血統書は血統証明書の略で、主に犬の犬名、コールネーム、犬種、登録番号、毛色、生年月日、繁殖者、所有者父母、祖父母、曾祖父母の確認できます。
畜犬団体によって見方が変わってきます。
今回ご紹介するのは畜犬団体ジャパンケネルクラブの血統書で説明します。
1.犬の血統書全体の見方
血統書で一番目立ち大きな文字で書かれているのが本犬の犬名とコールネームです。
右に繁殖者名と所有者名、生年月日の順番で記載されており、左に犬種、登録番号、毛色が記載されています。
その下は血統図になっていて、犬の父母と祖父母、曾祖母を確認することができます。
基本は三代目祖の血統書ですが、希望すると五代祖までの血統書を貰うことができます。
裏面には、血統書の登録日と兄弟たちの頭数がオスとメスに分けて記載されています。
アジリティーチャンピオン、トレーニングチャンピオンなど各チャンピオン登録の概要、繁殖者のサインと所有者のサインが記載しています。
所有者の変更は、血統書発行後は繁殖者の名前になっていますが、その後の手続きで変更をすることができます。
所有者変更の場合は、血統書の登録クラブに加入しなくてはいけません。
2.犬名、コールネーム、毛色、登録番号、について
犬名はその犬の本名になります。
英語表記で「△△△△JP‘S△△△△」「△△△△OF△△△△」「△△△△OF△△△△JP」「△△△△OF HOUSE△△△△」とあります。
本名を見ることで犬の出生した場所とブリーダーを確認することができます。
兄弟を探したいときに探すこともできます。
コールネームというのは呼び名のことで、普段呼んでいる名前のことです。
犬名に関しては、犬を飼ったときの所有者は変更できません。
繁殖者が畜犬クラブに血統書登録を行うときに、決められる名前です。
毛色は白黒であれば「BLACK&WHITE」茶白であれば「RED&WHITE」など、その毛色の種類が記載されています。
登録番号は血統書登録時に犬種登録何頭目という番号が発行されます。
「BCL-0000/00」アルファベットは犬種の略名で左番号は登録通し番号、右は西暦年数の下二桁の登録された年になります。
BCLとはボーダーコリーの略になります。
他にはミニチュアダックスフント「MD」、ポメラニアン「PO」などと略されます。
3.血統図とチャンピオンタイトルについて
血統図は二段に分かれています。
血統図はすべてアルファベットでの犬名表記になっています。
上が父親の血統、下が母親の血統になります。
「SIRE」は父親「DAM」は母親です。
そこには生年月日も記載されていて、父母の年齢も確認することができます。
「G.SIRE」祖父「G.DAM」祖母「G.G.SIRE」曾祖父「G.G.DAM」曾祖母と遡って確認できます。
血統図を見ることによって、遠い親戚を調べることも可能になり、繁殖を始めるときも親戚同士じゃないかなど調べながら行うこともできます。
実は父親は外国産でハーフだったということもありえます。
父親や母親などの犬名の上に「CH」と記載されていれば、そのカテゴリーでのチャンピオンの資格を持っているということになります。
ドッグショーチャンピオン「INT.CH」「AKU.CH」「GT.CH」「T.CH」
トレーニングチャンピオン「INT.OB.CH」「G.OB.CH」「OB.CH」
ドッグスポーツチャンピオン「INT.AG.CH」「G.AG.CH」「AG.CH」「FT.CH」「FB.CH」
優良犬作出種牡「OS」
優良犬作出台牝「OD」
アジアウィナーズ「AW」
このような種類があります。
4.血統書の中のDNAとID番号について
血統書も毎年のように改良され、数十年前ほどの古い血統書には記載されていません。
血統書には信憑性を維持するために、雄犬のDNAデータ登録が必要になります。
DNA採取は口の内側の皮膚から取ります。
これをデータ化することによって正しい犬種ということが証明されます。
ID番号は動物病院なので皮下注射によって埋め込まれる、個体識別番号が記載されたマイクロチップです。
リーダーという機器を使用し読み取りを行ないます。
海外では主流になっていて、日本でも最近マイクチップ装着が推進されています。
血統書に識別番号を載せると、ID番号を登録した犬と血統書を確認することができます。
外国から輸出される犬には輸出血統証明書と共に発行することが義務付けられています。
血統書を見て犬のルーツを知る
犬の血統書は人間でいう家系図と出生届の両立する証明書になります。
登録されたデータは畜犬団体によって保管され、問い合わせをしたらいつでも調べることができるようになっています。
血統書を見て自分の犬のルーツを調べると色々なことが分かってきます。
両親ともカテゴリーのチャンピオンだったり、兄弟がたくさんいたりと、犬の事実が見えてきます。
チャンピオンの血を受け継いでいたら、もしかしたら自分の子もチャンピオンの気質はあるのかもしれません。