犬は言葉を話さない代わりに、ボディランゲージを使って、様々な気持ちを私達人間に教えてくれています。
犬の耳には表情があり、様々な感情を伝えてくれています。
犬をもっと理解してあげるためにも、それぞれの耳の動きからわかる、犬の感情や心理を知ってあげることが大切です。
いつも通りの耳はリラックスした状態
いつも通りの、耳の開きも傾斜も何もなく、特に動きもない状態の耳はリラックスした状態を表しています。
自分の家にいて、飼い主と一緒に過ごしているときには、この状態でいることが多いです。
犬が安心して穏やかな気持ちでいる証拠でもあります。
耳を後ろに伏せるのは楽しい気ち
犬が楽しい気持ちのときは、耳を後ろの方に伏せています。
そして嬉しそうな目でこちらを見ながらしっぽを振ってきます。
楽しい気持ちと、何か良いことが起こらないか期待してワクワクしている状態でもあります。
大好きなおやつをもらう前や、散歩に出かける前などにもこのような耳になります。
自分が服従していることをアピールする気持ちも、嬉しい気持ちの中に少し含まれています。
耳を後ろにやや伏せるのは悲しい気持ち
犬が悲しい時は、耳を頭の後ろの方でやや伏せています。
そして伏せながらうるうるした悲しい目で飼い主に訴えてきます。
飼い主が出かけて留守番をすることを察知したときや、大嫌いな動物病院に行くことを察知したときなどに、このような状態になります。
悲しさの中に恐怖心も少し入り混じっているような状態です。
犬が耳を後ろに引いているのは状恐怖心や服従心を表す
犬が耳を後ろに引いている状態は、自分を小さく見せて、相手に敵対心を持っていないことを示しています。
これは恐怖心や服従心を表すものです。
この時に耳と同時に注目したいのが口元です。
歯をむき出しにていなければ友好な気持ちを表し、歯をむき出しにして鼻先にしわが寄っていたら、服従心と攻撃心の入り混じった複雑な心境だということです。
犬も人間のような複雑な心情を持ち合わせていることがわかります。
飼い主に対して、犬がこの耳の状態を示したときは、きちんとした信頼関係を持って服従しているということです。
両耳を左右に広げ後ろに引いた状態は曖昧な気持ち
両耳を左右に広げ、後ろに引いた状態は、ちょうどV字のような形になりますが、このような耳の形のときには、好きと嫌い、恐怖と怒りといった相反する感情が入り混じった状態を表しています。
このような状態の時に、犬に無理に手を出したりすると、噛まれてしまう可能性があるので気をつけましょう。
耳をピンと立てて前方に向けているのは疑問や関心を持っている
耳をピンと立てて前方に向けているときは、何だろうという疑問と関心を示しています。
これに小首を傾げる動作が付くと、ワクワクした気持ちも加わります。
口を閉じて鼻に意識を集中させる動作の時は、何だかわからないと疑問に思っているときです。
犬の慎重な部分が現れている耳の動きです。
飼い主に対して耳がこのような状態になっているときは、飼い主のすることにちゃんと注目している証拠です。
飼い主をリーダーと認め、リーダーのすることに常に注目しているということです。
耳を前後に引いたり付き出したりするのは迷いの気持ち
耳を前後に引いたり付き出したりしているときには、相手にどう出ようか迷っているときです。
犬も相手によってどう接したら良いのか、その時の状況によって考えながら行動しています。
表現の仕方は違いますが、犬も人間と同じように迷う気持ちがあります。
犬の耳がこのような状態になっているときは、犬の考えがまとまり、答えを出すまで静かに待ってあげましょう。
耳をピント立てるのは警戒心
耳を垂直にピンと立てているときは、警戒しながら、相手を威嚇したり、自分の存在を誇示したりしているときです。
このときの口元に注目すると、歯や歯茎が出ていることが多いです。
今置かれている状況がどういったものなのか神経を集中して情報を得ながら、自分の強さを見せることも忘れないのは、動物の世界の厳しさがが伝わってきます。
気を抜けば相手から危害を加えられる可能性と常に背中合わせの世界です。
犬の耳がこのような状態の時には犬も緊張した状態であるので、優しく声をかけてあげたりして、自分が怖い存在ではないということを教えてあげましょう。
耳から伝わる犬の気持ちを知ろう
犬も人間と同じように様々な感情を持っています。
楽しかったり、悲しかったりといった、喜怒哀楽だけでなく、もっと人間に近い複雑な心情を持っているのです。
犬の思っていることをわかってあげられたら、もっと犬との生活が楽しくなるはずです。
犬も自分の気持ちが伝われば、飼い主を信頼する気持ちも大きくなるでしょう。
犬の耳から伝わってくる言葉にぜひ耳を傾けてあげましょう。