があると考えられます。

そこで今回は犬の鼻がカサカサな時に考えられる原因についてご紹介します。

部屋が極度に乾燥している

部屋の乾燥について特に気をつけたい季節は冬です。

冬にはこたつ、エアコン、ストーブなど部屋を暖める器具を複数使用する家庭が多いです。

部屋を暖めるためにはいくつかの暖房器具を併用するのが効果的ではありますが、それとともに部屋の湿度も下がっていきます。

加湿器などの湿度を高める家電を併用していない場合は、部屋の中はカラカラに乾燥してしまうため犬の鼻が乾いてしまいます。

特にエアコンや石油ファンヒーターなどの温風が勢いよく出るタイプに犬が直接当たってしまうと鼻が乾燥します。

また、こたつに入るのが好きな犬がいますが、そのまま何時間も寝てしまったりすると鼻が乾燥したり脱水症状を引き起こしたりします。

部屋の湿度の管理をきちんとし、こたつ等に犬が入り込まないようにマメに電源を落とす等して対策しましょう。

犬の体質

犬にもいろいろな体質があってその一つに鼻が湿っているとか乾燥しやすいということもあります。

特に就寝前後と就寝中は鼻が乾燥している犬も多くなります。

犬は鼻が湿っていた方が臭いをより嗅ぎ分けやすいと言われているため、起きている時にはいろいろな臭いが嗅ぎ分けられるように鼻を湿った状態にしておく必要があります。

しかし就寝時には臭いを嗅ぎ分ける必要がないので、乾いた状態になっています。

体質で乾燥しやすい場合は特に心配する必要もありません。

風邪や脱水症状

起きている日中に鼻が乾燥している場合は体調が優れない場合があります。

特に発熱している時には鼻が乾くので、犬の体温を測ってみるようにしましょう。

風邪である場合は他にも鼻水が出ていたリ、食欲不振、なんとなくだるそうにしているなど、他にもいつもとは違う症状があらわれるので気づきやすいと思います。

また、下痢や嘔吐など体から水分を失うような症状が出ている場合も鼻が乾燥してしまいます。

このような場合は風邪の症状を治療して、水分をなるべく多めに摂ることで解消されます。

角化症である

角化症とはなんらかの原因で鼻の皮膚の表面が固くなってしまう病気です。

先天性のもので角化症になりやすい体質を持っている犬もいますし、皮膚病が原因で角化症になってしまう犬もいます。

後者の場合は、鼻以外の皮膚にも炎症が出ている場合が多いです。

動物病院で診察をしてもらい、治療に合う薬をもらわなければ症状は改善されません。

皮膚病は菌などが原因で発症する場合もありますが、使用しているシャンプーなどが肌に合わない場合もあります。

何が原因で鼻がカサカサしてきたのかをしっかりと把握するためにも、シャンプー後の肌や鼻の状態をしっかりと観察しておく必要があります。

アレルギー症状

犬にアレルギーがあるのかと思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、近年アレルギー持ちの犬が非常に増えています。

犬は食事など、食べる前に必ずにおいをかいでから食べ始めます。

そのときにエサが鼻につくことがほとんどですが、エサに触れたことでアレルギー症状を起こし、鼻がカサカサになってしまいます。

最近知られるようになったのは、犬用のエサ入れでプラスチック製の容器によるアレルギー症状です。

プラスチックの材質で犬がアレルギー症状を起こしてしまいます。

そのため、犬のエサ用の容器には陶器かガラス、ステンレス製のものがオススメです。

毎回エサを食べた直後に鼻のカサカサが目立つようであれば、エサそのものや容器に原因がある場合もあります。

いろいろ試してみて原因を突き止めましょう。

老化によるもの

犬も年をとってくると体の水分量が徐々に減ってきます。

きちんと水分を与えていても鼻が乾燥してきてしまうことも多いのです。

病気ではない場合は、鼻にワセリンなどの保湿剤を塗ってあげるとカサカサの鼻ではなくなります。

老化によるものなので特別状態をよくする方法はありませんが、ただでさえ乾燥する冬には保湿をおこなってあげてもよいでしょう。

犬の鼻の乾燥にはいろいろな情報が込められている

上記のように、犬の鼻が乾燥する理由には様々な原因があります。

病気の可能性が50%、病気でない可能性が50%と言われているので、意外と高い確率で病気である可能性もあります。

飼い主からすれば、鼻だけが乾燥しているくらいではたいしたことではないと思いがちです。

しかし、犬にとって一番重要である嗅覚を司る鼻に異常があることは、犬にとっては深刻な問題です。

カサカサしてしまっている理由をきちんと確認し、原因によって然るべき対処をしてあげるように飼い主も手を尽くしてあげる必要があります。