トイプードル、チワワ、ミニチュアダックス…小さな体で飼い主に甘えてくれるかわいい小型犬たち。
これらの犬種は室内で飼えるからラクチン。という方も多くおられるのではないでしょうか。
室内犬の彼らは室内での運動で十分なのでしょうか?
今回は室内犬に散歩が必要なのか、必要な場合どの位運動させる必要があるかをご紹介します。
室内犬に散歩はいらないは間違い。
まず一番最初に結論を言ってしまうと、室内犬にも散歩は必要です。
普段室内で放し飼いしていても、それは同じです。
例えば人間が家の中でちょっと忙しく活動している状態を「運動した」とは言えませんよね。
活動的な生き物であり、群れで狩りをして人間と暮らしてきた犬。
彼らにとっては運動は喜びでもあり、本能でもあります。
どれだけ現代の暮らしに慣れたとしても、運動する必要がないなんてことはありません。
コミュニケーションや社会性を育むためにも、週に数日は必ずお散歩をしてあげましょう。
猟犬タイプにはたっぷり運動を
毎日1時間も散歩するのは大型犬だとばかり思っていませんか?
実は小型犬と一口に言っても必要な運動量はさまざま。
例えばミニチュアダックスは小さな足でチョコチョコ歩く姿が可愛いので、あんまり歩かせると可哀想…なんて思っている人もいるかもしれません。
しかし彼らが本領発揮するのはなんと「狩り」。
ダックスとはドイツ語で「アナグマ」という意味です。
アナグマやキツネを狩る犬=ダックスフントと名付けられた彼らは、運動がないとストレスが溜まってしまいます。
パピヨンやテリア系もこのような猟犬に含まれるので活動量が豊富。
1日に30分以上のお散歩で、一緒に活動する喜びを味わうのがオススメです。
愛玩犬であっても散歩は必要
チワワやプードルなどの愛玩犬はどうでしょう?
ペットショップで「ほとんどお散歩はしなくても大丈夫ですよ~」と言われたことのある人もいるかもしれません。
しかし、それは「セールストーク」です。
例えば私たち人間が、必要最低限の移動しかできず、ショッピングや友達とのランチ、旅行を一切禁じられたとしたら……?
散歩は犬にとって社会と交わる絶好のチャンスです。
人間にはわからなくても、彼らは友達を作り、縄張りを認識し、自分のフィールドを楽しんでいます。
社会を知らず、人や犬との交わり方を知らないまま大人になってしまうと、噛み付きや家具を壊すなど重大な問題行動に繋がることも少なくありません。
パワーが小さいからと「人間が大丈夫」なのではなく、「犬にとって大丈夫」な状態を作っていくことが大切です。
忙しいときはどうする?人と散歩と犬の付き合い方
とはいえ、この忙しい現代社会でどのように散歩をさせてあげるのか悩む人も多いはずです。
何とか習慣づけようとしても、1日雨や用事で行けなかったがために、ズルズルと散歩をさぼってしまっている飼い主さんもいますよね。
しかし、そのままさぼり続けると次の散歩の時に反動がやってきます。
嬉しすぎて走り回ったり、興奮して人に噛み付いたり…。
そんなことを防ぐためには、「行く日もあるけど、行かない日もあるんだよ」と犬にも自分にも教えることが必要です。
完璧主義でいるよりも、「今日は気分がいいからいこうか」「今涼しいからいつもより早く行こう」とさまざまな時間帯に犬を連れだしてあげましょう。
忙しければ一回の散歩が15分でも構いませんし、時間がある日は45分行っても構いません。
とにかく「散歩には色々なパターンがあっていい」と思うことが大切です。
そうやって柔軟なパターンを教えてあげれば人も犬も無駄なストレスが減り、要求吠えなどを抑制することができます。
楽しく散歩なら、犬との付き合いはずっと楽になる
結局散歩には行かないととだめなのか…と室内犬を飼うことを諦めそうな人もいるかもしれません。
しかし実は散歩に行くことで、犬との生活はとっても楽になります。
まず、犬の本能や要求を満たすことで先ほど上げたような問題行動が少なくなります。
室内犬は激しく吠えるイメージもありますが、これは犬種の性質だけではありません。
散歩が少なく、社会性が十分に育たなかったために警戒心が強くなった結果もあるのです。
また、犬とのコミュニケーションを潤滑になり、一緒にいるのが楽しくなります。
こちらの方が、より大きなメリットです。
犬と散歩に行くことで、その子は飼い主に好きなものや一緒にいる喜びを伝えようとアピールしてくれます。
信頼が高まり、こちらからのコマンドを犬が喜んで受け入れてくれた瞬間は、まさに「犬を飼っていてよかった」と多くの飼い主さんが感じる瞬間。
帰ってきてからも快適に暮らすために、室内犬にもぜひ散歩を取り入れてあげましょう。
散歩は室内犬との絆を深めるためにも必要
犬は昔からその活発さで人間を助けてきてくれたパートナー。
体を使って活躍することで、飼い主に貢献している喜びを高めます。
言葉が通じなくても人間が犬と暮らす理由は、認め合える相棒が欲しいというものもありますよね。
ぜひお散歩で絆を高め、室内犬との暮らしを充実させましょう。