近年「猫ブーム」と言われ、猫を飼う人が増えてきていますが、それでも犬が「ペットの王様」であることに変わりはないでしょう。
人間にとって、もっとも身近で、もっとも付き合いの長いペットである犬の人気は、いまなお健在です。
では、実際に犬を飼った場合、デメリットとなることは何でしょうか。
ここでは、犬を飼っていると困ることについてご紹介します。
どんな季節でも散歩をさせる必要がある
ペットとして犬と猫を飼う場合の、もっとも大きな違いが「散歩の必要性の有無」でしょう。
犬よりも猫が人気になっている背景には、日本人の超高齢化があると言われています。
つまり、犬は散歩をさせる必要があるため、高齢者には負担が大きく、そのため散歩の必要性がない猫のほうに人気が集まっているというわけです。
逆に言うと、「散歩をさせなければならない」というのが、犬を飼う上でのデメリットということになるでしょう。
陽気のよい季節の、天気のよい日なら、愛犬との散歩も楽しいものです。
「散歩させるのが、犬を飼う楽しみ」という人も少なくありません。
しかし、犬は一年中、どんな季節でも散歩させなければならないのです。
真夏でも真冬でも、散歩をパスすることはできませんし、梅雨時期など、長雨が続く場合は、雨の晴れ間を狙って散歩させる必要性も生じます。
これが、犬を飼っていて困ることの一つです。
風呂に入れるのが大変
猫は風呂に入れなくても、臭くなりませんが、犬は違います。
定期的に風呂に入れないと、どうしても体臭が発生してしまいます。
毎回プロに頼むとそれだけ出費もかさみますから、多くの場合、自分で風呂に入れたりシャワーで洗ってやることになるでしょう。
これがけっこうな手間です。
小型犬ならそれほど体力的には大変ではありませんが、耳や目にシャンプーが入らないように気を使ってやらなくてはいけません。
毛の長い犬種の場合は、風呂やシャワーのあとのドライヤーだけでも一仕事です。
大型犬だと、さらに手がかかり、体力もいることは言うまでもないでしょう。
中には風呂やシャワーを嫌う犬もいますから、その場合は、風呂に入れること自体が一苦労ということになります。
抜け毛問題を避けられない
犬は毛が抜けます。
それは人間も、他の哺乳類も同じですが、室内で犬を飼うことが大変に多くなった現在、犬を飼う人のほとんどが実感する困ることの一つが、抜け毛問題でしょう。
特に毛の長い犬種の場合は、しょっちゅう室内の掃除をしていても、なんとなく、部屋のあちこちに抜け毛が落ちているものです。
放っておくと、毛が溜まって玉状になったりすることもあります。
思いがけないとことに抜け毛があったり、服に毛がついたり、食べ物の中に毛が紛れ込んだりすることも珍しくありません。
例えば、「おしゃれしてパーティに出席したら、服に犬の毛がついていて、それを人から指摘されて赤面した」ということが起こるのです。
家に来客がある場合、お客様の服に毛が付く危険性も大いにありえます。
神経質なお客様なら、それを嫌って、来訪を拒むということもあるでしょう。
旅行の自由が制限される
最近はペットと一緒に泊まれるホテルも増えてきましたが、まだまだ少数派と言っていいでしょう。
ですから、旅行に行く際は、愛犬をどうするかという問題を避けて通るわけにはいきません。
犬を連れていく場合は、「宿泊可」のホテルを選ぶ必要がありますし、そのホテルに宿泊することにしても、移動手段は車ということになるでしょう。
また、犬を預けて旅行する場合は、当然、ペットホテルなどの料金が必要になります。
お金の問題を抜きにしても、人に預けた犬のことが心配になるのが、愛犬家の心理。
そのため、あまり長期の旅行は、心理的にできなくなります。
つまり、物理的にも精神的にも、旅行の自由が制限されるのが、犬を飼っていて困ることです。
老犬介護の問題が生じる
近年、犬の寿命が大幅に伸びています。
エサなどが高品質になったことや、ペット医療が進歩し、医療機関が充実したことなどが、その理由と考えていいでしょう。
長寿になったこと自体はとても嬉しいことです。
しかし、そうなると今度は、「老犬の介護」という問題が出てきます。
犬の寿命が延びたために、年取って衰えた愛犬の世話を長い期間する必要が出てきたのです。
愛犬家にとって、愛する犬の病み衰えた姿を見ることは大変に辛いもの。
ただ精神的に辛いだけでなく、実際にそんな状態の愛犬の介護をしなければならないのですから、身体的にもしんどくなります。
犬の寿命が伸びたために、心身ともに介護で疲れてしまうのが、現在の愛犬家にとって困ることの一つということになるでしょう。
犬を飼っていて経験する困ることがある
ここでは犬を飼っていると困ることをご紹介しました。
こうしたデメリットがありながらも、犬を飼う人が大変に多いのは、それだけ犬には大きな魅力がある証拠と言っていいでしょう。
逆に言えば、上記のポイントを押さえておけば、犬を飼ってから「失敗した」ということにはなりません。
犬を飼いたいと思っている方は、参考にしてください。